今日の「DQ3」(64)
2007年7月10日 今日の「DQ3」■いやー、昨日はすみませんでした。
家でハプニングがありましてね。
しかもそれがかなりでっかいハプニングでしてね。
ちょっといえないんですけどね。
パソコンどころじゃなかったのですよ。いやほんとまじで。
※23:30、多少訂正しました。
■ガルナの塔 3
■人気投票まだやってます。
決めた票まで届かなさそうです(笑)
http://vote2.ziyu.net/html/zum_sieg.html
家でハプニングがありましてね。
しかもそれがかなりでっかいハプニングでしてね。
ちょっといえないんですけどね。
パソコンどころじゃなかったのですよ。いやほんとまじで。
※23:30、多少訂正しました。
■ガルナの塔 3
瞬間。
無音。
全身の血が止まったような感覚。
そのあとぞわりと背中を冷たいものが走っていく。
何。
今。
起きた?
がくがくと奥歯が鳴る。
「あんの馬鹿! 自分から落ちやがった!」
カッツェの舌打ちと苛立ちの声。
へなり、と座り込む。
そこから這って壁のない床ぎりぎりのところまで行く。
深呼吸。
どうか。
生きていて。
そっと覗き込む。
ロープの下には塔の屋上。
平らな床。
真ん中あたりに大きな亀裂がある。
リュッセは倒れている。
亀裂に落ちなくて良かった。
でも動かない。
動かない。
何。
何で。
がくがくと体が震えるのが分かる。
初めて魔物と戦ったときの、何倍も怖い。
向かい側のほうで、チッタが同じように下を覗きこんでることに漸く気付く。
リュッセ。
何で。
「ともかく見に行こう。何だってんだ全く!」
カッツェはそういうと、ロープを持って私を見た。
「お前どうする。行くか」
「どうやって?」
「とりあえずあの馬鹿が落ちたあたりまで行って、そこからロープで降りる。1階分とはいえ、民家で言えば2階分くらいの高さあるからな。用心していく」
「……行く」
私はのろのろ立ち上がる。
「しゃっきりしな。二の舞はごめんだ」
「うん」
私たちがロープで降りるのに気付いたのか、チッタもロープを渡り始めた。ほぼ中央でチッタと合流する。それでもロープはきしまない。風雨にさらされているはずだから、何か特殊なものなんだろう。
「何でリュッセ君落ちたの!?」
「知るかよ本人に聞け!」
チッタは合流したとたん言う。カッツェがいらいら返事をする。
その間も私は口が利けないままだった。
ロープを伝って降りていくと、意外にもリュッセは起き上がっていて、べホイミでも使ったのか怪我一つない状態で私たちを待っていた。ほっとして、私は屋上に座り込む。
「お前はー! 何やってんだ全く!」
「や、すみません」
「もっと誠意ある謝り方してよリュッセ君」
「すみませんでした。……でも塔の中央に行く方法ってこれくらいしか思いつかなくて」
「だったら言えよ! 勝手に落ちるな! 心配かけるとか思わなかったのか!」
「ソレじゃなくても高いところで固まってるリッシュに飛び降りてくれとはいえないでしょう」
「色々方法あるんだよ!」
「そうみたいですね」
リュッセは頭上のロープから延びる、私たちが降りてきたロープを見て苦笑した。
「このくらいの高さなら、落ちてもだいじょうぶかな、と」
「思っても実行すな!」
カッツェがリュッセに軽くパンチしながら言う。まったくだ。カッツェはもっとリュッセに言ってやってもいい。
思いながらそろそろと立ち上がる。高いところから屋上まで降りるのも怖かったけど、今居る屋上もかなり高くてしかも手すりなんかもなくて、気をぬいたら落ちるようなつくりになっていて、つまり凄く怖い。中央付近だからまだいいものの、端っこなんか絶対いけない。そんな中をカッツェはあちこち歩いていて、はっきり言ってみてるのも怖い。
「下に降りられそうだ」
亀裂を覗き込んでいたカッツェが、そんなことを言いながら戻ってくる。
「お前、当たりかも知れないぞ」
ロープを使って、亀裂から下におりると、今までで一番広い部屋にたどり着いた。ただ、広いだけで何もないのは変わりなく、がらんとした部屋に下り階段があるだけだった。他にいわくありげなものは何一つない。壁に絵や字が書かれているわけでもなければ、本棚があるわけでもなかった。
「はずれ?」
チッタが首をかしげる。
「まだ下り階段があるよ」
私が階段を指差すと、「高さがなくなるととたんに元気だよね」とチッタは苦笑した。
階段を下りると、またぐるりと壁のない階にたどり着いた。最初の屋上に比べればはるかに高さは低い。といっても、まだ高いのには変わりなく私はまた足がすくんでしまう。壁が多少でもあればまだ平気なのに。何で世界には壁のない高い場所っていうのがあるんだろう。塔をつくった人は何考えてたんだろう。高いところが平気な人ばっかりじゃないって分かってたんだろうか。普通高いところ嫌いな人は塔に登らないのか。
ただ、やっぱり考え方としてはあっていたみたい。宝箱が置かれているのが見える。あとはやっぱり取り立てて何があるわけでもなく、床には亀裂があるくらいだった。また高いところから降りるのかとおもうとぞっとする。
「ここ、2階だね。あの亀裂のむこうにくだりの階段が見えるもん。最初に上った階段、確か亀裂の向こうに宝箱が見えたでしょ」
横でチッタが向こうを指差す。言われてみれば確かにそうかも。
「2階だよ。それでも駄目?」
「せめて壁がちょっとでもあったらマシなんだけど」
「そうかー。高いの苦手なのも大変だね」
私が階段からほとんど離れられないで居る間に、リュッセがカッツェに促されて宝箱を開けた。
暫く彼は宝箱の中をじっと見つめていて、動かない。
それからゆっくりと中のものを取り出して、私とチッタが居るほうへ戻ってきた。
「ありましたよ」
そういって見せてくれたのは、一冊の本だった。古ぼけてはいるけど、思ってたほど分厚くはない。リュッセはぱらぱらとページをめくって中を確かめ、それから苦笑した。
「ああ、これはちょっと大変かもしれない」
中は見せてもらえなかったから、どうなってるのか良く分からない。
「なんにせよ、これで願いはかなうわけです。ありがとうございました」
リュッセは全員に向かって頭を下げた。
「それじゃさくっと願いを叶えに行こう!」
チッタは笑うと、塔から出るためにリレミトを唱えた。
■人気投票まだやってます。
決めた票まで届かなさそうです(笑)
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