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で訊ねている「次書くべきは?」は今のところDQ3と4とマザー2が優勢?なかんじです。数かぞえてないので分からないですけど(笑)

ひねくれ者としてはDQ1でも書こうかなとか思います(笑)

まあ、最後まで見守るか。
そんな気分です。

■妖精の羽ペン (テス視点)
「あ、お父さんお帰りなさーい」
絵の外での意識を取り戻したボクに、マァルとソルが駆け寄る。
「また気を失って固まっちゃうんだもん、ぼく心配しちゃったよ」
「うん、ごめんね」
ボクは二人の頭を撫でて、少し離れたところでビックリしているビアンカちゃんに近寄った。
「……ホントにあの絵のなかに?」
「うん。すごく昔のエルヘブンに繋がってたよ」
「……凄い。二人に、前ここでテスが絵の中を旅してきた話を聞きながら待ってたんだけど、ホントなのね?」
「うん」
「いいなぁ、私も行ってみたい」
ビアンカちゃんがつまらなさそうに唇を尖らせた。
「エルヘブンで何をしたの?」
ソルがボクを見上げる。
「絵のなかのエルヘブンには、若かった頃のまだ結婚してないお父さん……お爺様とお婆様がいたよ。お爺様はお婆様に一目会って、その絵を画家に描かせようとしている。お婆様は塔に捕われた姫さまみたいだったよ」
「駈け落ちしちゃう前ね?」
ビアンカちゃんは首を傾げた。ボクはうなずく。
「なんだか恥ずかしかったよ」
「それで、これからどうするの?」
マァルがボクを見上げて首を傾げる。
「お爺様は、パオームのインクと妖精の羽ペンって言うのを探していたんだ」
「探してあげるのね?」
ボクはうなずく。
「ボクはその位しか手伝ってあげられないからね」
ソルとマァルが歓声をあげて手を叩きあう。
「ねえ、若い頃のお義父様やお義母様ってどんな感じだった?」
ビアンカちゃんが好奇心に目を輝かせる。ビアンカちゃん、お父さんのこと好きだからなあ。
「当然だけど、若かった。お父さんは今のボクよりちょっと若いくらい。まだ旅をしてないからか、記憶ほどがっちりしてなかったかな」
「へえー」
「お母さんは、もっと若かった。もしかしたらお父さんとは結構年令差があるのかもね。……なんかね、すっごく可愛かったよ。小さくて人形みたいでね、そりゃお父さんよろめくよ」
ビアンカちゃんが眉を寄せて不機嫌そうにボクを見上げた。
「……テスもよろめいたの?」
「……あのさ、どんなに可愛くても、お母さんだよ? 恋敵お父さんだよ?」
「ああ、勝ち目なし?」
「そう言う気持ちにはならないって事。……ビアンカちゃんの中でのボクとお父さんの評価がどうなってるかはよく分かったよ」
ソルとマァルは慣れきって「またか」と言ったようにあくびをした。
絵の管理をしている妖精は苦笑していたけど、話が一段落したところで近寄ってきて、一度お辞儀をしてから、話を聞かせてくれた。
「パオームのインクと妖精の羽ペンですが、詳しいことをこちらの一階にお住まいの賢者様がご存じだと思います」
「ホント!?」
ソルは妖精を見上げる。彼女はうなずいた。
「確かどちらもお使いになっておられましたから」
「あ! 確実に知ってるね!」
マァルは嬉しそうに笑う。
ボクらはお礼を言ってから一階にむかった。


本の山に囲まれたような狭い部屋にそのお爺さんはいた。白い髭と髪が一緒になって、紫のローブにかかっている。「賢者様」と表現されるに相応しい風貌だった。
「おや、どうされましたかな?」
「あなたがパオームのインクと妖精の羽ペンをよく知ってらっしゃると伺ったので、教えて頂けないかと思いまして……」
ボクは手短に用件を話した。賢者様はうなずくと、書き物をしていた手を止めて、使っていた羽ペンを見せてくれた。
「これが妖精の羽ペンだ。残念だが、今は私の分しかないのでこれはお譲りできないが……妖精の国の図書館へ行けば分けてもらえるだろう、確かまだ作っているはずだ。……パオームのインクは、北の教会で作っているものだ。グランバニアの北に小さな教会があるだろう? あの教会でのみ作っている特産品だな」
「お爺さんすごーい! 物知りだね!」
ソルはお爺さんを尊敬の眼差しで見上げた。お爺さんは少し嬉しそうに目を細める。子ども好きなのかもしれない。
「お父さん、貰いにいこう?」
マァルがボクの手を引っ張った。


ボクらはまず、妖精の国にむかった。相変わらず春で、暖かい風が吹いている。
地面は若い緑の草に覆われていて、その緑のあいだに黄色や白い花が咲いていて、風に揺れていた。
「ここが妖精の国!?」
「ビアンカちゃん初めてだっけ?」
「初めてよー? テスたちが行ったところ、ほとんど行ったことないもの。テスのお休みを全部旅行にあててもらってもずいぶんかかるくらい、いろんな所行ったんでしょ?」
「そんなにたくさんでもないよ」
ボクらは妖精の国、ポワン様がいる村のある大きな桜のほうをめざして歩きながらそんな話をした。
「妖精の国もお城も初めてだったし、天空城だって一回行ったきりだし、なんとか言う塔も行ってないし、あと……」
「塔はいや……」
指を折りながら場所をあげるビアンカちゃんに、マァルが難色を示した。
「じゃあ、塔はあきらめましょっ! ともかくっ行きたい所はたくさんあるのっ」
ビアンカちゃんは右腕を拳にして振り上げる。
「わかったわかった。この次の休みはまたどこかへ行こうね」
ボクが降参した頃、漸く妖精の村にたどりついた。


「あら? ベラにご用?」
図書館で働いていたルナがボクらに気付いて本を持ったまま足を止めた。
「あ、いや、あとで逢うとして……今回は違うんだ。妖精の羽ペンって言うのを探しにきたんだ」
ルナが目を大きく見開いた。
「あるわよ? 一本あげるわ」
そう言って窓際の机の引き出しから、羽ペンを取り出した。
「妖精の羽ペンって、ここでしか文字かけないのよ? 他の所だと見えないの。……パオームのインクを使うと書けるんだけど」
変なもの欲しがるわねー、なんて言いながらルナは羽ペンをくれた。
「ありがとうルナ」

その後、三階にポワン様とベラに会いに行った。
「新しい絵、見に行けた?」
ベラはボクらに気付いて駆け寄ってきた。
「うん、それでこっちに寄せてもらったんだ」
「素敵な絵でしょ?」
「……ちょっと恥ずかしかったよ」
「えー?」
ベラは不思議そうに眉を寄せる。
「でも素敵な絵だった。幸せになれるように全力で取り組むよ」
「……やっぱり何言ってるのか分からないわ」
首を傾げるベラにボクらは笑って、結局説明をちゃんとしてから別れた。
結果はちゃんと教える約束をした。


■おおい、まだ全然前に進んでないじゃん?
コレなんかいかかるの!?(笑)

とりあえず、あと、あと2回? 3回?

まあ、そんなかんじです。
この次もそもそ書くのは、とりあえず結果待ちなのでかきとめのほうでもがんばります(多分)

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