今日の「DQ3」(79)
2007年8月14日 今日の「DQ3」■明日はお休みします!
というのも、明日は朝からお出かけで、帰ってくるのが深夜だからです。
だいありーのーとさんは時間指定で予約、とか出来ませんから。
激人力ですから。
まあ、ほら、放っておいても書かない日もあるんだから、そんなにたいした問題ではないって。
■いつかどこかで。
■展開ベタだな!!!
でもベタっていうのも、たまにはやっておかないとね!
とか自分を擁護だ。
……ベタって、美しいよね?
というのも、明日は朝からお出かけで、帰ってくるのが深夜だからです。
だいありーのーとさんは時間指定で予約、とか出来ませんから。
激人力ですから。
まあ、ほら、放っておいても書かない日もあるんだから、そんなにたいした問題ではないって。
■いつかどこかで。
次の日の朝、アリアハンのお城に向かう桟橋の前で皆と落ち合った。
「派手に喧嘩してきたわー! でも、わたしが強力な呪文をたくさん覚えたのを見て、ウチの石頭も漸く頭を縦に振ったわよ!」
チッタが勝ち誇ったように胸を張る。強力な呪文をたくさんって、チッタとおじ様はどんな喧嘩をしたんだろう。怖くて聞けない。
「リュッセ君は? その頭、何にも言われなかった?」
「ええ。そんなに。『そうか、乗り越えたか』程度の話ですよ。旅の話は長くしましたけど。そうですね、この姿でお城に行くのは流石に心配してましたけど、そのときはそのときです」
そうか、『お父さん』はそれなりの地位の人なんだっけ。お城に居る可能性があるんだ。と思ったけど言わない。会わないかもしれないし、それを祈る。
「リッシュは?」
「私もほとんど母さんと話して終わっちゃった。あ、でもカッツェとルイーダさんの酒場で会ったよ。ルイーダさんに挨拶に行ったから」
「へえ」
「何か、商人の女の子とちょっと話をしたくらいかな」
「え? 連れて行くの?」
「まさか。無理だって言ってやった」
チッタの驚きにカッツェは呆れたような声を出す。
「そうだよね。行商じゃないし、あんまり町に滞在しないしね」
チッタの納得した声。
「じゃあ、お城にレッツゴー!」
お城は相変わらず静かで、多くの兵士さんが見張りをしている。そんな中を、王様が居る謁見の間まで案内されて歩く。お城やキラキラしたものが大好きなチッタは目を輝かせてあちこちをきょろきょろしているし、カッツェもさりげなくあちこちチェックをしているみたいだった。リュッセはちょっと緊張気味の顔。私も久しぶりに来たし、回数としても2回目で、緊張はあまり皆と変わらない。
「よく戻った」
王様はまずは私の無事を喜んでくれた。それから、私たちに旅の話をするように言う。ロマリアに渡ったことや、ノアニールの人とエルフの話、イシスの女王のこと、ポルトガのこと、それからテドンでのこと。私たちは話しちゃ問題の有りそうなこと、例えばピラミッドで宝を持ってきたとか、以外のことを一生懸命はなした。それから、「魔王はネクロゴンドに居る」ことも。
王様は時折頷きながら熱心に話を聞いてくれた。そして長いお褒めとねぎらいの言葉をかけてくれた。それを静かに聴いて、謁見は終わった。
「肩がこった」
「疲れちゃった」
カッツェとチッタはそんなことを言いながら謁見の間を後にする。それを聞いてリュッセは苦笑していた。
謁見の間を出て、手すりの彫刻も見事な、大きな階段を下りる。絨毯はあいかわらずふかふかで、足音なんか全然しない。
「豪華すぎて疲れる気持ちはちょっと分かります」
「だよね、お城って見てるくらいがちょうどいいよね、やっぱり」
チッタはリュッセの感想に大きく頷いた。
階段をおりきったところで、綺麗なドレスを着た女の子が私たちに声をかけてきた。
女の子はふわふわの青い髪をしていて、顔立ちが整った上品な感じの子。すこし離れたところにお付きの人っぽい人が立っているところから、多分いいところのお嬢さんなんだろう。
「リッシュ様ですか?」
「うん……じゃなくて、はい」
慌ててしまって、変な返事になったけど、女の子は気にしないようでニコニコしている。なんかどっかで見たような顔だな、と思うけどそれが誰だか思い出せない。
