■寝てまして、2時間遅れでアップですー。
「あー今日やっぱり無理だったのかー」とか思わせて、実はただの寝坊です。うはははは。

拍手でマップ付き攻略サイト様を教えてくださった匿名の方!
ありがとうございました!
あなたのおかげで今日のはかけました!(つまり昨日はプレイせず諦めて寝ました)

……コレでもう、プレイしてないからお休み、という言い訳はできなくなりますね(いや昨日の時点では言い訳ではなく事実だったんですよ)

電脳世界って、すごいねー。

■ガルナの塔 1
塔の入り口は開け放たれていた。
開かれた扉は、随分雨風にさらされているのか、朽ちかけている。苔むしていて、動かしたら確実に壊れる。そんな扉だった。
中に入ると、天井が高い。茶色のレンガが敷き詰められた床と、灰色がかった白っぽい壁。柱が左右に並んでいて、正面の部屋まで続いている。まるでその部屋まで案内するための通路のようにも見える。エントランスの左右にも部屋があって、それぞれの内部は暗くてココからでは良く見えない。エントランス部分の床には何かの紋様が描かれていたみたいだけれど、ここも雨風にやられたのか、半分はかすれていて元はどういうものが書かれていたのかよくわからない。入り口近くには灯りのためか火が焚かれている。誰かがこの中で暮らしている、ということだ。
ダーマのお爺さんの話では、賢者になりたい人はココで瞑想して書物を持ち帰るというしきたりがあるってことだったから、そういう賢者志望者の人が今まさにここにいるんだろう。
「中も雰囲気抜群だねー、これはもう悟っちゃうしかないって感じ」
チッタは感心したような表情で床の模様を見たり、天井を見上げたりと忙しい。
「アンタは悟りからはかけ離れて見えるよ、アタシには」
カッツェがチッタに苦笑しながら言う。チッタはむ、と頬を膨らませた。
「そんなことは! ……ないんじゃないかなあ」
「断言しなよ、そこは」
私は思わずため息混じりにチッタに言う。チッタは気にしているのか居ないのか、そこでくるりと一回転して見せた。長いスカートが翻る。
「わたしは今のままでいいの。リュッセ君みたいにさらなる高みにのぼるのも良いし、尊敬する。できたらチャレンジしてみたい、とも思う。けどわたしは魔法使いとしての高みに上りたいから、いいの。リュッセ君のいく道は、僧侶も魔法使いもこなす道。わたしの行く道は魔法使いを極める道。別なんだからいいの。わたしはそういう意味ではちゃんと悟ってるのー」

そんな話をしつつ、塔をすすむ。
塔の一階には旅の扉と、階段が二箇所。けど、どの方法も先は行き止まりになっていた。片方の階段はどうやっても先に進めないような広くて大きな割れ目の向こうに宝箱があるのが見えてとても悔しい思いをしたし、旅の扉の先の小部屋のお爺さんには「じゃまするな!」とまで言われる始末で、ちょっと途方にくれる。流石に「悟るための塔」というだけあって、一筋縄ではいかない。
「全部見て回ったよね? どこか見落とした?」
「外にいけるようになってましたから、そちらも確認しておきましょう」
リュッセの言うとおり、塔の一階、入り口から一番遠い場所にも出入り口があって、そこから外に出られるようにもなっていた。ただ、そちらは後回しにした。普通は塔って、内部完結してるものだから。
「まあ、ためしに色々行くものいいかもな」
カッツェも頷く。これで方針が固まった。
裏口から出ると、左手側に塔に比べると随分細い、けど柱とはいえない円柱形の建物があった。せいぜい二階建てというくらいの高さで、屋根に相当するだろう場所から太目のロープが塔に向かって張られていた。ソレは地面と水平で、猛烈に嫌な予感がする。
「あれ、渡れってことかな?」
「……そうかもね」
チッタがぽん、と私の肩を叩いて首を力なく横に振った。

予感はまさに的中で、円柱形の建物の二階、つまりは屋上には見事に何もなく、ただ塔に続くロープだけが張られていた。向かいに建つ塔の壁は、ご丁寧にもロープの到達点だけは壁がなく、何処かの部屋に繋がっているのだけが見える。つまり「先へ進みたくばこのロープを渡って来い!」ということだ。さすが悟りを開こうって塔だけある。一筋縄ではいかない。というかもっと穏やかに悟ってもいいんじゃないかなあ。
ロープはまず最初にカッツェが渡った。真っ直ぐ前を見て、カッツェはすたすた渡っていく。見ている間に危なっかしいことは一度もなく、難なく塔にたどり着いていった。
「いいかー! ともかく前だけ見てあるいてこーい!」
向こうのほうから声がする。
「どうします? 先に行きますか? 後からにしますか?」
リュッセが私を見た。
「もちろん、ココで待ってるという選択肢もありますけど」
「行く! 行くよ! 一人でココで待ってるなんてソレはソレで怖いよ!」
「で? 順番どうします?」
「もう行く! 先に行く! 二人は綱渡り経験は!?」
「ありませんよ、そんなの」
「ないよもちろん」
叫ぶように言うと、リュッセもチッタも困惑したような顔で答える。
「何でそんなに落ち着いてるのー!?」
「え? 楽しそう」
なんてチッタが平然と言う。
「まあ、何事も経験ですよ。多分落ちても死にません」
「二人とも絶対変だよ」
私は言うと、ロープの前に立つ。綱渡りなんて、人生でチャレンジする日がまさか来ようとは。
バランスを取って、ゆっくり歩いていく。言われたとおり、なるべく前を見て、前だけを見て、そーっとあるく。風がないからか、それともロープが太いからか、全然違う理由があるのか、その辺は分からないけど、ロープがあまり揺れなかったから時間はかかったけど、私は向かいの塔にたどり着く。疲れきったけど、何とかなってよかった。

……ちなみにリュッセとチッタは私の半分以下の時間で塔にたどり着いた。
なんだかとても悔しい。


■人気投票、今日チッタちゃんにコメントがついていた!
うれしい!
素直に嬉しい!

そんな人気投票は此方から。
http://vote2.ziyu.net/html/zum_sieg.html

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