今日の「DQ3」(44)
2007年6月5日 今日の「DQ3」■5日に1時間ほど遅れて5日分の「今日のDQ3」をアップですー。
……まあ、色々あったんですよ。
サッカー日本代表を見てた、とかね。
ビデオにとっておいたぴったんこカンカンを見てた、とかね。
ジャポニカロゴスが面白かった、とかね。
■ピラミッド 5
■正式にはSFC版のイシスのわらべ歌は「お日様ボタン」ではなくて「不思議なボタン」なんですけどね、FC世代は「お日様ボタン」で覚えちゃっててね、そこだけこっちを採用。
……SFC版に沿って書いてるんですけどね、一応。
……まあ、色々あったんですよ。
サッカー日本代表を見てた、とかね。
ビデオにとっておいたぴったんこカンカンを見てた、とかね。
ジャポニカロゴスが面白かった、とかね。
■ピラミッド 5
「……」
私は腰をさすりつつ起き上がる。
「みんな、無事?」
「まあ、何とかね」
そんなことを口々言いながら、皆も起き上がってきた。
「さて、どうするよ」
カッツェが天井を見る。現在私たちは2階に居た。
話は少し前に戻る。
私たちは3階に戻ってから、一番近い西にあったボタンを押してみた。その途端、床が抜けて私たちは2階に落ちていた、とそういう話。
「もう、からくり大っ嫌い!」
「好きって人はそんなに居ないよ。居るとしたら作るほうだよ」
チッタの叫び声に思わず私は答える。
「リッシュは腹立たないわけ!?」
「そんなことないよ、すっごいムカつく」
「絶対魔法の鍵見つけよう。ファラオが何だ。のろいがどうした! 攻略するぞピラミッド!」
やっぱり頭にきていたらしいカッツェの叫び声に、私とチッタは「おー!」といいつつ右腕を振り上げる。
「……いや呪いは嫌でしょう」
「そこで冷静になるな!」
「ついておいでよリュッセ君!」
カッツェとチッタがほとんど同時に叫ぶ。リュッセのほうは「はあ、まあ、善処します」なんて曖昧な返事をする。その上で、「ちょっと冷静になりましょうよ」なんてやっぱり言うのだった。
「大体、ノーヒントだよね? 扉にもあけ方かいてなかったし」
私は天井を見上げる。今は視界に見えるのは天井ばかり。私たちが落ちてきた穴は、とうの昔に閉じてしまった。
「4個ボタンがあるわけだから、全部押す時の組み合わせは15通りだね。1個が当たりって言うんだったら話は早いんだけど。まあ、そうじゃなくても、全部押してもいつかは当たる数だけどね、15通りって。……でも全部やるのは流石に面倒だよね」
「というか15回以上落ちるのは……いくらたいした高さじゃなくても嫌ですよ」
チッタの言葉にリュッセがため息をつく。
「まあそうなんだけどさ」
チッタは天井を見上げた。
「ボタンは全部で4個かぁ。東西に2つずつだったよね?」
「そう。東西通路の突き当たりに、それぞれ2こずつ。その2個もそれぞれ東西に分かれて作ってあった」
カッツェが短く返事をする。チッタはソレをききながら、まだ天井を見上げていた。
「東の東と、西。西にも東と西。……なんかそれにすごーくよく似た単語を最近聞いたよ、わたし」
チッタはそういうと、身振りを加えて歌い始める。
「まんまるボタンはお日様ボタン、まんまるボタンで扉が開く。東の西から西の東へ、西の西から、東の東」
「何だい、それ」
「イシスのお城で子どもが歌ってたんだよ。この辺に伝わってるわらべ歌みたいだよ。暗号なのかも、って」
チッタはまだ天井を見上げている。別にキレイな模様が書かれているわけでもない、普通の天井だ。
「なんて歌ってるって?」
「多分ね、重要なところは最後だよ。『東の西から西の東へ、西の西から、東の東』ってところ」
カッツェの問いかけに、チッタは最後の部分だけもう一度歌った。ソレを聞いていたリュッセが曖昧に笑いながら頷いた。
「確かに、普通の太陽の動き方とは違いますね。西から東に戻るなんて」
「つまり、東側の東のボタンを押して、次に西側の西側ボタンを押して、次に西側の東側ボタンをおして、東側の西ボタンを押すって……こと?」
私はごちゃごちゃしてきた頭を押さえながらうめくように訊ねる。
「うん、多分そう」
チッタはあっさり頷く。
「まあ、ノーヒントだし、試してみる価値はあるだろう。それで駄目なら、総当りだ」
「そうならないことを祈りましょう」
二階から三階へのぼった階段はすぐに見つけることができて、私たちは三階へ戻った。北側の太い通路の突き当たりにある石の扉には、今のところ変化は見当たらない。落とし穴に落ちたことからも分かってたけど、やっぱりさっきのボタンははずれだったらしい。
「あれだけ大層なドアなんだ。きっとあの奥だね」
カッツェが少し据わった目で言う。口元がにやっとつりあがっているのは、多分盗賊として腕が鳴るとか、そういうことだろう。
「ええと、最初は東の東?」
「そう。だからこっちだね」
チッタが東側の通路を指差す。相変わらず通路は細いし、ちょっと薄暗い。結構疲れてきているけど、そろそろココから出たいという気持ちもあって、私たちは歩みを進める。
東側の突き当たりでボタンを見つけるのは、たいした苦労ない。すぐに西側で押して落ちたのと同じようなボタンが作られていた。よく見るとボタンの周りには細長い三角形が8個、ボタンを中心に飾りとして彫ってあった。まるで太陽だ。
「まんまるボタンはお日様ボタンー」
背後でチッタが歌うのを聞きながら私は覚悟を決めて、息を止めてからボタンを押した。たいした手ごたえもなく、ボタンが壁に吸い込まれていく。
何も起こらなかった。
「この場合、何も起きないことにがっくりするべきなのか、それとも落ちなかったことに喜ぶべきなのか、ちょっと微妙だよね」
私が肩をすくめると、カッツェが笑った。
「そりゃ、落ちなかったことを喜ぶべきだよ」
■正式にはSFC版のイシスのわらべ歌は「お日様ボタン」ではなくて「不思議なボタン」なんですけどね、FC世代は「お日様ボタン」で覚えちゃっててね、そこだけこっちを採用。
……SFC版に沿って書いてるんですけどね、一応。
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