今日の「DQ3」(8)
2006年6月13日 今日の「DQ3」■初めてかも。二日連続って。
DQ5の時みたいにサクサクかこう、と急に思い立ったのがきっかけです。
生暖かい目で見守ってもらえると嬉しいです。
ええ、きっとすぐ挫折するので、ホント生暖かくよろしくです。
■ナジミの塔 2
■結局ずっと主役のリッシュ視点です。
書き易いので。
これからどうなるのか分かりませんが。
そういえば、サイト。8万ヒット有難う御座います。
またもや踏み逃げでした(笑)
DQ5の時みたいにサクサクかこう、と急に思い立ったのがきっかけです。
生暖かい目で見守ってもらえると嬉しいです。
ええ、きっとすぐ挫折するので、ホント生暖かくよろしくです。
■ナジミの塔 2
階段をのぼると、塔の中にでたらしかった。
どうやら、階段は塔の入り口ちかくにあるらしい。後ろを振り返ると、緑の草におおわれた地面と、入り口の形に切り取られた空と海が見えた。ちょうど入り口から風が通っていく。
潮の匂いがした。
「とりあえず、無事到着」
カッツェは松明の火を消して、まわりを見渡す。
私もつられて辺りを見渡した。
うすい緑がかった床に、灰色に近い白い壁。壁には松明が燃えていて、明かりの心配はいらなさそうだった。
階段のある部屋には、竜らしい石像が二体並んでいて、その両側と向こう側にそれぞれ次の部屋への入り口がある。
像の間から見える向こうの部屋はずいぶん広そうで、この部屋と同じ竜の石像があるのが小さく見えた。
あたりは、今のところ静かで、何の気配もない。
「カッツェ姉さんもこの塔は初めてなのよね?」
チッタの問い掛けにカッツェが頷く。
「じゃあ、迷子になる可能性もあるんだ……。だったら、悪いんだけど少し休みたいかも。正直そろそろ魔法がキツイわ」
チッタは眉を寄せて困った顔をした。確かに、今までの道でずいぶん魔法を使ったから、ちょっとつらいかもしれない。
「実は僕も……」
リュッセも苦笑いしながら片手を軽くあげる。
「まいったね……二人が魔法を使えないとキツイ」
カッツェが苦い顔をする。
「どこか休みやすい部屋とかないかな?」
私のことばに、カッツェが頷く。
「探してみる価値はある」
私たちは、とりあえず次の部屋にうつる。向こうから見えたように、広い部屋の真ん中に竜の石像があった。
その像を中心に、いくつか小さな部屋への入り口があるのが見えた。たぶんこの広い部屋は、塔の中央にあたるんだろう。
一つずつ、顔だけ入れて中を確かめる。
入り口からみて北西にあたる小部屋に、下りの階段とテーブルセットがあった。
「変なの。誰か住んでるのかな?」
「少なくとも、鍵をとりあげたヒトは住んでますよ」
チッタの感想にリュッセは答える。
「よし、とりあえず、テーブルセットがあるんだし、ここ使わせて貰おう?」
チッタは気にする事無くスキップをするみたいな足取りで中に入っていく。
私たちはそれにつづいた。
部屋に入ると、階段の下から男の人の鼻歌が聞こえてきて、私たちは思わず顔を見合わせた。
しばらく沈黙。
それから、頷きあって階段をゆっくりとおりてみた。
「おや、お客さんとは珍しい。いらっしゃいませー」
気の抜けたような声で、少し太めのオジサンは言った。
部屋を見てみると、小さなテーブルと、いくつかのベッドが並んでいた。
「……何屋さん?」
「ウチはどー見たって宿でしょう」
オジサンは部屋の中のベッドを指差して眉を寄せる。
「やっぱり看板!? 看板出してないから宿っぽくない!?」
オジサンは頭を抱えて叫ぶ。
「もっと根本的な問題かと思うんですけど」
「やっぱり宣伝費は削っちゃいけないんですかね!?」
リュッセの言葉もきいてないのか、オジサンは叫びつつ天を仰ぐ。
「とりあえず、お客さんがいるんだから商売成立でしょ? 四人、泊めて?」
チッタは首をちょっと傾げてオジサンを見た。
「はいはい、では四人で12Gになりまーす! まいど!」
……調子良い。
「それにしても……」
オジサンはリュッセを見た。
「女の方を三人も連れての旅なんて羨ましいですな!」
「いや、僕が連れられてるんですよ?」
「一緒でしょう?」
「違います」
……違うんだ。
私たちは宿のオジサンに塔の内部の話をきいたり、美味しいご飯を食べたりして(食材どうしてるんだろう)しっかりと休憩をとった。
ふかふかのベッドはやっぱり良いな、と思った。
次の日、すっかり元気になった私たちは、意気揚揚と階段をのぼる。
「いってらっしゃーい! また来て下さいねー」
なんて言うオジサンの言葉に見送られて、ちょっと締まらないけど、気にしない事にした。
塔の中央にある広い部屋を横切って、私たちは向かい側の部屋をめざす。
ちょうど宿の正面にあたる部屋に、登りの階段があった。
カッツェがざっと今までのマップを書いてから頷く。
「とりあえず、今まではこんな感じのルート。オヤジの話だと上り階段はこの階は一つ。間違いはないだろう」
「姉さんがこれからもマップ書いてくれるの?」
「今回は。……チッタ、あんたも書き方覚えな。教えるから」
「答えあわせのため?」
「忘れたのか? アタシはロマリアについたら別れるんだよ」
「……あ、そか……」
その言葉に私たちは少し静かになる。
「まあ、今は気にしないで。まだロマリアに行く方法も思いついてないんだからね」
「うん」
「今は今この塔の事だけ集中しよう」
先頭をカッツェ。その少し後ろを私。その次をリュッセとチッタが歩くという隊列で私たちは階段をのぼった。
着いた先は少し広い部屋の角だった。
左手側と正面に次の部屋につづく入り口。正面のほうは真っすぐにいくつか部屋がつづいているようだった。
左手側の次の部屋はずいぶん明るそうだ。入り口からこちら側に光が漏れてきている。
「えっと、あっちは南だから、入り口側よね?」
「そう」
チッタは左手側を指差しつつ、カッツェが書いているマップをみて方角の確認をしていた。
「さて、リッシュ。どっちに行く? 決定権はあんたにある」
言われて、私は正面と左手側を見比べた。
「じゃ、明るいほう」
私は左手側を指差して皆を見る。
「了解ー」
チッタが手を挙げた。
左手側の入り口を抜けて、私たちは少し唖然とする。
明るくて当たり前。
塔の、外側の壁がなかった。
回廊とかいうやつかもしれない。柱が等間隔でずらっとならんでいる。その間を歩くようになっていた。
壁がない分、景色は綺麗。目の高さに白い雲と青空が見える。少し遠くにきらきら光る海面。
吹き抜ける風が涼しい。
「絶景ですね」
リュッセは少し目を細めて景色に見とれる。
「もっと上はもっと綺麗なんでしょうね」
言われて、私は少しめまいを感じる。
私、無事にここからおりられるだろうか。
……足が竦まないことを祈る!
■結局ずっと主役のリッシュ視点です。
書き易いので。
これからどうなるのか分かりませんが。
そういえば、サイト。8万ヒット有難う御座います。
またもや踏み逃げでした(笑)
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