タカイ×タカイ
2008年1月19日 今日の「本」（活字）
ISBN:406182578X 新書 森博嗣 講談社 2008/01/11 ￥998
「どうして、こんなに不幸なんだと思う？」彼は鼻から息を吐く。無言で笑っているようだった。
「少なくとも、誰かの陰謀ではありません」西之園は言った。
「それは、そうだ、うん」
「ついでない方が、誰かに狙われるよりは、ましなのでは？」
■森センセの新刊です。
とはいえ、もう、かなり惰性で読んでいる感が否めなくなってきました。
S＆Mシリーズのころの、すごさとかキラキラさとかがなくなってしまったと思う。
キャラクタにせよ、ストーリーにせよ、なんとなく、森センセが手を抜いている感じがして仕方ない。
読んでいるときは面白いし、最後まで読めるんだけど、その後何も残らない感じ。
このシリーズのキャラクタに、あまり魅力を感じられないというか。
逆に言うと、初期の方のシリーズからのキャラである萌絵ちゃんとか、椙田さんとかは、今出てきてもそれなりの魅力がある（これは単に読み手として慣れているだけかもしれないけど）
なんか、全体的に残念な感じのシリーズな感じ。
で、す、が。
今回のタカイ×タカイは、久しぶりに面白かった。
事件のインパクトもあるし、一見不可能犯罪だし、それなりのどんでん返しもあるし。
最近のなかでは、一番いいんじゃないかな。
2007年4冊目。
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