■思い入れと、ご都合主義と、多少の夢と希望と、大いなる妄想の上で「今日のDQ3」、漸くスタート。

……いやあ、参ったなあ。と初回から思ってます。
なにせ私のDQ3の進めかたって随分無理無茶無謀でおかしな進めかたでして。
普通ーの進めかたって、どんなんだっけ?(笑)

……ゲームやり直すかー。

■旅立ち
碧。
どこまでも深く澄んだ碧。
透明な、碧。
流れる雲は、嘘みたいに白い。

私は空に突き出した、土がむき出しになった崖の先端にたっていた。
風は左から吹いていて気持ちがいい。

――さあ、目覚めなさい。

「リッシュ起きなさい、朝よ?」
母さんの声に私は反射的に体を起こす。
なんか夢をみてた気がするけど、ぼんやりとした輪郭しか思い出せなかった。
「今日は初めてお城へいく日でしょ? 大切な日なんだから、もっとしゃっきりして」
母さんは私をみて眉を寄せた。
「うんー」
頭を掻きながら食卓につく。
「今日のこの日のためにおまえを勇敢な男の子のつもりで育てたのよ」
母さんは頼りなさそうな顔で私を見た。
「普通に女で育ててよー」
「それじゃ戦えないでしょ」
母さんは頬を膨らます。変なところで子供っぽい。
「戦い方を教えてくれたのはいいんだけどー」
剣の練習はキライじゃなかったし、旅に出るには必要なんだけど。

……父さんの後をついでっていうのがピンとこないんだよなー。


私の父さんはオルテガって言う。
アリアハン一の強者で、世界中のひとが知ってる勇者。
強く勇敢な人だったってきいてる。
私が生まれた頃には旅に出ていってて、魔物との戦いで火山に落ちて死んでしまったらしい。
けど、そういう理由で顔を知らないし……。
仇を討ちたい気持ちはあるけど、仇の相手は知らないし。

第一私が旅立つのを何で他人が決めるわけ?

何か腑に落ちないんだよなー。

朝食を食べおわって、私は支度をして母さんについてお城へむかう。

いつも遠くから見てるだけで、なかに入ったことがない場所。
どんなトコだろう。やっぱり派手で豪華なんだろうか。
……この格好でよかったかなぁ。
旅に出る格好で来ちゃったからな……。
私はそんなことを考えながらお城へつづく橋をわたった。

入り口にいた兵士さんに、すぐの階段をのぼるように言われて、私はその通り階段をあがった。
赤い絨毯がつづいている。
絨毯を踏みしめながら、私は真っすぐ歩く。
階段をのぼったところは広い部屋になっていて、奥の方に豪華な玉座があって、そこに立派な髭の男の人が座っていた。
近付いていくと、意外と若い。銀髪だからお爺さんなのかと思ってたけど、まだ壮年って感じだ。
少し眉を寄せて難しいかおをしている。
玉座の右隣には神経質そうな大臣らしい人がたっていた。
「よくぞ来た! 勇敢なるオルテガの娘リッシュよ!」
王様はよく響く凛とした低い声で話はじめた。
「そなたの父オルテガは戦いの末火山に落ちてなくなったそうだな。その父のあとをつぎ旅に出たいというそなたの願いしかと聞き届けた!」

えぇっ!?
私はそんな願いだした記憶ないんですけど?

そんな私の困惑はよそに王様は続ける。
「敵は魔王バラモスだ! 世界の人々は、いまだ魔王バラモスの名前すら知らぬ。だが、このままではやがて世界は魔王に滅ぼされよう。魔王バラモスを倒してまいれ! 街の酒場で仲間を見付けこれで装備をととのえるがよかろう」
王様のことばにしたがって、若い兵士さんが武器や防具、それから皮袋にはいったお金を手渡してくれた。「ありがとうございます」
私が頭を下げると、王様は重々しくうなずいた。
「では行け、リッシュよ」

私はゆっくりと歩いてお城をあとにする。
お城と街をつなぐ橋を渡り切ったところにチッタが立っていた。
「あれ、どうしたのチッタ」
「リッシュを待ってたのよ?」
そういって笑って、小首をかしげる。

チッタは、ちっさいころからの友達。
アリアハンでも有名な魔術師の家の末っ子で、彼女も魔法使いの修行をやっている。
私が剣の修行をしているときに、よく隣で炎を出したりやっていた。

「何で?」
思わず聞き返す。
「決まってるでしょー? 一緒に行くのよ?」
「何処へ?」
「リッシュは何処へ行くの?」
「……もしかして、ついてくるとか?」
「もしかしなくても、そうよ?」

……。

「よくおじ様許したねー」
「そんなの言ってないに決まってるでしょ?」

……。
うああああ。
見える、おじ様の頭に角が見える。
背後に雷が見えるよおおおお。

「大丈夫だって」
チッタはケタケタと笑った。
「だってほら、帰らないし」
「家出娘みたいなこと言わないでよ」
「家出娘なのよ」
チッタはそういって、その場でくるりと一回転した。
緑色の長いスカートが翻ってキレイだった。

チッタは女の子らしくて可愛いんだよなー。
羨ましいなあ。

「どの道、一人で行かないんでしょ? 一緒に行ってくれる人は探すんでしょ? 皆エキスパートだったら、リーダーとしては格好悪いよ? だから、初心者の私も連れて行ってよ」
「おじ様の地の底から響くような声が聞えるよ……」
「気のせい気のせい! それよりお城ってどんな感じだったの? やっぱりキレイ? 私も行ってみたいなあ」
「旅の進み具合とか、時々報告に行く事になってるから……」
「つまり一緒に連れて行ってくれるのね?」
「……どうせ首を縦に振るまで、言い続けるんでしょ?」
「流石分かってるー!」
チッタは私の手をしっかりと握った。
「じゃ、しゅっぱーつ!」
「はいはい、出発ー」
「で? どこに行くの?」
「とりあえず、仲間になってくれる人を探しにルイーダさんのところ」

こうして私はチッタと二人で旅に出る事になった。
……チッタは強引だなあ。


■というわけでスタートです。
前回の5の人たちと果たして性格の書き分けは出来るのか私。
すでにチッタちゃんとビアンカちゃんがかぶっている気がする。大丈夫か私。

とりあえず、アリアハンを出るのに随分かかりそうだ、とそれだけはわかったよ。
ふー(遠い目)

コメント

ゲルタ
ゲルタ改
2006年4月24日8:45

きゃー!!
ドラクエ3好きにはたまらんです!!
応援してます!!
目指せ、アリアハン脱出!!
目指せロマリア!!

こーき
こーき
2006年4月24日11:55

>ゲルタ改様
きゃー!
駄目ですよ駄目ですよ、3スキは読んじゃ駄目ですよ!!!
きっと期待を裏切るですよ。
そういうことにかけては天下一品の腕前が!(笑)
適当に読んで貰うのがちょうどよいかと思います。
……目指せロマリアー。

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