「わたくし、リッシュ様にあこがれておりますの。女性でありながら、勇敢で、旅に出て魔王を倒そうなんて、ステキですわ」
「……あ、ありがとう、ございます」
照れてしまって、まともに返事もできない。
「わたくし、リッシュ様が旅立たれてからずっと応援しておりますの。わたくしのお友達にも、たくさんリッシュ様のファンがおりますのよ」
「……」
口をぱくぱくさせるけど、声も出ない。
「すごいリッシュ、大人気だ」
チッタが笑う。
「チッタ様も、魔法を志すお友達があこがれておりますのよ。クルーゼ様もご自慢でしょうね」
「ははは」
チッタが引きつった笑い顔をする。そのクルーゼ様と、昨日大喧嘩したなんて言えないよね、確かに。言うまでも無く、クルーゼ様っていうのは、おじ様。チッタのお父さんだ。
「どこまでできるかわからないですけど、頑張ります。ありがとうございます。ええと、お名前は?」
何とか声を振り絞るようにして言うと、女の子は恥ずかしそうに口元を扇で隠した。
「あら、いやだわわたくしったら、名も名乗らず。恥ずかしい」
扇の向こうで、目を伏せる。頬が赤い。
なんか、全然違うなあ、同じ女の子でも。なんて自分を思ってため息がでそうになる。
「わたくし、ティーアと申します。ティーア・ウィー……」
「お嬢様、お時間です」
名乗りかけたところに、向こうに居たお付きの人から鋭い声が飛ぶ。
「あら、そうなの? 仕方が無いわね」
女の子は口を尖らせると、お付きの人のほうを一度みて、それから私をもう一度見た。
「お話できてうれしゅうございました。またお会いできることを楽しみにしております」
そういうと、女の子はお付きの人と共に城の奥のほうへ消えていった。
「……はああああ」
いきなり大きな息を吐いて、リュッセが座り込む。
「ど、どしたの?」
「いえ、別に、ちょっと緊張を」
ビックリして尋ねると、そんな返事が返ってきた。同時にチッタが壁を殴りつける。
「ちょっと! チッタもどうしたの!」
「気付かなかったなんて! ああもう! わたしの馬鹿―!」
「なんだい、どうしたってんだ?」
カッツェも流石に慌てた。
「さっきの子!」
チッタが女の子が歩いていったほうを見る。
「お城から出たら教えてあげる!」
そういうとチッタはリュッセの手を取って早足で歩いていってしまう。もちろん私とカッツェは慌ててその後を追いかけた。
「あの子がどうしたってんだ?」
「最後まで気付けなかったなんて、わたしったらもー!!!」
チッタの怒りは収まらないらしく、暫くそんなことを叫ぶ。場所は私の家。ココが一番いい、とチッタが言ったからだ。リュッセはともかく疲れきった様子で床に座り込んでいる。
「名前しか聞いたこと無くて顔を知らなかったのが敗因だわ!」
「だから、何が何だか説明してくれ」
カッツェがため息をつきながらチッタの肩を押さえる。
「さっきの子。名前はティーア・ウィードっていうの」
チッタは口を尖らせる。
「名前は知ってたのに! ピンとこなかった! あああ! イヤミの一つも言ってやりたかったー!」
ウィードって、それって。
「リュッセ君大丈夫!?」
チッタはくるりとリュッセのほうを向く。リュッセはチッタを見て、ぼそぼそと答えた。
「ビックリはしましたけど、別に存在を知らなかったわけではなく、顔は初めて知りましたけど、って、こう答えてしまったら、認めたも同然ですね」
「そういえば否定してたんだったね」
「そうか、それでどっかで見た顔だと思ったわけか」
チッタの呟き。カッツェの長いため息。
「でも、彼女が何をしたわけでもないですからね、イヤミをいっても仕方ないですよ」
「気持ちの問題!」
「でも、そうなると、あのお付きの人、名前を名乗るのをやめさせたのは、リュッセに気付いたからって事だよね?」
首をかしげながら言うと、皆が黙った。
「ま、明日にはアリアハンをたつわけですし、問題ないですよ」
ほかならぬリュッセがそう言って立ち上がる。
「今日は船に泊まります。父にはそう言ってきます」
「気をつけてね」
「ええ」
私の言葉に頷くと、リュッセは先に部屋を出て行った。
■展開ベタだな!!!
でもベタっていうのも、たまにはやっておかないとね!
とか自分を擁護だ。
……ベタって、美しいよね?
コメント