■二日目、遅いですが何とか更新できそうです。
……明日が山場ですな。
明日はでも休日だよなあ(笑)

まあ、強化月間といいつつもまったりとしていこうかな、と。

■カザーブ 2
元・伝説の武闘家のことはさっくり忘れることにして、宿でぐっすりと眠った。久々のベッドはやっぱりいい。良く眠れた。朝は少し遅めに宿を出て、村の中を探検してみることにする。太陽の下で見る村はのんびりとして、良い雰囲気だった。あちこちを牛がのんびりと歩いていて、村人はその世話をしているようだった。所々、家の煙突からは煙がうっすらと昇っている。もうお昼の準備が始まってるのかもしれない。
村の周りはぐるりと山に囲まれている。村自体は中央の、池のある広場を中心に発展しているように見える。つまりは、山に囲まれた小さな草原に最初は池だけがあって、そこを中心に村ができていったということだろう。そういうところだから、牛やらヤギを飼っているのかもしれない。時々遠くから牛の鳴き声がしたりする。
ぐるりと村を歩いて、やがて昨日元・伝説の武闘家に出会った教会が見えてきた。その墓地で、誰かが熱心に墓参りをしている。
柵越しに見てみると、昨日元・伝説の武闘家の足元で眠っていた男の人だった。
「何をしていらっしゃるんですか?」
リュッセが柵越しに声をかけると、男の人は振り返った。彼は、リュッセが僧侶の姿をしていることで、この村の教会の人だと思ったのかもしれない。目を輝かせてこんな話を聞かせてくれた。
「私ですか? 私は最強の武闘家を目指して日々鍛錬に励むものです。今日はこの村に伝わる伝説の武闘家のお墓参りにきたのです」
「そうですか。それはお疲れ様です」
「凄いんですよ! この伝説の武闘家は素手で熊を倒せたそうです! 私もそのようなつわものになりたい!」
「……」
私たちのあいだに、何とも言いがたい微妙な空気が流れたが、彼は全く気づかなかったらしく、元・伝説の武闘家(現在骨)の武勇伝をいくつか聞かせてくれた。その間、リュッセはにこにこと彼の話を聞いていた。もちろん、彼には申し訳ないが私やチッタ、カッツェはあくびをしていた。
「きっとなれますとも。今のまま精進なされば、あなたも伝説の武闘家のように後世まで語り継がれるようなすばらしい武闘家になれることでしょう。貴方に神のご加護がありますように」
リュッセはそういうと、軽く頭を下げてさっさと歩き出した。私たちは漸く終わった長話から解放されて、ほっとした気分でその後に続く。
「でもすごいね、あんなふうにちゃんと話をきいてあげられるんだね。私半分寝ながら聞いてた気分」
私がいうと、リュッセは苦笑した。
「まあ、慣れてますから」
「慣れ?」
思わず聞き返すと、リュッセはうなずいた。
「誰かに何かを話したいだけなんですよ。だから、ニコニコ聞いてあげれば満足するんです」
「……悪い僧侶だ」
チッタがぼそっと言うと、リュッセは苦笑した。
「失礼な。ちゃんと聞いてあげているんですから、それでいいんです」
「そういうものなの?」
「そうですよ」
何だか釈然としないものを感じたけど、そういうものとして理解することにしておいた。

ここから西へ向かえばカンダタがいるという噂のシャンパーニュの塔にいけるらしい。ただ、カッツェの話だと、ここからかなりの距離があるとのこと。
北に向かえばノアニール。噂ではノアニールはおかしな呪いにかかってるらしい。ただ、シャンパーニュの塔より断然近所。
村の人たちとしては、今はまだ被害の出ていない遠くの盗賊より、近所のノアニールの異変のほうが気になるらしい。
他に村の人たちの話は、やっぱり村の英雄・素手で熊を倒した武闘家の話が多かった。なんとなく話を聞くたびに生暖かい気分に陥ったけど、なるべく知らん顔をしておくことにした。リュッセは相変わらずニコニコと話を聞いていた。恐ろしい。
あと、昔売り出されていたという不思議な武器「毒針」の話もきいたけど、今は全然取り扱われていなかった。もしかしたら現骨の村の英雄が武闘で身を立ててしまったからかもしれない。

やっぱりここはノアニールを先に目指すべきだろうか?でも、カッツェはシャンパーニュの塔でカンダタとかいう盗賊を一発ぶん殴ったら、私たちと一緒に旅をしなくなっちゃうし。
「気になるなら、先にノアニールを見に行ってもいいんだよ?」
カッツェは苦笑して私を見た。
「でも、カッツェはシャンパーニュの塔が気になるんだよね?」
「そりゃ気になるけど。……でもリッシュもノアニールが気になるんだろう? シャンパーニュはここから遠いし、カンダタも多分反抗してくるだろう。カンダタは割りと力があるからね、気もそぞろで戦っても勝てやしないよ。だったら、憂いを全部取り除いてもらってからじゃないとアタシが困る」
「そっか」
「そういうわけだ」
話はそれでまとまって、私たちはシャンパーニュの塔を後回しにして先にノアニールの様子を見に行くことにして、その日は早めに宿に戻ってぐっすり眠ることにした。

次の日の朝、出かけるときにカッツェがどこからともなく調達してきたという毒針をチッタに手渡していた。
どこでどういうふうに手に入れてきたのかは、聞かないことにした。


■さあ、3日坊主という言葉が世の中にはありましてね。
私はその言葉ととっても仲良しでね。
明日は3日目だよ。

どうなるかにゃー(苦笑)

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