今日のDQ5(267)
2006年2月7日 今日の「DQ5」■同人誌が作りたい……。
題名も表紙もやりたいのがある……。
コピーでさ、200円くらいでさ。
……イベントに出るのが嫌いだからなあ。
かといってサイトで売るのも怖いしなあ。
住所とか。
仲間内に配る?(笑)
だったら作ってもしかたないしなあ。
■魔の山の前で(テス視点)
■キラーマシンが仲間になったのは実はもうちょっと前だったような気がしないでもないですが、まあ、いいじゃないですか。
次回はささっと進みます。
もう足踏みしない。
もうしないからなー!(笑)
題名も表紙もやりたいのがある……。
コピーでさ、200円くらいでさ。
……イベントに出るのが嫌いだからなあ。
かといってサイトで売るのも怖いしなあ。
住所とか。
仲間内に配る?(笑)
だったら作ってもしかたないしなあ。
■魔の山の前で(テス視点)
魔界は相変わらず薄暗くて肌寒い。
空は濁った灰色で重苦しく、吹く風は身を切るように冷たかった。
魔界に季節はない。ずっと冬より厳しい日々が続く。
「こっちにくると憂鬱だわ」
ビアンカちゃんはため息をついて空を見上げた。ボクも釣られて空を見る。
「青い空がどれだけ偉大かよく分かるよね」
答えると、ビアンカちゃんは肩をすくめてから頷いて正面を向く。
正面にはエビルマウンテンがそびえ立っている。相変わらず、溶岩がゆっくりと流れているのが見えた。
「さぁ、今度こそ魔王に会って……勝とう」
ボクはぱしんと左の拳を右の手のひらに軽く叩きつける。
それから、皆の顔を見る。
目が合うと、皆うなずいた。覚悟はとうに決まっているらしい。
「勝とうね」
ビアンカちゃんがほほえむ。ボクは笑いかえす。
「行こう」
エビルマウンテンにつづく細く切り立った道を慎重に歩く。
と、死角からいきなり矢が飛んできた。
「!?」
あわててそっちの方向を見る。完全に先手をとられた。
行く手にあった少し大きめの岩の影から、キラーマシンが三体飛び出してきた。
「キラーマシン!」
ビアンカちゃんが嫌そうな声をあげる。
これまで何度かキラーマシンとは戦った。
体を青く輝く金属で作られ、小さな頭に大きな赤く光る一つの瞳。大振りの剣を右手に、弓を左手に装備した小柄な体はすばしっこくて、ボクらが一度攻撃する間に二度攻撃してくる。
下手な攻撃は金属の体に弾かれる。それどころか武器を壊しかねない。
何度戦っても苦労するやっかいな敵だった。
キラーマシンは四本の足をガシャガシャいわせながら武器を振り上げ迫ってくる。いまさら逃げることはできなさそうだ。
「やっかいなのに見つかった……」
内心ため息を吐きながら、ボクは剣を構えた。
やっかいな敵ではあるけど、何度か戦った経験からそれほど大きな怪我もなく戦闘を終える。
ホイミンが皆の傷をなおしてまわる間に、ボクは道をあけるために動かなくなったキラーマシンを崖から落とす。
「ごめんね」
動かなくなったとはいえ、気分のいい作業じゃない。三体のうち二体を落として、最後の一体に近寄る。
手を伸ばした瞬間、キラーマシンの手が急に動いた。
「っ!?」
避ける暇はなかった。
その手に、がっしりと腕を掴まれる。
「お父さん!?」
驚いたソルが剣を抜いて身構えながら近寄ってくる。
キラーマシンはボクの腕を掴んだまま、じっとしている。
「……まって」
ボクはソルを止めてからキラーマシンを覗き込む。
「なんか……敵意がないみたい」
キラーマシンは中から妙に低いブーンという音をたてて、微動だにしない。
「何の音かしら……爆発するんじゃないでしょうね」
「やめてよね」
青ざめるビアンカちゃんにボクは困って言い返す。
この距離で爆発したら、まあボクは助からないだろう。……まだ死にたくない。
「なんとか離れないの?」
ビアンカちゃんはキラーマシンの手をつつく。
「うーん」
ボクはもう一度キラーマシンの顔を覗き込む。目の赤い光がチカチカ点滅していた。
「離してもらえる?」
話し掛けてみると、キラーマシンはゆっくりボクをみた。
『オ名前ヲ ドウゾ』
「え?」
『オ名前ヲ ドウゾ』
「……テス」
ずいぶん不思議な声だった。金属同士を叩き合わせたような声。
『てすサン』
復唱して、またキラーマシンは黙った。目は相変わらず点滅している。
『しすてむノ再起動ヲ シマス シバラク オマチクダサイ』
「……何いってるの?」
ビアンカちゃんは首を傾げる。
「わからない」
ボクは首を振る。ともかく不思議なコトを言っているのはわかる。
突然キラーマシンが大きな音を立てて立ち上がり、また座った。背中の辺りから真っ白な蒸気が吐き出される。
「ねぇ、何がどうなるの?」
マァルは怯えきって馬車の影からこっちをうかがっていて、足元にはスラリンがいつもより青ざめた体でこっちを見ていた。
「わからないけど、悪いことでもなさそうだよ」
キラーマシンはようやくボクの腕を離した。
『しすてむノ 書キ替エ ガ終了 シマシタ』
「……よかったね?」
『初メマシテてすサン ワタシハ ろびんト イイマス』
「初めましてロビン」
『イッショニ イキタイト 思イマス』
「わかった。一緒に行こう」
ボクは答えてロビンを覗き込む。
「大丈夫なのかな」
「お父さんだから大丈夫なんじゃない?」
ソルとマァルがこそこそ後ろで話しているのが聞こえる。ボクは苦笑いしてビアンカちゃんを見た。
ビアンカちゃんも苦笑する。
「私は慣れてるけどねー、テスの即答癖」
そう言ってロビンを見る。
「よろしくねー、ロビン。私はビアンカ。あなた強いから心強いわ」
『ヨロシクオネガイシマス びあんかサン』
「さ、仲間も増えたところで張り切っていこう」
ボクらは再び細く切り立った道を歩く。
視界が広くなる。
エビルマウンテンの入り口は相変わらず不気味に静かで、篝火だけが燃えている。
ビアンカちゃんがボクの隣に立つ。
「勝たなきゃね。お義父様やお義母様のためにも」
ボクは頷く。
「それから、ソルやマァルのためにもね。……はやく勇者の重みから解放してあげたい」
ようやく慣れてきたのか、ロビンと話をしている二人を見る。
ソルには勇者をやめて気楽になってほしいし、マァルには勇者じゃなかったという気持ちをなくしてほしい。
二人とも可愛くて大切な
ボクの宝物
「それにビアンカちゃんもこういう不安定な生活から解放したいしね」
ボクはビアンカちゃんから視線を外しながらいう。
「そうね。テスと結婚しなかったら、こんな苦労なかったかもねー」
思わずビアンカちゃんを見ると、ビアンカちゃんはくすくすと笑った。
「冗談よ。そんな顔しないで。私は幸せよ。ちゃんとつれてきてくれたから。一緒にいられるんだもの……これ以上なく幸せよ」
ボクはビアンカちゃんと手をつなぐ。
「テスももうすぐこの辛い旅がおわるのよ。……終わらせて今よりもっと幸せになろう」
「うん」
■キラーマシンが仲間になったのは実はもうちょっと前だったような気がしないでもないですが、まあ、いいじゃないですか。
次回はささっと進みます。
もう足踏みしない。
もうしないからなー!(笑)
コメント