今日のDQ5(204)
2005年10月2日 今日の「DQ5」■今日の友人との会話(抜粋)
今日の話をパパス視点で書くかテス視点で書くか悩んだ高月。
もう放り投げてしまおうかと思ってこんな発言。
K「もうパパスに会わないでテっちゃん過去から帰しちゃおうか」
R「何言ってるんだよ! パパスに逢うのはメインだろう! 私的にはビアンカちゃんに再会するよりメインだぞ!」
K「はあ!? ビアンカちゃんのほうが忙しいだろ!」
R「……忙しい?」
K「じゃなくて、えーと、大変、じゃなくて、ともかくビアンカちゃんのほうが重要だよ!」
R「それだな」
実話。
■遠い町で 3 (テス視点)
■今日は文字数との戦いでした。
負けたような気分。
やっぱり短くして二回に分ければよかった。
本当はこのあと、パパス視点の話も考えてあるけど、まあ、ストーリーには関係ないから端折ります。
今日の話をパパス視点で書くかテス視点で書くか悩んだ高月。
もう放り投げてしまおうかと思ってこんな発言。
K「もうパパスに会わないでテっちゃん過去から帰しちゃおうか」
R「何言ってるんだよ! パパスに逢うのはメインだろう! 私的にはビアンカちゃんに再会するよりメインだぞ!」
K「はあ!? ビアンカちゃんのほうが忙しいだろ!」
R「……忙しい?」
K「じゃなくて、えーと、大変、じゃなくて、ともかくビアンカちゃんのほうが重要だよ!」
R「それだな」
実話。
■遠い町で 3 (テス視点)
家の前でボクは暫く躊躇する。このドアをノックしたら、逢える。
けど。
少し、恐い。
逢ってしまったら、ボクはどうなるだろう。
一度深呼吸。
ドアをノックしたら、暫くしてドアがあいた。
中からサンチョが顔をだす。まだ若い。白髪なんか全然ないし、もしかしたら、今より太ってるかも。
サンチョはしばらくの間ボクをみて、考えてるみたいだった。
「はて? どこかでお会いしたことがありましたっけ……」
見覚えがあるっておもったんだろう。実際は見覚えと言うより、「旦那さま」に似てるとか「坊っちゃん」に似てるとか、自分なんだけど空似みたいな。
なんか不思議な感じなんだろうな、お互い。
「ああだんなさまのお知り合いの方ですね。だんなさまなら上にいらっしゃいますよ」
どうやらサンチョのなかでは知り合いで決着がついたらしい、ドアを大きくあけて、ボクをなかに招き入れてくれた。
家のなかに入る。
ここも記憶よりちょっと狭い気がする。天井も低い。
部屋の奥にあるキッチンから、サンチョがよく作ってくれてた鶏のトマト煮込みバジル風の煮込んでる匂いが漂ってきている。
あれ、お父さんが好きだった。
棚のうえに無造作におかれている箱。
階段下にころがってるビー玉。
テーブルの下には、ゲレゲレがじゃれついたせいでぼろぼろになったボール。
みんな懐かしい。
懐かしくて、涙がでそう。
ボクは案内されて階段をのぼる。
サンチョはそれを見届けると、「さてまな板を探さないと」なんて言いながらキッチンのほうへ入っていく。
階段は少し狭くて急だった。
二階は日当たりが良くて、狭いけどベッドが並んでいるし、本がぎっしりつまった本棚がおかれていた。
記憶のまま。
階段のすぐ傍には、小さなテーブルがあって、そこでお父さんが本を読んでいた。
ボクの足音に気付いて、お父さんは顔を上げる。
目が合った。
綺麗な目をしてるなって思った。
日に焼けた健康そうな、まだ若い男の人。
真っ黒な髪も、ヒゲも、記憶どおり。
がっしりした体は、服の上からでも良くわかった。
息が止まりそうだった。
抱きつきたい。名前を呼ばれたい。頭を撫でてもらいたい。
その衝動を抑えるために、ボクは暫く意識を集中させなきゃいけなかった。
「ん? 誰かは知らんが私になにか用かな?」
挨拶をしなきゃ、そう思ってる間に、お父さんが読んでいた本を閉じて話しかけてくれた。
「こ……こんにちは。ボク、あなたの息子……」
「なんだって!? 君が私のむすこ?」
そういって、お父さんは暫く大きな声で笑った。
「わっはっはっはっ! 私の子どもはあとにも先にもテス1人だけだ!」
