今日のDQ5(200)
2005年9月13日 今日の「DQ5」■はい!
本日200回です! おめでとう! ありがとう!
という事で人気投票開始。
http://vote2.ziyu.net/html/zum_sieg.html
気が向いたら投票してやってください。
■妖精の城 (テス視点)
■というわけで、本日はここまで。
次回からは例のイベント、のはず。
がんばろう。
これからものんびりとよろしくおねがいします。
本日200回です! おめでとう! ありがとう!
という事で人気投票開始。
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気が向いたら投票してやってください。
■妖精の城 (テス視点)
城のなかは静かだった。
赤い絨毯が敷かれた廊下は歩いても足音がたたない。
辺りには誰もいなくて、ずいぶん淋しい感じがする。窓からはやわらかい日差しが差し込んできていて、それが余計に人が居ない城内の淋しさを引き立たせている感じがした。
ボクらは一番太い廊下を、真っすぐ進む。やがて太い柱が並ぶ広い部屋の入り口に辿り着いた。部屋の奥に大きな玉座があって、そこには両脇に妖精を従えた一人の妖精が座っているのがココからでも見えた。
「坊っちゃんちょっとこっちを向いて」
サンチョに声をかけられてボクは振り返る。
サンチョはしばらくボクを見て、前髪を少し整えてくれた。
「……うんよしっ。いえね、妖精の女王さまにごあいさつする前に身だしなみを整えませんとね! 妖精の女王といえば妖精の世界でいちばんえらい方。坊っちゃんそそうのないように」
「……そうだね」
ボクらは玉座の前まで進む。女王とおぼしきその人は、ポワン様より少し落ち着いた感じの女性で(一体いくつなんだろう)ボクらを見てにっこり笑った。
「よくぞまいられました。話はすでにポワンから聞いております」
「初めてまして、女王様。お目にかかれて光栄です。本日はゴールドオーブの件でお伺いしました」
ボクが言うと、女王は少し表情をくもらせた。
「……たしかに天空の城にあった2つのオーブは私たち妖精の祖先が作ったものです。しかしもはや、私たちには同じ物を作ることはできないのです。これをごらんなさい」
そう言って、女王は金色に輝くオーブを取り出す。とても綺麗だけど、何だか少し記憶と違う気がした。
「じつは作ろうとしたのです。しかし形は似ていますが、このオーブには天空の城を浮上させる魔力はありません……」
女王はしばらくオーブを見つめて、それからため息をついた。
「でもテス。あなたならできるかも知れません。このオーブをテスにさしあげましょう」
そう言って女王はボクに綺麗なオーブを手渡してくれた。何だか小さい気がする。
「私たち妖精には時の流れを変えるチカラはありません。でもテスにはできるかも知れないのです。さあ、奥の階段へお急ぎなさい。あとは2階にいる妖精がテスを案内してくれるでしょう」
「……え?」
ボクは思わず女王の顔を見つめる。
「ボクが、時の流れを……?」
途方も無い話で、いまいち意味が飲み込めない、
「テスには力があります。テス自身が気付かなくても、その力はあなた自身を助けてくれるのですよ」
女王はそう言ってにっこり笑った。
ボクらは、女王の前を辞して奥にある階段まで歩く。
しばらく歩いたところで、ソルがボクを見上げる。
「さっきのオーブ、きれいな金色なのにこれじゃダメなの? ……どうしても?」
「ボクにもよくわからないけど、きっと見た目じゃなくて中身なんだよ。……だから、たぶんダメなんだろうね」
ボクが答えると、ソルは大きくため息をついた。
「それに、時の流れ…? あれって、どういうこと?女王さまの言うことって、むずかしくてよくわからないや」
「そうだね、よくわからないね。……けど、きっとこれから分かるんだよ。これまでも大体の事はその時分からなくても、あとでちゃんとわかったからね」
「そっか」
ソルは安心したように笑う。今度はマァルがボクの手を少しひっぱった。
「お父さん、もう少しゆっくり歩いてね。わたしお城の中いっぱい見たいから……」
「わかった。……ここはとても綺麗だもんね」
ボクは意識してなるべくゆっくり廊下を歩く。相変わらず廊下は人気がなくて、静かだった。足音も響かない。少しふわふわした絨毯が、何だか現実感を奪っている気がする。
廊下の窓からはやわらかい光が束になって差し込んでいるのが見えた。
廊下のつきあたりに、扉があった。両開きの立派な扉をあけると、少し広い部屋にでた。
中には若そうな妖精が二人。それと、向こうの廊下につづく入り口の前に兵士が一人たっているのが見えた。
「あら」
驚いたように妖精の一人が声をあげる。
「伝説の勇者様にお目にかかれるなんて」
ソルはびっくりしたみたいな顔をして、反射的にボクのマントの影に隠れる。それを見て、妖精は笑った。
「ごめんね、この子、勇者様って呼ばれるの苦手なんだ」
ボクが代わりに言うと、妖精は、知ってる、というような顔をしてうなずいた。
「ソルのこと、知ってるの?」
マァルが妖精に尋ねると、彼女はうなずいた。
「ソル様だけじゃなくて、あなたのことも知っていますよ、マァル様。……そしてもちろんテス様も。有名ですもの」
「……そうなんですか?」
ボクは思わず聞きかえす。
「ええ。もちろん。ソル様がどうして天空の勇者として生を受けたのかも知っています」
「……ビアンカちゃんが、勇者の血を引いているから、だよね?」
彼女はうなずいた。
「けど、それだけではありません。テスさんはエルヘブンの民の血を引いていましたね。テス様とビアンカ様のふたりの血すじが合わさって伝説の勇者が生まれたのです。どちらが欠けてもダメだったのです。……それはきっと神の意志だったのでしょう」
ボクは息をのむ。
ボクも、必要だった。
「お二人はとても強い運命と絆で結び付いておられるのです」
彼女は笑う。
「テス様がつらい時期を無事乗り切られたのは、ビアンカ様がテス様のご無事を信じたから。ですから、テス様がビアンカ様のご無事を信じている間は、絶対にご無事です」
「……ありがとう」
ソルとマァルがボクの手をぎゅっとつないだ。
「よかったねお父さん、お母さんは無事よ」
「早く探してあげないとね!」
「そうだね」
■というわけで、本日はここまで。
次回からは例のイベント、のはず。
がんばろう。
これからものんびりとよろしくおねがいします。
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