■現在、BS2で「スカイ・クロラ」の宣伝見てます。
空がきれいです。
でも、私は森センセの小説郡で、スカイ・クロラにはついていけなかったクチなので、映画になったとき理解できるか不安です。
いや、べつに理解はしなくてもいいか。

■ランシール 3
ランシールでは、結局神殿が見られなかったから、やることは一気に無くなってしまった。とはいえ、リーダーから「出航は明後日の朝!」と言われている以上、もう少し滞在しておかなければいけない。
「やること、一気になくなっちゃったねー」
チッタが肩をすくめる。
「観光スポットとかもないみたいだしー」
暇をもてあまして私たちは途方にくれる。宿に居続けてもしかたないから、食事をしに外の酒場に出ることにした。
小さな村とはいえ、たくさんの旅人が来ることと夜だということが手伝ってか、酒場はかなりにぎやかに繁盛していた。適当なテーブルを見つけて席に着くと、すぐにお姉さんが来て注文をとっていってくれた。といっても、適当にお薦めのものを持ってきてもらうようにしただけで、コレといった注文はしなかったけど。
「さて、どうする」
「仕方ないし、いろんな人に話でも聞いてみるとか?」
カッツェとチッタはそんな話をして首を傾げて見せた。
「うん。次はアリアハンに行くわけだけど、その先ってコレといって何をするとか決めてないからね。世界を色々回るしかないだろうけど、それだとしても指針はあったほうがいいよね」
目的があったほうが、色々とやる気が出るのは確かだ。それに「行ってない所に行ってみたい」なんて優雅な目的の旅をしてるわけじゃないから、無駄足はしないに越したことは無い。
「とりあえず、現在手がかりになりそうな事といえば、オーブくらいなものですよ」
「そういえば、どんな形してるのかな? 見ればわかるのかな?」
「探しようが無いなあ」
そんな話をしていると、隣を通っていたちょっと身なりのいいおじさんが立ち止まって私たちを見た。
「オーブをお探しなのですか?」
「え? あ! はい!」
思わず背筋を伸ばしてその人を見る。優しそうな顔つきの、壮年を少し過ぎたくらいの年恰好の人だった。
「イエローオーブについて聞いたことがありますよ」
「え!? ホントですか!?」
「ええ。イエローオーブは人から人へ、世界中をめぐっているそうです。例え山びこの笛であっても、探し出すことは難しいでしょうな」
「山びこの笛?」
「オーブと親和性がある笛だと聞きました。どういうものかは知らないのですが」
おじさんは少し照れたように頭をかく。
「でも、少しだけでも情報が手に入ってよかったです。ありがとうございます」
お礼を言うと、おじさんはまた照れたような顔をして、ぺこぺこと頭を下げながら店の奥のほうへ歩いていく。待ち合わせでもあったのか、ついた席の向かい側に座っている人にしきりに謝っているみたいだった。
「情報は手に入ったが、人から人へめぐってるってのは、厄介だね。好事家なんかが手に入れてたら、自分の代では手放さないとか言うかもしれないし、上手い事交渉に持ち込めても、足元見られて吹っかけられるかも知れないな」
カッツェが舌打ちをする。
「オーブって、どんなのか分からないから何ともいえないけど、いくらくらいするのかな?」
「値段は付けられないんじゃないですか? 宝石のようなものでも、貴石か半貴石かで評価は変わりますし、一見ガラクタのようでも、それを熱狂的にあつめている人にとっては宝物になったりしますからね。趣味人や好事家にとっては、値段なんてあってないようなものですよ」
リュッセが首を少し傾げながら苦笑する。
「まあ、行く先々でそういうモノを集めている人の話なんかを聞いて行けば、イエローオーブの持ち主にたどり着くこともあるでしょう」
話はそこで一旦おしまいになった。単純に、目の前に料理が届いたという理由だったけど、どうせこれ以上イエローオーブについて話せることは無かったのだから、結果良かったのかもしれない。

食事を終えて宿に戻る最中、占いをしているお爺さんが道で商売をやっていた。
小さな机に黒い布をかぶせて、その真ん中に大きな透明の球を載せている。水晶かガラスかは、私には分からなかった。
「そこの!」
「はい!?」
お爺さんはいきなり私を指差した。いくらお客さんが居ないからって、いきなり歩いている私を指名することは無いと思う。
抗議しようと口を開きかけるけど、そんな私の態度はお構いなしにお爺さんは続けた。
「わしには見える。もし、旅先で別れた仲間がいるとすれば、その者が希望をもたらすであろう!」
「残念ながら、そんな仲間は居ません」
「未来かもしれん!」
「……」
私は思わず、後ろに居る皆を見た。チッタ、カッツェ、リュッセ。この中の誰かが、いつか居なくなるんだろうか。一緒に旅は続けられないんだろうか。
……次、アリアハンに行ったときにチッタがおじ様から旅に行くなって言われるんだろうか。それとも髪を染めるのをやめたリュッセが、「お父さん」に見つかっちゃうんだろうか。カッツェがカンダタを探しに行っちゃうんだろうか。
「そんな顔なんでするの?」
チッタが困ったような顔で笑いながら、私の背中をばーん!と叩いた。
「きっと最後まで皆一緒だから! おじいちゃんも変なこと言わないでね!」
チッタは占い師のお爺さんに指をびしっと突きつけると、そのまま私の手を引いて歩き出した。
「あんなの、影響されちゃダメだよ。大体ウソだから」
「ウソなの?」
「大体ね。時々本物が居るけど、そんなの素人のわたしたちが分かるわけ無いんだから」
「チッタでも?」
「わたしは魔法使いであって、占い師や時読み士じゃないもん。未来のことなんてさぁーっぱりわかんないよ」
そんな私たちの背後から、占い師に話しかけている声が聞こえてきた。
太くてよく通る声だったから、聞くつもりはなくても聞こえたんだけど。
「私は最後のカギを探して旅をしている。しかしカギを手に入れるには、つぼが必要だという。いったいどういうことだ? つぼにカギが入っているのだろうか……」
歩いていたから、お爺さんがなんて答えたのかは分からなかったけど、なんとなく気になったから覚えておくことにした。


■書くのに飽きてきました。
なんか、ダメなんです。楽しくないんです。
チョット前まで、文章書くのが楽しくて楽しくて仕方なかったんだけどなあ。アウトプット時期が終わったのかも。インプット時期が来たのかも。本読もうかな。

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