■モンスターアプリの「プチヒーロー」のリトルくんが可愛くてたまりません。
毎日メロメロになりながらお喋りを楽しんでおります。

プチヒーローと娘ちゃん(マァルね)の話を書きたいです。
が、ウチにはプチヒーローが居ません。
……プチもコロも全然居ません。
何度か頑張って仲間にしにいってるんですけど、どうも「この子を仲間に!」という邪念が見えるのか、全然仲間になってくれないのです。

ので、話を書くためにはどうしたものか今模索したりしてます(笑)
手っ取り早いのは仲間にすることでしょうかね……。
でも一番好きなのはプチマージなのでした。
 
■エビルマウンテン 2 (テス視点)
ぬかるみに気をつけながら、ボクらは階段を目指して歩く。辺りはしんとしていて、今のところ魔物の気配は無い。
「お父さん、ぼくトヘロス使うね」
ソルがそういって、トヘロスを唱える。一瞬で辺りに辺りに聖なる力が広がっていくのがわかる。コレで暫く魔物は近くによって来れないだろう。
「ありがとう。探索が楽になるね」
「うん」
「とはいっても、気は抜かないで行こう」

ボクらは階段をのぼる。
二階も深い青の壁に、白い床。周りには石像もなく、階段しかない。随分あっさりとした場所だった。
ここから道は真っ直ぐ伸びている。ほんのちょっと行ったところで腰の高さほどの壁が視界を遮っていた。ソコで道は右に曲がっていてここからは先が見えなかった。
「ともかく、もう真っ直ぐ進むしかないね」
「いけるところまで行っちゃう?」
「そのつもり。無理だと判断したらすぐ帰るけど」
ソルがボクを見上げて笑った。
「無理はしない?」
「しない」
「そっか」
そんな話を少しして、ボクらはまた前へ進む。
魔物の気配は、相変わらずトヘロスのおかげか全く感じない。
緊張感がいつまで持つか、というのが今のところ問題なのかもしれないな、と思った。
通路の突き当たり、腰の辺りまでの壁越しに向こう側を覗き込む。
向こう側は長く通路が伸びていて、登りの階段が見えた。
「とりあえず、見えるところから行ってみよう」
そう決めて、ボクらは階段のほうへ進んだ。

突き当たりには大きな魔物の像と柱が並んでいる。その前に登りの階段があった。
「あの大きな像がわたしたちのことじっと見てるみたい……」
マァルが像を見上げて眉を寄せる。
確かに、今にも動き出しそうなくらい精巧にできてる。
「確かにそんな感じはするね。でも大丈夫だよ」
ボクは石像を見上げた。
しっかりと台座にくっついている。
「うん」
マァルはまだ不安そうだったけど、頷いた。
「罠かしら?」
ビアンカちゃんは階段を見て首を傾げる。
「罠だったらすり抜けて、戻ってきたらいいんだよ」
苦笑して答える。
罠かも、と疑っていたら多分ここではどこへもいけないだろう。
「それもそうね」
ビアンカちゃんは大きく息を吐いてからそういった。
「きっと大丈夫」
 
