今日のDQ5(247)
2005年12月24日 今日の「DQ5」■アドバンスのFF4を買いに行きました。
売り切れてました。
残念なような、ほっとしたような、妙な気分です。
■お母さんとお父さん (マァル視点)
■仲直り早すぎですか?(笑)
とりあえず、あんまりぐちゃぐちゃと喧嘩状態を長引かせて書くことができなかったのです。
喧嘩とか嫌いなの。
売り切れてました。
残念なような、ほっとしたような、妙な気分です。
■お母さんとお父さん (マァル視点)
お父さんは、冷たく冷やしたタオルで左の頬を押さえながら、居心地悪そうに椅子に座ってる。
本当は、ホイミで簡単に頬の痛みは引くんだろうけど、お父さんはそれはしないことにしたらしかった。
お母さんは、お父さんの前の椅子に足を組んで座って、腕組みをしたまま、お父さんを見据えている。
わたしとソルは、少し離れたソファに座ってそんなお父さんたちの様子を見ていた。
気分的には、お母さんの味方。
「……うまくいくと思ったんだけどなあ」
お父さんがぼそっと言ってうつむく。
「で?」
お母さんは冷たい目でお父さんを見た。
「その、うまくいくはずだった計画と、それに至った経過をぜひ聞きたいわね?」
冷たい声でお母さんはお父さんに尋ねる。
「んー」
お父さんは小さな声でうなると、暫く黙った。
「あのねえ」
漸くお父さんが声をあげる。うつむいて、絶対にお母さんに目を合わせない。なんだかお父さんが小さな子どもに見えた。
「魔界ってさ、暗くて寒い厭なところなんだって」
「へえ?」
「だから、そういうところに、ビアンカちゃんや子ども達を連れて行きたくなかったんだよ。純粋にね、それだけ」
そういってお父さんは窓の外を見る。
「嫌いになったとか、そういうのは全然ない。帰ってこられないかもしれないところに、連れて行けないよ。巻き込みたくない。ボクは自分でも知らない間に随分弱くなったみたいで、自分の大事なものをキケンに晒せなくなった。……ずっと前からソルやマァルだって旅に連れて行きたくなかったし、ビアンカちゃんにこれ以上苦労を掛けたくないんだ」
「……」
お母さんは暫くお父さんを睨んで黙っていたけど、大きくため息をついた。それから呆れた顔をして、お父さんの顔を見つめた。目が、優しい。
「あのねえ、テス」
声に、お父さんが顔を上げる。
「テスにおいていかれることで、私やソルやマァルが、傷つかないとは思わなかったの?」
「……」
お父さんは眉を寄せる。少し苦しそうな顔。
「パパスさんが、テスを旅に連れて行ったのは、まだ何も知らないはずのテスがパパスさんが旅に出るのに気付いて、凄く泣いたからだって、サンチョさん言ったよね?」
「うん」
「言葉を知らなかったテスは、それでもちゃんと主張したの。……話し合える私達に主張をさせないっていうのは、ずるいわ……まあ、テスがずるいのは今に始まったことじゃないけどね」
お母さんはため息をついてから立ち上がると、お父さんのところに歩いていく。
お父さんの前に立って、その額をこつんと叩いた。
「話し合ったら……負けるから……」
お父さんはかすれた声で言う。
「オジロン様に止められて、言うことは絶対向こうのほうが正しくて、ボクは全然言い返せなかった。……きっとビアンカちゃんたちと話し合ったら、負けると思った。ずるいのはわかってたけど、全部切り離して旅立てば……いつか皆ボクの事なんて忘れると思った」
お母さんはまた呆れた顔をした。
「私、テスがいなくなってから十年、一日だって忘れたことはなかった。石にされてからだって、時々凄く辛くて負けそうになったけど、それでもテスの事忘れなかった。……何年たっても絶対忘れない。忘れると思った? 馬鹿なこと言わないでよ。テスは何年で私や家族の事を忘れられるわけ?」
「……忘れないよ、だって皆はボクの宝物だから」
「私達にとっても、テスは宝物よ」
お母さんはすかさずそう言って、にっこり笑った。
「何か他に言うことは?」
「……ごめんなさい。二度としません」
「よろしい」
お母さんはお父さんを抱きしめた。
「ねえ、痛かった?」
お父さんのまだ赤い頬をさすって訪ねる。
「……ビアンカちゃんたちは、きっともっとずっと痛かったでしょ?」
「そうね」
「オジロン様に何とか全員でいけるように交渉するよ。……向こうの方が正論だからなあ、よっぽどの方法考えないとなあ」
そういってお父さんは天井をぼんやり見上げた。
「ねえお父さん」
ソルが声をあげる。
お父さんがのろのろとコッチを見た。
「ボク、お父さんの役に立ってる?」
「勿論」
「わたしは? わたしは!?」
わたしも慌てて聞いてみる。
「マァルも勿論」
お父さんはにこりと笑った。
「本当はね、皆切り離したくなかった。でも、仕方ないんだろうってあきらめた」
そういって少し悲しそうな顔をして、天井を見上げる。
もしかしたらお父さんは泣いてるのかも知れないなって思った。
お父さんは立ち上がって、お母さんを抱き上げるとわたしたちの方へ来た。
それからお母さんをわたしたちが座っているソファにおろす。
「ボク、幸せになっちゃいけないんだって、どこかであきらめてたんだと思う」
わたしたちはビックリしてお父さんを見た。
「ボクの人生って、幸せだって思うとそのあといつだって不幸なことが起こったから。このままこの幸せでいたらみんなをまた巻き込んで不幸にしちゃうんじゃないかって怖かったのも、事実。だから、逃げようと思った」
「無責任ー」
お母さんが口を尖らせる。
「前も言ったけど、今度こそ、絶対辛いことはもう起こらないわよ。世界はテスに、私達に優しいの」
そういうとお母さんは立ち上がる。
「きっとね、サンチョさんは私達の味方よ。オジロン様だって、口では反対してもきっと心のどこかでは助けに行って欲しいに違いないわ。もっともっと、ちゃんと話をするべき」
お母さんはお父さんの鼻の辺りをちょんと触った。
「お義理母様が、ピンチなのは私もわかってる。焦る気持ちはわかるよ。けどね、焦るのと、急ぐのは違う。皆で説得すればなんとかなるよ」
そういうとお母さんはお父さんの前でくるりと一回転して見せた。
「ビアンカちゃんが言うと何でもそうなりそうな気がする」
お父さんはそういって笑うと、わたしたちの頭を撫でた。
「この最強の人が、きみたちのお母さんだよ」
■仲直り早すぎですか?(笑)
とりあえず、あんまりぐちゃぐちゃと喧嘩状態を長引かせて書くことができなかったのです。
喧嘩とか嫌いなの。
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