■あー、また月曜が来てしまった。
書かねばーかかねばー。
何かもう楽しんで書いてるのか義務感で書いてるのかよーわからんようになって来ました。

……うん、いや、楽しいんだけどね。

■ダーマ神殿 2
神殿の中は、正門から奥に向けて石造りのがっしりした柱が等間隔に並んでいて、とても広い。入り口側の前半分はほとんど広場と言っていいようなスペースで、柱だけが立っている。そこでは何人かの人が思い思いの場所で座って瞑想をしていたり、素振りをしたりと修行らしいことをしていた。
「リュッセ君もあんな感じに広場に座り込むわけ?」
「さあ? どうなんでしょうね?」
なんか見世物みたい、とチッタは言いながらリュッセを見上げる。リュッセは苦笑して首をかしげた。確かに、今現在、まだこれからどういうことになるか全然想像がつかない。
話しかけて邪魔をしても悪いから、そのまま柱の間を進んでいく。奥は左右にいくつか部屋があって、中央に数段高い祭壇のような場所があった。上っていくと、祭壇には炎が焚かれていて、とても綺麗な法衣を着たお爺さんが立っていた。
「転職を希望するものは?」
お爺さんが鋭い目をこちらに向ける。全てを見透かされているようで、何だかちょっとドキドキする。
青い、透き通った、でも深い色の目。
「僕です」
リュッセが少し緊張したような声を上げて返事をした。
お爺さんはリュッセを頭から足までゆっくりと見て、その後首を横に振った。
「お前はまだ、僧としての経験が十分ではない。転職は許されない」
「……」
リュッセは言い返すことができないで、ただお爺さんを見ている。
「どのくらいで十分って判断するの? リュッセ君、回復魔法とかちゃんと使えるし、わたしたちはとても心強いんだけど」
チッタが思わずお爺さんに反論する。
「十分ではない」
お爺さんは冷たく答える。
「あと、何年くらいでしょうか」
リュッセが漸く声を取り戻す。
「経験は年月だけではない。年月に裏打ちされたものもあるだろうが、それだけではないのだ。この意味が分かるか」
「……確かに、アリアハンを出るまでの19年間と、旅立ってからの時間では、圧倒的にアリアハンのほうが長かったにも拘わらず、魔法の力が増したのは旅立ってからでした」
「良い答えだ。今一度、経験をつみなさい」
「どのくらい経験をつめば賢者になれますか」
リュッセは真っ直ぐな瞳でお爺さんを見た。
お爺さんは少し驚いたのか、目を見開いてリュッセを見つめる。
「そうか、お前は賢者になりたいのか。そういう希望を持った者の訪問は久しぶりだ」
お爺さんはそういうと、少し笑ったようだった。
「ココから山を越え、北に向かうと、湖のほとりにガルナの塔と呼ばれる塔が建っておる。賢者になるものはそこへ行き、瞑想し、書をとってくるのが慣わしだ。行けるか」
「行きます。……一人ででしょうか」
リュッセの質問に、お爺さんは初めて一緒に居る私たちに目を向けた。
カッツェ、チッタ、そして私とゆっくりとした時間をかけてじっと見る。
「ほう、ほう。なかなか面白くも不思議な運命の持ち主よ。……本来ならば一人で行くものなのだが、塔へ行くことは全ての者に経験となるだろう。全員で行くことを許可する」
「誰の運命がそんなに面白くて不思議なの?」
チッタが尋ねると、お爺さんは目をすっと細めた。
「全てだ。一人ひとりとしても、全体としても、面白くも不思議な運命を持っておる。お前たちはこの世界で様々なものを見、体験し、そして力に変えるだろう。その中にはガルナの塔も含まれる。やがて光に近づくのだ」
「……豪華な運命だ」
「では、行くが良い」

「そういえば似たような話、イシスでも聞いたよね」
とりあえず、ダーマ神殿の外にある宿に部屋を取って、今後の作戦を練ることにした。
「そういえば、そうだ。皆買いかぶりなんじゃないかなあ」
「でも、オルテガの娘だとか言ってないですよ、今回は」
「むー」
「まあ、ともかく、これからのことだ。北の塔だったな」
「そうだよ、むしろソレだよ。塔なの! ううう、ずっと先の不思議な運命より、すぐそこの塔が今はむしろ大問題!」
「リッシュ、取り乱しすぎ」
「そもそもは一人で行くべきところみたいですし、僕一人でも」
「それはちょっと嫌。力になれるなら、なりたい」
「高いところではリッシュは足を引っ張る可能性が高いよ」
「それはそうなんだけど」
私はぼそぼそと返事をする。
「でも、リッシュは僕よりよほど戦いの腕が上なのは間違いないですし、一緒に行ってくださるなら、それは心強いです。カッツェも塔や洞窟の探索ではエキスパートですし、チッタのように広範囲の攻撃魔法はほとんど操れませんから、来ていただきたいのは本音ですね」
「リュッセ君てば正直者」
「じゃあ、一緒に行くか。宝があるかもしれないし」
「姉さん、今回はウソでも『リュッセのために一肌脱ごうじゃないか』とか言わなきゃ」
「ウソでもか。宝は二の次だぞ、今回は」
「そういうのは先に言っとかなきゃ」


■前々回、「この辺の名産だというちょっと酸っぱくて甘い飲み物」っていうのをだしたら、「元ネタなんですか?」と聞かれました。

えーと、取り合えず個人的にバハラタ=インドだと思っているので、あの飲み物はインドの飲み物「ラッシー」を想定してます。
ラッシー大好き。
すごーく単純に説明すると、ヨーグルトのミルク割り、みたいな飲み物です。
夏ごろ、モスバーガーでこっそり飲み物ラインナップに入ってます。
私は大好きですが、友人たちには軒並み不評です。

↓ラッシーの作り方のページ
http://ayur-indo.com/ayur/ayurveda6-5.htm

最近は普通にお店でも売ってます。
もっと広まれ、ラッシー!

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