■何をどんな風にやっちゃったのか不明なのですが、先ほどうっかり全文を消してしまいました。
……何のキーをうっかり叩いたんだわたしー!!!

あああああ、さようなら1000文字(推定)

久しぶりに順調だったのに。
ソレじゃなくても最近中々上手くかけなくて納得できてないのが続いていて、「あ、脱却?」とか明るい気分だったのにー!!!

へこんでます。

■エビルマウンテン 1 (テス視点)
沼地の広がる平野を、山の方角へ向けて歩く。
少しずつ平らだった地面が、緩やかに上り坂になってきていた。
エビルマウンテンから連なる険しい岩山が、少しずつ平野の出口を狭めていって、いつしか山道に変わっていった。
馬車が通って、多少余裕がある程度の山道を、ボクらはエビルマウンテンに向けてゆっくり進む。
道の両脇には深い谷があって、そこを真っ赤な溶岩が流れていくのが見える。

視界が開けた。

エビルマウンテンの正面。
細かった道はまた広くなっていた。地面は人工的に手をいれたのだろう、少し白っぽい硬い地面が平らに広がっている。
大きな篝火がいくつも並んで、道を作っていた。
その行き止まり。
エビルマウンテンには入り口があった。どうやら魔王の居城は山の中にあるらしい。
入り口は、中に広がるのが自然の洞窟ではないのを物語っていた。両脇には重厚な装飾がされた太い柱。松明が掲げられていて小さな光を放っている。その前に二対の大きな魔獣の像が並んでいた。今にも動き出しそうなくらい精巧に出来た代物で、もしかしたら元は本物だったのかもしれないな、と思った。
入り口には短い登り階段がついていて、その中の闇へと続いていた。

「お婆様、きっとこの先にいるね……。わかるんだ。なんとなくだけど」
ソルは入り口の奥に広がる闇を見据えて呟く。
「恐い?」
「ぼくは大丈夫。何にも恐くないよ。だってお父さんの子どもだもん」
ボクはソルの頭を軽くぽんぽんと叩いた。

いつの間に、こんなに強くなったんだろう。
いつの間に、こんなに成長したんだろう。
毎日一緒に居るはずなのに、
ボクの想像を軽く上回って、どんどん大人になっていく。
それが嬉しくて、
ちょっと寂しい。

「そっか」
ボクは漸く返事をすると、ソルは少し照れくさそうに笑った。
「わたしは……ちょっと恐い。……恐い魔物さんたちがあちこちからわたしを狙ってる……気がするの」
マァルは不安そうな瞳であたりを見回した。
今のところ、あたりは静かで何も変化は無い。
「そう。……実はボクもちょっと恐い。けど、皆が居るから頑張れる。きっと大丈夫だよ。マァルのことは、ちゃんと守るからね」
「うん」
マァルは気丈に頷いた。
「私も守るからね」
ビアンカちゃんはしゃがんで、マァルに目線をあわせてから微笑む。
「うん」
「で、私のことはテスが守ってね?」
しゃがんだままビアンカちゃんはボクを見上げてにっこり笑った。
「あ! ぼくも!」
ソルも笑って手をあげる。
「……君たち元気だから大丈夫だよ」
呆れて言い返すと、ビアンカちゃんは頬を膨らませる。
「何よ! 私は駄目って言うの!?」
「信頼してるって言ってよね」
ボクとビアンカちゃんの言い合いに、皆が笑った。
「お父さんお母さん、ありがとうね……わたし、元気出た」
「……あ、ソレはよかった」
あまり意図してなかったけど、マァルが笑ってくれたのは嬉しい。
「マァル、騙されんな? 今のは全然元気付けるつもりなんてなかったぞ!? テスもビアンカもいつもこんな感じだったんだからな!?」
馬車の中からスラリンがマァルに声をかける。
「こんな感じ?」
首を傾げるソルとマァルに、スラリンは続ける。
「そう。いつだってコイツ等バカップルなんだからな?」
ボクは思わず馬車に顔を突っ込む。
「スーラーリーンー」
「怖い顔したって無駄だぞ、本当のことなんだからな」
ボクは舌打ちして馬車から顔を引っ込める。
「言い負けしないでよね」
ボソリとビアンカちゃんが後ろで言ったけど、聞こえない振りをしておいた。
 
「こんなに騒いでも敵が来ないって不気味ですね」
ピエールが辺りを見回す。相変わらず静かなものだった。
「反省してます」
思わず謝るとピエールは笑った。
「いえ、いつもどおりリラックス出来て良かったです。緊張していては持てる力も発揮できません」
「そっか」
「中はどうなっているのでしょうね?」
「まあ、とりあえず総本山だ、敵は強いだろうね」
「勝てますか?」
「勝つんだよ」
ボクは答えながらランタンに火をつける。
「それじゃ、行こうか」

 
入り口にある禍々しい大きな魔獣の像の横を通り抜けて、内部に入り込む。いきなり魔獣の像が動き出す事もなく、何の問題もなくボクらは内部へ侵入できた。
もしかしたら、ある程度進入しても問題ないと考えられているのかもしれない。あるいは、侵入者がやってくる事自体を考えていないのかもしれない。
コレなら、馬車も一緒に行けそうだ。中で何があるか分からないし、怪我をしたときホイミンに直してもらえるのはありがたい。

内部はしっかりとした石造りの建物になっている。壁は深い青色。灰色の柱と入り口のものに良く似た魔獣の石像が壁際に並んでいる。
床はところどころにぬかるみがある。足をとられないように気をつけないといけなさそうだ。
少し遠いけど正面にのぼり階段が見えた。
「辺りを警戒しながらゆっくり行こう。ボクが前を行くから、ピエールは後ろをよろしく。ソルとマァルは左右」
「分かりました」
ピエールが頷く。ソルとマァルは話し合って、マァルが左側に行った。
「私は?」
ビアンカちゃんが不満そうにボクを見る。
「ビアンカちゃんは馬車で待機してて。いつ魔法がいるか分からないから、なるべくマァルとビアンカちゃんは別々に戦いに出てくれるほうが嬉しい」
「……わかったわ」
ちょっと口を尖らせてビアンカちゃんは頷く。
「ありがとう」

ボクは正面を向く。
とりあえず、目指すのはあの見えている階段。
多分、魔王は山の頂上に居るだろう。
「コレで全部終わるよ、皆」
皆がボクを見た。
「頑張ろう」


■というわけで、スランプで正直全然かけない時期ですが、うっかり最終決戦地へ乗り込んでしまいました。
でもそのおかげか、今日はさらさらかけました。
このままスルーっとスランプを脱却できれば良いのですが。

予定期間内に終われるんじゃないかと淡い期待をしています。

次、何書こうかなー(気が早い)

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