結局大きな魔物の像が動く事もなく、ボクらは階段をのぼった。
その先にも、また同じ石像が壁際にあってボクらを見下ろしていた。
「……どうやら、この石像を飾るのが流行りみたいだね」
「沢山飾っておいてどれか一つだけが気を抜いた頃動き出して襲ってくるのかもよ?」
ボクの感想にビアンカちゃんが言う。
「そうかもね」
「でしょ? 気を抜いちゃ駄目よ」
「気を抜いてるつもりはないけど」
「うん、わかってる」
相変わらず、壁は深い青。所々に松明が掲げられていたけど、今回通路は少々狭くて、壁の色とあいまって薄暗く感じられた。
道自体は少し折れ曲がったりしているけど、基本的には一本道。迷う事も悩む事も出来ないまま、ボクはその道を進んだ。
時折マァルが大きく息を吐く。深呼吸をしているようだった。
暫く行くと、視界が少し開けた。
通路の突き当たりは少し広い空間になっていて、右側に続く通路と、この空間から次の階へつながる階段とがあった。
壁には相変わらずあの大きな魔物の石像があって、何本か焚かれた松明のおかげで少し明るい。
「右に行って通路を確かめるか、それともすぐ階段をのぼっちゃうか?」
ボクらは暫く話し合って、とりあえず階段をのぼってみることにする。結局この階段の先は何も無い部屋に繋がっているだけで行き止まりだった。
仕方なく戻って、通路を進む。
暫く長く薄暗い通路が続いていて、やっぱり突き当たりに魔物の像と階段があった。
「流石に見慣れてきた……」
マァルが魔物の像を見上げる。
「そういえば、見たこと無い魔物だよね。……何の魔物なのかな?」
ソルが首を傾げる。
「もしかしたら、魔王なのかな? わざわざいっぱい飾ってあるし」
言われて、ボクは魔物の像をしっかりと見てみた。
「んー、魔王にしては威厳が無い」
角と角ばった体をした結構がっしりとした魔物で、確かに強そうではあるけど、どう考えても魔王として多くの魔物を率いてるかんじが無い。
「コレって魔王?」
ソルは馬車の中の皆に尋ねる。
皆は首を横に振った。
「わかんない。だってオイラたち、オモテ生まれだから」
「あ、そうか」
「まあ、魔王だとしたら心の準備が出来るわけだし、魔王じゃないなら、襲ってこないだけで十分だよ」
ボクはそういってソルを見る。
「ん、そうだよね」
結局、正体は分からないままではあるけど、とりあえず納得したのかソルは頷いた。
 
 
階段の先はまた通路だった。
今度はのぼった階段のすぐのところに隣の部屋への入り口。それとは反対側に続く通路、この二つの選択になった。
すぐの部屋を覗くと、小さな部屋に繋がっているだけで、何も無い。
「こっちはハズレ」
そのまま通路を進む。相変わらず一本道で、少し拍子抜けする。
「……ずっと一本道だと不安だよね。どっかに落とし穴があるんじゃないかな」
ボクが言うと、馬車の中でビアンカちゃんが笑う。
「なんか、久しぶりにその言葉を聞いたわ」
「でも、ここが魔王のお膝元なんだよ? ちょっと単純すぎない?」
「絶対的な自信があるのよ、きっと。でも、ソレは私たちが行くまでよ」
「そうだね」

通路は広い部屋に行き着いた。
階段が中央に一つだけある殺風景な部屋で、何度も見た魔物像すらない。仕方が無いからボクらは階段をのぼる。
次は狭い部屋で、すぐのところに出口があった。出口の向こうに見慣れた重苦しい灰色と紫の空が見える。
山肌に出るらしい。
「この先になんだか凄く嫌な気配を感じるの……」
マァルが少し頭を押さえて呟く。
ボクはマァルの顔を覗き込んだ。
「大丈夫? ビアンカちゃんとかわってもらう?」
「ううん、今はまだ平気……それに優しい感じもまじってるから」
「?」
不思議に思っていると、ビアンカちゃんが頷いた。
「もうすぐねテス。きっともうすぐお母さまのいる場所にたどり着けるはずよ……何だか、そんな気がするの」
二人ともボクよりずっと魔力だとか気配に敏感だ。
だから、きっとこの先に何かがあるのは間違いないんだろう。
「じゃあ、気をつけていこう」
ボクらはお互い頷きあうと、出口から外に出た。


■エビルマウンテンを攻略した頃、既にテスのレベルが50を超えてました(正確なレベルは忘れましたが)
ので、ソルのトヘロスのおかげで、本気で敵に出会いませんでした。トヘロスって割と忘れ去られる魔法だと思いますが、高レベルだと本気で敵が出ません。長時間かけて宝箱を探索したいときにお勧めです(笑)
ちなみに、8でもクリアしてから行く例の村までの道のり、主人公(レベル55)のトヘロスで一度も敵に出会いませんでした。
どれだけかかるか分からない洞窟探検に本当に便利ですよ。
低レベルだと全然役に立たない魔法ですけど。

さて、次回はついにお母さんです。

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