■読みました
ISBN:4408531634 単行本 東野圭吾 実業之日本社 1991/12 ¥1,470
日夜、絶え間なく発生する交通事故。その背後に渦巻く複雑な人間模様と、事件解決に全力をつくす交通警察の姿を描く、乱歩賞作家渾身のサスペンス。

「ごめん」と世良はいった。「俺は無能だよ。無能な木偶の坊だ」
すると彩子は初めて彼の顔を見た。だが能面のような顔に変化はない。唇だけを動かして、彼女はいった。
「そのとおりよ」


ちょっと前に「容疑者Xの献身」を読んで、再び東野圭吾フィーバーがやってまいりました。ので、読みました。

交通事故を取り扱った短編集です。

車というものは怖いです。
普段乗っているときは、自分は事故になんて関係ないと思って乗っています。けど、これは凶器になるんですね。人を殺せてしまうんです。

その怖さを味わった本です。

普段、しがちなシチュエーションなんです。
深夜の信号無視。
ポイ捨て。
違法駐車。
ノーヘル。
気軽な気分での煽り。
このどれか一つでも、全くしたことが無いという人も居るかもしれませんが、「しているのを見たことが全く無い」という人は多分いないでしょう。
この、うっかり気軽にしがちな「違反」が元になって、人が死んでしまうことがあり、死ななくても障害を背負うことになる、しかもその死んだ人には全く落ち度がなかったとしても、というお話なのです。

小説として、とても面白い本です。
でも、読んだ後、色々考えさせられるお話です。

違反駐車してある車のせいで、道を通ることが出来ず、自分の子どもが死んでしまっても、違反駐車の人間は罰せられない。
飛び出しをした人が原因で、運転手が事故をしても、それは運転手の責任。

法律って、何か変だよなあ。

色々考えさせられる内容でした。

これはね、一回読んでもそんは無いと思いますよ。
運転する人も、しない人も。

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