■最近、自分が何を書いてるんだかようわからんようになってきました。

……読んでくださっているかたがどのくらい居るのか分かりませんが、これ、楽しいですか?

うん、時折ね、確かめたくなるの。
需要あるのか。

いや、答えなくていいです。

これ書くの、自己満足だから。

■ヒミコの館で
あわててオロチが逃げていった溶岩を覗き込む。一気に熱気が襲い掛かってきたけど、気にせず目を凝らすと、どろりとした溶岩の中に渦のあるのが見えた。
オレンジに光る溶岩のなかで、その渦は確かに溶岩とは違う色を放っている。
よくよく見てみると、その光はうっすらと渦を巻いて空中まで出てきている。
「旅の扉だ」
私の声に、「どれどれ」なんていいつつチッタが隣から覗き込む。
「わ、ほんとだ。魔力もちゃんと感じる」
「もしかして、オロチはこの旅の扉でどこからか遠征してきてる?」
私たちは顔を見合わせた。
「余力、ある?」
みんなの同意を確認して、私は目をぎゅっと瞑ると溶岩に飛び込んだ。

熱い

と、感じる間もなく、独特の浮遊感。
世界が変わる感じ。

目を開けると、あたりは薄暗かった。うっすらと、何か香を焚いた匂いがする。床は冷たくて、つるつるとしていた。
どこからともなく、うめくような声が聞こえる。
「ヒミコ様っ! 今すぐ 傷のお手当てをっ!」
そんな声が聞こえて、私は勢い良く体を起こす。
見覚えのある広い部屋。壁に飾られた不思議な縄。祭壇みたいなもの。つやつやの木の床。
ココは、ヒミコの部屋。
オロチを追いかけてきたのに、どうして?
慌てて周りを見てみると、皆も同じ場所にいた。全員、どこも変わった様子はない。
「どうしたんですか?」
ヒミコのところでおろおろしている男の人に声をかけると、男の人はとても切羽詰った顔で私を見た。
「ヒミコ様が大怪我をなさっていて……それにしてもヒミコ様は一体いつどこでこんなお怪我をなさったのやら……」
男の人は困惑した様子で、怪我の手当てをできる人が早く来ないかと何度も廊下とヒミコの間を行ったり来たりしている。
「どういうことかな?」
小声でみんなの意見を聞く。
「だって私達、オロチを追いかけてきたんだよ」
「うん、手負いのオロチをね」
「そしてそこにいるのは怪我した女だ」
「結論はやっぱり一つ?」
「複数はないでしょう」
話し合いを終えて、ちょうど男の人が廊下に顔を出した瞬間を狙って、私たちはそっとヒミコに近づく。
と、
突然頭の中で声が聞こえた。

わらわの本当の姿を見た者はそなたたちだけじゃ。黙っておとなしくしている限りそなたらを殺しはせぬ。それでよいな?

見ると、ヒミコの目が、異様に赤く光る目だけが、私たちを見ている。そのせいで声は聞こえたのかもしれない。
「そんなの、いやだ」
相談もしなかった。
ともかく、気付いたらもう言っていた。
「ほほほ、ならば生きては帰さぬ。食い殺してくれるわ!」
ゆらり、とヒミコが立ち上がる。髪を振り乱し、らんらんと輝く目は赤い。
「リッシュ、コレを使ってください」
リュッセが一振りの剣を私に渡そうとする。
細身だけど、すごく切れ味のよさそうな、綺麗な剣だ。
「何コレどうしたの?」
「貴女がオロチの尻尾を切り落としたでしょう? 何気なく見てみたら、その中に入っていたんです。……切れ味よさそうだったので、思わず」
「……お前、賢者じゃなくて盗賊になったほうがよかったんじゃないか?」
カッツェが思わず呆れたような声を上げた。
「そんなこと言い合ってる場合じゃないよー! ほら! 来る!」
チッタの焦ったような声に、私たちは再びそれを見る。

八つの頭を持った、巨大な魔物。
ヤマタノオロチ。
ヒミコだったものがそう成り果てたのか、それとも魔物がヒミコに成りすましていたのか、それならいつ入れ替わったのか。
分からないことだらけだけど、一つだけは確実。

コイツは、この国を滅ぼそうとした。
それだけで、戦う意味は十分ある。

「私は絶対許さない!」

オロチの尾は確かに一本切り取られてなくなっていた。つまりここに居るオロチは、私たちが戦ったオロチそのもの。所々手負いだけど、まだ十分力を残していそうだし、手負いな分、今まで以上に怒り狂い力は半端じゃない。
けど、冷静さを欠いているのも、また事実。さっき洞窟で戦ったときと、ほとんど変わらない。ただ、相手が怒り狂っているだけ。
冷静に対処すれば、怖くない。
そして、手に入れた剣が、今まで以上に切れ味のいい剣で、戦いはとても楽だった。
自分の体から出た武器で、倒されるってどんな気分だろう。
皮肉なものだ。
一度戦って、どういう手で攻撃してくるか分かっていたから、私たちは苦労することなくオロチを倒すことができた。
一部始終を見ていた館の人たちは悲鳴をあげたり、悲嘆にくれたりしている。
暫らくは、国が混乱して停滞するかもしれない。
けど、きっと。
魔物にいいようにあらされて、滅ぼされるより絶対に、いい。

ヒミコはヤマタノオロチだった、という話は瞬く間に国中に広まって、

そして、朝が来た。

まぶしい、太陽。
ジパングは、解放された。


■そういえば、全然サイトにまとめをアップしてないや。
今唐突に思い出した。
……何話分貯まってるんだろう。怖いなあ。

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