■読みました
ISBN:4061852264 文庫 綾辻行人 講談社 1992/09 ¥620
奇怪な迷路の館に集合した4人の作家が、館を舞台にした推理小説の競作を始めたとたん、惨劇が現実に起きた!完全な密室と化した地下の館で発生する連続殺人の不可解さと恐怖。逆転また逆転のスリルを味わった末に読者が到達する驚愕の結末は?気鋭が異色の構成で挑む野心的な長編本格ミステリー。

■今回の作品の目玉は作中作にあります。
ちゃんとノベルズ、新書版のデザインを取り入れてあって、作りが凝ってます。
出来れば、こっちは文庫なんだから、デザインを文庫に変えてくれればよかったのに。残念。
「奥付」に当たる部分に、「このページは乱丁ではありません」と入ってるのが良かったです(笑)

■さて。内容。
今回は読んでるうちに、「お、犯人この人じゃないの?」とか「トリックはこうかな?」とか「このメッセージはこう解くんだろうな」というモノがおぼろげに見えまして、(推理したわけではない)実際作中作がそのように展開して、「よし今回は勝ったぞ!」とか思ったのですが。

『作中作』で示された読み方、としては正しかったのですが『作品』としての読み方としては、まんまと作者さんの意図に乗っかってミスディレクションされていたのでありました。
うーん、あいかわらず正しい読者だな私(笑)

全体的に「やられたー」という感覚。

でもま、この「やられたー」な感覚が好きでミステリを読んでるわけで、その点としては正しいわけです。
最近読んでるミステリ作家さんの中での「やられたー」感覚はこの人が一番かな、と。(まあ尤も、そんなに数読んでるわけではないのですけど)

さあ、次をまた買いに行くか……。
でもその前に買ってある本読まなきゃな。(館モノではないです)

2008年16冊目

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