今日の「DQ3」(25)
2007年5月7日 今日の「DQ3」■書き込んでる現在は8日午前2時とかですが(苦笑)7日分の「今日のDQ3」をお送りします。
いや、ちゃんと書けていたんだよ?
……ただ、パソコンが使われてたからアップできなかったんだ。
(※注 うちのパソコンは家族共用・笑)
エルフの隠れ里 2
■はい、今日は此処までです。
あ、今日じゃない、7日分(笑)
なんというか……少しずつリュッセの化けの皮(?)がはがれてきてますね。いつ本性現すんでしょう(苦笑)
いや、ちゃんと書けていたんだよ?
……ただ、パソコンが使われてたからアップできなかったんだ。
(※注 うちのパソコンは家族共用・笑)
エルフの隠れ里 2
教えられた高台のほうへ向かう。
他とは少し違う儀式めいた建物がそこには建っていた。木を組み上げたような屋根。柱があって、壁はない。住居ではなく、あくまでも女王が一時滞在する場所なんだろう。
エルフの女王は、そんな場所にある椅子に腰掛けていた。
「ニンゲンが何用じゃ?」
エルフの女王は、氷のような冷たいまなざしをしていた。けど、その冷たさすら魅力に変えてしまいそうな美しさを持っている。エルフは人間を超越したような美しさを持った種族だとは聞いていたけど、ここまで綺麗だとは思ってなかった。
でも、何だろう、綺麗過ぎて怖い気もする。
「用件は一つです。ノアニールにかけた呪いをといてください」
「断る」
女王は冷たいまなざしを私に向けると即答した。
「リッシュ、そんな言い方じゃ駄目だよ……」
チッタがため息混じりに呟いた。
「一体何があって関係もない者がわざわざ出向いたのだ? ノアニールの者は全て眠らせたはず。つまり、そなたたちは無関係だろう?」
エルフの女王は皮肉げに口を吊り上げて言うと、後は話すことなどないといわんばかりに口をつぐみ、そっぽを向いてしまった。
「コレは独り言なのですが」
リュッセが私の背後からぼそぼそと話し始める。
「我々は確かに女王様の言うとおりノアニールには全く関係のない、ただの旅の者です。しかし、我々はノアニールでの事象に心を痛めております。なぜなら、多分双方不幸な出来事であっただろうと推測するからです。ノアニールの若者が、あなた方の至宝である姫君を連れて行ったのは紛れもない事実で、女王様をはじめ皆様が心を痛め、お怒りになるのは当然かと思います。しかし、コレはノアニールの人間だけに限らないのですが、人間というのはあなた方エルフと違いましてかなり連帯感のない生き物です。隣に住む人間が、どういう人間なのか知らないでいても平気でいられるような。ですから、ノアニールの人間があなた方の問いかけに答えないのは当然といえます。あなた方の恨みは深いでしょう。しかし、高潔なエルフの方々が、無関係のものまで巻き込んでしまっては、少々問題があるのではないでしょうか。……我々はただのおせっかいですし、コレは僕の独り言ですので、忘れてくださって結構です」
女王は視線だけをリュッセに向ける。リュッセはにこりと笑ってその視線を受け止めた。
「お前はコレが文化の違いだというのかえ?」
「いえ。先ほどの推測はあくまで、ノアニールで唯一目覚めていた方から聞いた話から導いた、ただの妄言です。真実へ近づくためには、女王様をはじめ、他のエルフの方々からも話を聞く必要があると思っております」
「どうしてそれほどまで関わろうとする?」
「こういう話は、全く関係のない第三者が調査したほうが、双方納得ができるかと」
「関係ない? ……お前は人間ではないか」
「人間になど、疾うの昔に幻滅しております」
リュッセは淀みなく答える。
意外な言葉に、私だけじゃなく、チッタもカッツェも、そしてエルフの女王までもがリュッセの顔を見つめた。その視線を全て受け止めて、それでも表情に変化はない。
――人間になど、疾うの昔に幻滅しております。
私が知っている限り、リュッセはアリアハンの教会で僧侶として育ってきたはずで。
私のたびについてきてくれたのも、神の声を聞いたからだと言っていて。
それなのに。
「面白い。では調査をお前たちに託してみよう。しかし、我らの主張が正しいと証明されるだけであろう。娘は……アンはだまされたに決まっておる。村の宝であった『夢見るルビー』まで持ち去って……。人間にだまされたのだ。きっと」
「どこか、お姫様の行きそうな場所に心当たりは?」
