■DQ3のセリフサイトさんのご紹介有難う御座います!
かぶっても問題なしです!
「此処はお勧めなんですぜ旦那旦那」というサイトをご存知のかたは、ぜひともお教えくださいませませ。

まだまだ募集中であります!

ちなみに教えていただいたサイト様は存じ上げませんでした。
……調べ方がどれだけ苦手かつ杜撰かがばれますね。はははん。

■ピラミッド 6
細い通路を東へ西へと行ったり来たりする。途中でもちろん何回か魔物と小競り合いもあったけど、それほど苦労せずに往復することができた。
「コレでラストだね」
今は、東側通路の西ボタンの前に居る。どのボタンもよく見ればきれいな装飾があって、手の込んだものだと感心する。
「じゃあ、押すよ」
ゆっくりとボタンを押すと、このボタンも壁に簡単に吸い込まれていった。
「……」
暫くボタンを見ていたけど、何の変化も無い。
「……何にも変わんない?」
「うん」
後ろからの声に私は頷く。目に見えて劇的な変化があるわけでもなく、ボタンは壁に吸い込まれたままだ。

と。

突然地響きがした。
ソレは低い音とともに数秒続いて、始まったときと同じように唐突に終わった。
「何か低い音がした」
「重そうだったね」
私たちは数秒何も言わず顔を見合わせて黙っていた。
「よし、行くよ」
カッツェの号令とともに、私たちは早足で歩き始めた。
多分、考えていることは一緒だ。
3階の中央にある階段にもどって、北側の太い通路を見る。突き当たりにあったはずの石造りの大きな扉は大きく開け放たれていて、その向こうにあった大きな部屋がココからでも見えるようになっている。
「おおおおおお、いいねえ、いいねえ、醍醐味だねえ」
カッツェは嬉しそうに言うと通路を北に歩き出す。もちろん私たちもそれについていく。
北側の通路の行き止まりにあったその部屋は、広くて壁一面に色々な絵が描かれていた。私には意味が分からないけど、多分、その絵一つ一つに意味があるんだろう。天井にも何かの図形が書かれている。随分芸が細かい。
「あれって星かなあ?」
「ああ、そうかもしれないですね。断定はできないですけど」
リュッセとチッタの賢い二人組みは、お互い天井の点や線を指差しながら首をかしげあう。その間に、私とカッツェは部屋の中をくまなく調べまわって、宝箱を二つ発見した。
「王の墓ってわりに、副葬品が少ないな」
「盗掘が第一目標じゃないんだよ、カッツェ」
「いや、一応鍵を探しにきた時点で盗掘だよ、第一目標は。それにしても……わざわざ謎といて宝箱が二つか」
「誰もこの部屋の扉を開けてなかったんだとしたら、きっと大当たりだよ」
カッツェが宝箱を開けると、そこには鍵が一つ入っていた。
銀に鈍く光っている。割と小さなものなのにずっしり重い。もしかしたら本当に銀を使っているのかもしれない。全体的にすらっと長いデザインで、赤い宝石が3つ装飾に埋め込まれている。今まで持っていた盗賊の鍵と比べて、随分華やかだ。
「ふうん、こういう仕組みか」
カッツェは暫く鍵をあちこち色んな角度から見て、納得したのかそんな声を上げる。多分説明してもらっても分からないだろうから、詳しくは聞かないでおいた。

「さあ、これからどうする? 一応目当ての鍵は発見できたけど」
「ピラミッド全制覇はできてないんだよね」
「アタシは全部まわりたいね。特に4階はドアが開けられなくて諦めて戻ったんだ。鍵を手に入れた今、開けないでどうする」
「僕は決定に従います」
「じゃあ、上にいってみよう」
「高いところ嫌いなリッシュの言葉とは思えない」
チッタが不思議そうな顔をする。
「だって、外が見えないでしょ。そういうのは、平気」
そういって笑って、私たちは上の階を目指すことにした。

4階にあった、大きな鉄の扉を新しく手に入れた鍵で開ける。
中は広い部屋になっていて、大きな柱を中心にたくさんの宝箱が置かれていた。誰も鍵を手に入れていなかったから、結局この部屋にたどり着かなかったってだけの話かもしれない。
「それにしても、上に来るほど造りが単純になってきてますね」
「飽きたんじゃない? 作るのに。おっきすぎるよ、一人のお墓としては」
リュッセの感想に返事をしながら、私は宝箱に近寄る。
「1階みたいに、宝箱に化けてる魔物だったら、ヤだねえ」
私が言ってるそばから、カッツェは宝箱に近寄っていく。まあ、盗賊としては見逃せないだろうな、とも思うけど。
「よし、あけよう。魔物だったらぶちのめそう」
「きゃー、カッツェ姉さん男前!」
言うやいなや、カッツェが目の前の宝箱を蹴りあけた。

――おうさまの ざいほうを あらすものは だれだ。
……われらの ねむりを さまたげるものは だれだ。

そんな不気味な声とともに、宝箱からミイラ男が飛び出してくる。流石にもう何回も戦った相手だし、ここではチッタの魔法も使える。だから敵にはならない。
すぐにミイラ男をなぎ払う。宝箱の中には派手派手しい服が一着入っていた。男物で、誰も着れそうにない。
「何かこう、一生こういう服とは縁が無いでしょうね」
ため息混じりに言うリュッセに、全員大いに納得してから、残りの宝箱を開けて回った。確かに色々実入りはあったんだけど、全員ちょっと使えなさそうな微妙なものばかりだった、とだけ言っておく。

結局、その後上を目指してみたけど、外に出る階段があるばかりで、何も目ぼしいものはなかった。勿論私はちょっと顔を出して外を見ただけで、皆のように外に出たりはしなかった。
そんな、怖い事しない。


■宝箱の中から出てきたミイラ男のセリフは、ファミコン版です。
ひらがなのほうがおどろおどろしいかな、と思ってそのままにしてみましたが、そうでもないっすね。

ははは(遠い目)

■人気投票継続中。
http://vote2.ziyu.net/html/zum_sieg.html

ビアンカとテスの接戦に、応援コメントが「ヨメに負けるな」とか「テスに負けるな」とか、そういう感じになってまいりました。
読んでて面白いです。

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