「あ、いえ、その……あなたの息子さんにお話を聞かせていただいて」
「私に用でもあるのかな?」
「ボクが探し物をして世界を旅しているといいましたら、あなたも探し物をしていると伺いまして。息子さんが話を聞いてみたらどうか、と」
「そうか、テスがそう言っていたか。……君は何を探しているのかね? 私が知っていることなら答えよう」
「……一つは此方でもう手に入れました。あとはまだ、情報すら見つかってません」
「此処で?」
「ええ、ちょっとした宝石です」
「ああ、昔鉱脈があったそうだからね」
お父さんはそういうと、洞窟のあるほうをちらりと見た。
「あの洞窟へ?」
「ええ、船がなかったので西側の方だけ」
そうだ、あの洞窟にはもう天空の剣を隠した後だ、警戒するだろう。
「そうか」
お父さんは少しほっとしたようだった。
「あとは、妻と母を捜しています。二人とも魔物にさらわれてしまいました。母はボクが生まれてすぐだったので、良くわからないんですけど……妻はボクが本当に近くに居たのに隙をつかれて……」
そこまで言うと、お父さんは少しため息をついたようだった。
「残念だが、それは私では力になれないな……。しかし、良く似ているな、私も妻を探しているんだ。お互い見つかると良いな」
「……そう……ですね」
お父さん。
見つけられないんだよ。
あと、本当にあと少しで、ボクも、お父さんも。
この自由がなくなっちゃうんだ。
何もかも終わっちゃうんだよ。
「あの」
「まだ何か?」
「ラインハットには、行かないでください」
言うつもりなんてなかったのに。
気付いたらもう言葉は口から外に飛び出したあとだった。
「ラインハットには、行かないでください!」
お父さんは驚いたような顔でボクを見た。
「ラインハットにはいくなというのか?」
「はい、絶対に行かないでください」
「私がラインハット城によばれているとよく知っていたな……」
お父さんは少し目を細くしてボクをじっと見た。
「わかった! 君は予言者だろう。わるいが私は予言など信じぬことにしているのだ」
お父さんはそういって少し笑った。
そうだろう、このひとは自分で道を切り開ける人だった。
予言なんて、信じないだろう。
「しかし私の妻に似た目をした人よ。忠告だけは気にとめておこう」
「……はい」
「さあもういいだろう。私はいそがしいのだ。向こうに行ってくれないか」
お父さんはそういって、また本を開く。
帰ろう。
やっぱり、ボクは此処に居ちゃいけない人間だ。
階段をおりかけて、ボクは足を止める。
急いで階段を登ってお父さんの前にもう一度立つ。
「まだ何かあるのかね?」
少しうんざりしたような声。
「すみません、一つだけお願いがあって」
「何かね?」
「その……握手していただけませんか?」
お父さんは面食らったように苦笑して、それから右手を差し出してくれた。
「変な人だな。私なんかと握手して何が楽しいのかね?」
「お会いできて光栄でした、だから記念に」
ボクはしっかりとお父さんの手を握る。
がっしりした手。
暖かい手。
まだ、生きてる、手。
目が潤んでくるのがわかる。
ダメだ、まだ泣くな。
「あなたは、息子さんの、誇りです。ずっと、目標で、ずっと、憧れで……今日は……本当に、お会いできて嬉しかった……ずっと、逢いたくて……」
ボクはお父さんから手を離す。
「お父さん、大好き」
ボクはそのまま階段を駆け下りた。
振り返らないで、ドアを目指す。
視界が歪む。
涙があふれる。
途中で、こっちへ向かってきてたサンチョにぶつかりそうになった。手にお盆を持って、何か飲み物をもって来てくれるつもりだったみたい。
「サンチョ、まな板はタンスの中!」
ドアを開けて外に出る。
冷たい空気。
このまま止まってしまえ、時間。
■今日は文字数との戦いでした。
負けたような気分。
やっぱり短くして二回に分ければよかった。
本当はこのあと、パパス視点の話も考えてあるけど、まあ、ストーリーには関係ないから端折ります。
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