「人間にだまされ、多分夢見るルビーを奪われてしまい、きっとアンはここへ帰りづらいのだ。……村から南へ行くと洞窟がある。身を隠すには最適であろう」
「わかりました、ではその辺りから探してみましょう」
「良い報告を待っておる。下がってよい」
「ねえ、ねえ、本当なの? ねえ、リュッセくんってば!」
女王の前から退席して、私たちはエルフの村の中央にある水場まで戻ってきていた。
チッタはさっきから、リュッセに女王への発言について聞こうと躍起になっている。もちろん私も気になるし、カッツェも気になっているみたい。今の所、リュッセから返事はない。考え事をしているのか、ぼんやりとした目をしている。
「ねえってば!」
チッタがリュッセの左腕を引っ張る。
「うわ!」
考え事は相当深い場所で行われていたらしい。腕を引っ張られて、漸くリュッセは自分に声をかけられていたことに気づいたみたいだった。バランスを崩してこけそうになっている。
「なんですか?」
「なんですかじゃないわよぅ! さっきの! アレ本当なの!?」
びしりと指を突きつけて、チッタが叫ぶように言う。リュッセは困惑したように首をかしげた。
「さっきの?」
「人間には疾うの昔に幻滅しています、ってやつ!」
「ああ……本当ですよ」
リュッセはあっさりと肯定した。
「まあ、正確には『疾うの昔幻滅しました、今は信じてもいいくらいには回復してます』ですけど」
「リュッセくん教会の子どもで僧侶でしょ? どうしてそんなことになってるの!?」
「それはアタシも聞きたい」
「疑わなくても別に僕は皆さんのことを疑ったり幻滅したりしていませんよ」
「わかってるよ。でも穏やかじゃないね」
カッツェは目を細くしてリュッセを見る。
「仲間内に疑心暗鬼があるのはよくない」
リュッセは困ったように少し視線を宙にさまよわせた。暫くそうしていて、それからぼそぼそと聞き取りにくい声でこう言った。
「あまり、昔のことは、思い出したくないんです。ただ、僕は、人間が、自分の欲望のためならば、どういうことだって、する、と、いうことを、身をもって知ったことが、ありまして、そのせいで、人間に、世界に、全てに、幻滅したのは、確かです。ただ、それでも、僕を助けてくれたのは、人でしたし、閉ざしてしまった心を、暖めてくれたのも、人でしたから、まあ、まだ、捨ててしまうことは、ないかな、と、思っていますよ」
言葉を区切り区切り、どうにか口にした、といった感じでリュッセは喋ると、その場に座り込んだ。
「それに、皆さんのことは、好きです」
小さな声で言う、リュッセの顔色はあまりよくなかった。
「何か、つらいことがあったんだね」
「ええ」
「聞いてごめん」
「いえ」
チッタはリュッセの横に座ると、その背中をさする。リュッセは口に手を当てて、気分が悪そうにしている。
「その経験が、おせっかいを焼こうとおもった理由かい?」
「いえ、全然似ても似つかぬ状況ですよ。ただ、このままでは誰も救われないでしょう? 何年前からこんな停滞を続けているのか知りませんけど、そろそろ救われてもいいじゃないですか」
リュッセはそういうと立ち上がる。背中をさすってくれてありがとう、とチッタにお辞儀をした。
「それに」
そこでリュッセは私を見た。
「ノアニールを、助けたいんでしょう?」
「うん」
「なら、理由は十分でしょう。助けたいと思っている人がいるんですから」
エルフの村では、他にたいした情報を手に入れることはできなかった。
というのも、エルフは大体私たちを見るとどこかに姿を隠してしまうし、たまに話をしてくれても、たいていは冷たい言葉を投げかけられるだけだった。お店の人も冷たくて何も売ってくれない。ちらりと見えた品揃えはとてもよさそうだった分、ちょっと悔しい。
唯一の収穫は、エルフはホビットと仲が良いということが分かったこと。
けど、だからといってそれで事態が好転するかといえばそんなことは全くない。豆知識が一つ増えました、というだけの話でそれ以上の有効活用ができそうには思えなかった。
仕方なく、私たちは南にあるという洞窟へいってみることにした。
■はい、今日は此処までです。
あ、今日じゃない、7日分(笑)
なんというか……少しずつリュッセの化けの皮(?)がはがれてきてますね。いつ本性現すんでしょう(苦笑)
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