■あー、前枠に何を書くか決めてあったはずなんですけど、編集画面を見た瞬間に忘れ去ってしまいました。

きっと暑さのせいです。

なんじゃったかのうー。

■人攫いの洞窟 3
「で」
カッツェがテーブルに足を組んだ格好で腰を下ろして、冷たい瞳でカンダタを見下ろす。カンダタは床に土下座状態だ。
「色んな状況が重なって煮えくり返ったこの気持ちは、とりあえずコイツにぶつけたらいいかね?」
「当初の相手にも、今後のことも考えてぶつけたほうがいいと思います」
カッツェの言葉に、リュッセは平然と返事をする。
それって、つまりグプタさんも一発ぶんなぐっとけ、ってことだよね。確かにまあ、ちょっとむかっと来ないでもないけど。
「まあ、とりあえずはこれだな。どうしてくれよう」
カッツェは足でカンダタの顔を指す。腕組みをして、かなり機嫌が悪そうだ。積もり積もって爆発したんだ、きっと。
「参った! やっぱりあんたにゃ敵わねえや……。頼む! これっきり心を入れ替えるから許してくれよな! な! な!」
カンダタは、最初からカッツェとは交渉しないつもりなのか、私を見てそんなことを言う。まあ、確かにカッツェに許してもらえる可能性はかなーり低いわけだけど。
「許す必要なんて無いよリッシュ、再起不能なまで叩きのめしてやる」
カッツェがギッとカンダタを睨む。もう「キッ」くらいの睨み方じゃない。
「うああああ、悪かった! 悪かったって! 反省してる! この通りだ! な! な! 許してやってくれよ!」
「あの時せっかくリッシュが許してあげたのに、こんなことしてたら姉さんが怒るのも無理ないよ」
チッタが口を尖らせる。
「本気だよぉう、今回こそ心を入れ替えるって!」
カンダタは少し情けない声を出した。
「まあ、再起のチャンスを無下に奪わなくても、とは思いますけどね」
「おお、兄さん話が分かるな!」
「けど、そのチャンスを既に一度踏みにじったわけですし、何を持って信じるかですよね」
リュッセが冷たい声で言いながら、遠いところを見るような目をした。
「俺にも色々あったんだよ……聞いてくれるか?」
「作った転落話なんて聞きたかないね!」
カッツェは鋭い声でいうと、机から降りてカンダタに歩み寄る。そしてがっとその頭をつかんだ。
「アンタいい加減にしな」
そのままカンダタがかぶっていた覆面を剥ぎ取る。中からは黒髪の、なかなかハンサムな男の顔が出てきた。ちょっと目つきは鋭いけど。
「うわ、姉さん面食い!」
「終わった男との事を言うな」
「ごめんなさい」
冷たい声に、チッタが縮こまる。カッツェは剥ぎ取った覆面を床にたたきつけると、ソレを踏みつけた。
「覚悟はいいかい?」
「手加減してくれ」
次の瞬間、カッツェの見事なまでの平手打ちが炸裂した。またもや、なんだかとっても鈍いいやーな音がした。音の正体は追求したくない。
「リッシュ!」
「な、なに?」
「後はアンタの好きにしな」
カッツェの言葉に私はカンダタを見る。左頬を押さえてかなり痛そうにしていて、うめき声まで上げている。
……グプタさんのときは、もっと手加減してくれるかな、カッツェ……。
「ええと」
私はカンダタの前にしゃがむ。
「もうしない?」
「しない! 誓う!」
「何に誓う?」
「カッツェに……」
「のろけ?」
私は思わずカッツェのほうを見る。カッツェは舌を出して気分悪そうな顔をした。
「仕方ないから、許してあげるよ。でも、今度また何か悪さしてるのを見つけたら、もう許さない」
「ありがてえ! じゃあんたも元気でな! あばよ!」
カンダタは物凄い速さで立ち上がると、まだ床で伸びている子分たちを掻っ攫って走っていく。
「甘い?」
「許せるのは強さですよ。優しさとともに」
リュッセが答える。
「そっか」
「そうですよ」


「あ……ありがとうございました」
部屋の隅でずっと成り行きを見守っていたグプタさんが、タニアさんと一緒にこちらに歩いてきた。ちょっとおびえてる感じなのは、気のせいだと思いたい。
「このご恩は一生忘れません! さあ帰ろうタニア!」
「先に帰るのは勝手だけど……」
チッタが歯切れの悪い返事をする。
「どうか後でバハラタの町へよってくださいね」
「寄るさ。アンタには言いたいことが山ほどある」
「手加減してあげてくださいね」
カッツェの言葉と、ソレに続くリュッセの言葉に、一瞬グプタさんは固まった。けどすぐに気を取り直したのか、「では」と頭を下げてタニアさんと歩いていく。
「カッツェ、やっぱり殴るの?」
「そっち方面はカンダタをぶん殴って多少すっきりしたから、説教だけだ、心配しなさんな」
「信じてるからね」
「おう、まかせとけ」


■おおっと、思い出した。
後枠で間に合いました。ミラクル!

人気投票。
DQ3に限定して見てみると、
リッシュ 59票
リュッセ 26票
チッタ   8票
カッツェ  4票

……なん、か。激しくないっすか、差。
やっぱあれですか。カッツェ姉さんはリッシュと喧嘩することが多いからですか?
チッタちゃんはふわふわしていて未だどういう人かわかりにくいからですか?
魅力的にかけてないのかなあ。

そして相変わらずリッシュの人気が何処から来ているのか判りません。

そんな人気投票は未だ継続実施中です。
http://vote2.ziyu.net/html/zum_sieg.html

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