今日の「DQ3」(82)
2007年8月21日 今日の「DQ3」■毎日暑いですね。
こう暑いと、もう何も考えられませんね。
書くのも面倒です。
つまりまた、ストックがなくなったわけです(笑)
■ジパング 2
■さて次回からまためんどっちー洞窟探検です。
戦闘シーンも苦手だし、憂鬱ですなー。
こう暑いと、もう何も考えられませんね。
書くのも面倒です。
つまりまた、ストックがなくなったわけです(笑)
■ジパング 2
お社は周りを広い森林に囲まれていて、涼しくてさわやかな空気に包まれていた。
遠くからみてもかなり大きかったけど、近くでみると本当に大きい。こんな太い木をどこで手に入れたんだろう、というような木の柱があちこちにある。木でできた階段を上がる。廊下も木でできていて、表面がつややかに光っていた。壁は土のところと、紙がはってある扉とで構成されている。扉は引き戸で、音も無くすっと開く。とても軽かった。
社の中でもたくさんの人が働いていた。やっぱり質素な白い服を着ていて、黒い髪を長く伸ばしている。どうやら、この国ではコレがスタンダードらしい。
中で働いている人たちの関心事も、ヤマタノオロチのことらしい。まあ、確かに国を滅ぼすかもしれないくらいの怪物みたいだし、尤もな話だろう。
聞いた話を総合すると、ヒミコは不思議な力を持っているらしい。そして、オロチにはきっと頭を痛めている。生贄はヒミコの予言で選ばれる。
自分の国の人を、怪物なんかに差し出さなければいけなくて、しかもそれを選ぶのが自分の役目ときたら、ヒミコとかいう女王様はさぞ心が痛いだろう。
「なーんか、変」
「ええ、なんか妙ですね」
チッタとリュッセが首をかしげあう。今のところ、それが何かを教えてくれるつもりは無いらしく、ただ何かを疑うような顔をしているだけだった。
ヒミコの部屋は、お社の中央・奥にあった。どの部屋よりも広くて、そして綺麗に磨き上げられている。床はこれまでと同じように木で作られているのに、ぴかぴかに光っていたし、奥の壁に作られた小さな飾りも精巧な彫刻が施されていて、手が込んでいる。壁には稲妻の形に切った白い紙がついた縄も飾られている。何を意味するのかはよく分からなかったけど、なんかおしゃれだ。
部屋の真ん中の、広げたござのようなものの上に座っていた女の人がこちらを見た。
真っ黒でつややかな髪を腰より長く伸ばしていて、それは長さのせいで床に広げられている。白い質素な服には赤い服を重ね着していて、首には緑の石をソラマメみたいな形に整えたものがついた首飾り。薄い金で作った冠をかぶっている。
顔は恐ろしく綺麗で、切れ長のつり目と、赤いアイシャドウが印象的。イシスの女王様も綺麗だったけど、なんか種類が違う。イシスの女王様が太陽なら、こちらは月。でも、なんだろう。同時にとっても……怖い。
何だか得体が知れないというか、体の奥底から冷えてくるような感覚。
目が合った。
「なんじゃお前は?」
声はとても冷たくて、刃物のようだった。
「えと、私は……」
「答えずともよいわ!」
答えかけると、突然ヒミコはそう叫ぶと立ち上がった。意外にもかなり小柄で、さっきまで感じていた威圧感だとか、冷たさがウソだったんじゃないかとさえ感じられる。
「そのようないでたち。……大方この国の噂を聞き外国からやってきたのであろう」
そこで持っていた扇をぱちん、と音をたてて閉じると、その扇で私たちを指し示した。
「愚かな事よ。わらわは外人を好まぬ。早々に立ち去るのじゃ。よいな! くれぐれもいらぬことをせぬが身のためじゃぞ」
話はそこで終わりで、後は社にいた人たちに案内されるがまま歩かされ、気付けば社の外に放り出されていた。
「なーんかやっぱり、へーん」
チッタが足元の草を蹴り上げながら言う。
「リュッセ君どう思う?」
「感覚は同じです」
「カッツェ姉さんは?」
「胡散臭いとは思う」
そこでチッタは振り返ると、社を見上げた。
「ともかく、ちょっと話を聞いてみよう」
あちこち再び村の中を見て回る。コレは黙っておいたほうがいいんだろうけど、今年生贄にされるヤヨイさんが隠れている場所を発見した。何でも恋人が生贄の祭壇での縄を緩めておいてくれたそうで、何とか逃げて帰って来たそうだ。でも、いつかは生贄になりにいかなければ、ヤマタノオロチが村に来て人を食べてしまう。だからまた生贄の祭壇には戻るつもりだといっていた。
「せめてもうひと時、生まれ育った故郷に別れをつげさせてくださいませ」
それがヤヨイさんの言葉だった。
「絶対オロチを退治しようよ」
チッタが再び握りこぶしを作る。
「けど、余計なことをするなって、ヒミコ様は言っていたよ?」
私が言うと、チッタが深く深くため息をついた。
「気にすることないのよ! 怪物を前に尻尾巻いて逃げてるような奴に遠慮することはないの!」
「うー、そうなのかなあ?」
思わず押されて頷きかける。
「それにあのヒミコって女! すごーく胡散臭い!」
「それには賛同」
カッツェが頷く。リュッセも無言ながら頷いていた。
「オロチがいつ現れたのか不明ですけど、ヒミコが不思議な力を手に入れたのは『近頃』だという話でした。そして生贄の話をしだしたのも、そんなに昔ではないようです。ヒミコとオロチの間に、もしかしたら密約があるかもしれません。だからこそ、暴かれないためにも、余計なことをされたくないんです」
「そんなの、無いかもしれないじゃない」
悔しくて反論すると、リュッセは静かに頷いた。
「ええ、もちろん、何の根拠もありません。色々な可能性を挙げているだけです」
私は頷く。それは分からないでもない。
「ただ、コレだけはいえます」
「何?」
「ヒミコはヤマタノオロチを退治するつもりはありません。この村に、ヤヨイさんに何かしてあげたいなら、黙って退治にいくしかないですよ」
■さて次回からまためんどっちー洞窟探検です。
戦闘シーンも苦手だし、憂鬱ですなー。
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