今日のDQ5(185)
2005年8月12日 今日の「DQ5」■「今日のDQ5」で好きなセリフの人気投票始めました。
200回までの限定企画です。
アドレスはこちら。
http://vote2.ziyu.net/html/zum_sieg.html
えと、途中でセリフ集めに力尽きたので、プロポーズまでしかピックアップしてません(苦笑)
たくさん足してください(笑)今度また足しておきます。
■天空城 1 (テス視点)
■というわけで天空城復活編スタートです。
しばらくテっちゃんの視点はないと思ったので、本日はテス視点にしてみました。
しばらく追い詰めるのでちょっと申し訳ない気分です。
200回までの限定企画です。
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えと、途中でセリフ集めに力尽きたので、プロポーズまでしかピックアップしてません(苦笑)
たくさん足してください(笑)今度また足しておきます。
■天空城 1 (テス視点)
水だ。
反射的に息を止める。
トロッコは勢い良く水のなかに飛び込んだ。
青い世界。
やわらかな浮遊感と共に、ゆっくりとトロッコは進む。
やがて衝撃。
トロッコは壊れて、ボクらは石の床に転がり込んだ。水のなかだったから、痛くなかった。
けど、いつまで息を止めていられるだろう?
「あー、天空城も水びたしか。あとでよーく干さなくては。カビだらけはイヤですからねぇ」
プサンさんの声がした。
「あ! 息が出来る!」
ソルの言葉にゆっくり息をすってみる。
「本当だ、出来るね」
ボクはゆっくり立ち上がる。そしてまわりを見回した。
きれいな所だった。
床も柱も真っ白な石で出来ていた。
まわりは青い水。
ここと水との間には、どうやら何か、空気の膜があるみたいだった。
床は所々水がたまっている所があって、プサンさんの言うとおり水浸しといってよさそうだった。
「いやーひどいもんですね。湖に沈んだだけあって城中水びたしみたいですよ。でもこの城がなぜ、天空から落ちてしまったのでしょうか……」
プサンさんは首を傾げる。
確かにココは天空城なんだろう。
「探検! 探険しようよ!」
ソルはそわそわとあちこち見ている。今にも走りだしそうだ。
「あ! 今魚が泳いでいったよ!」
マァルは天井を指差す。
「では色々みてまわりましょうか? 私も懐かしいですし」
プサンさんはにっこり笑った。
ボクらは入り口からのびていた幅の広い、長い階段を登る。
「このお城って、二十年前はちゃんとお空に浮かんでたの?」
階段を登りながらマァルがプサンさんに尋ねる。
「二十年前はこの城も浮かんでたのかって?」
プサンさんは首を傾げて、そしてくるっとまわった。
「さあ知りません。私がこの城を出たのはええと何十年前だっけ? そういや数えてなかったな」
プサンさんは声をあげて笑った。
天空城の中は水のせいで入れない所もあったけど、それでもずいぶん広いことだけはわかった。
プサンさんはあちこち懐かしいらしい、少し涙ぐんでるみたいだった。
「やっぱり懐かしいですか? 少し涙ぐんでますね?」
ボクが聞くとプサンさんは
「うっうっ。なつかしくてつい涙が……いえウソ泣きですけど」
なんて言って、それからにやりと笑った。
「でも、こんな風に水浸しだと淋しくない? プサンさん、ここにすんでたんでしょ?」
マァルが尋ねると、プサンさんはしばらく考えてから、
「私は今の水びたしもけっこう気に入ってますよ。昔は美しい庭園にりっぱな玉座の間のきれいなお城でしたけど。……それにしてもしけっても天空城。さすがに魔物たちは近づけないみたいですね」
プサンさんは天井を見た。
「これじゃ天空城じゃなくて水没城ですね」
プサンさんは空を行く魚をみて苦笑する。
「そのまますぎだよプサンさん」
ソルが笑うと、プサンさんは
「え? そのまんますぎですか?」
なんて言って苦笑した。
ボクらは玉座に辿り着く。縁が金色の糸で刺繍された赤い絨毯が部屋いっぱいに敷かれている。
広い部屋で、びっくりするくらい天井が高い。
置かれている王座は、幅が広く、そして高さが物凄かった。
人間なら十人くらい平気で座れそうだ。
「うわー、大きな王座ね!」
マァルが歓声をあげると、プサンさんはうなずく。
「そりゃ、ココに座ってたのは竜の神様ですからね」
そう言って、辺りを見回す。
「そういえば、この部屋には秘密の部屋へ行くヒミツの階段があるって噂を聞いたことがあります」
プサンさんはにやっと笑った。
「ちょうど誰もいないことですし……探してみませんか?」
ボクらは手分けして広い部屋のあちこちを探した。
「お父さーん、こっちにはないよー!」
「こっちもないー!」
こどもたちがタタタっとボクのほうに走ってくる。
ボクはゆっくり部屋を見渡した。
「えーとね、たいていの場合ヒミツの階段とかは、部屋の主人の近くにあるんだよ。すぐに使えなきゃ意味ないからさ」
そう言ってボクは王座のまわりを調べる。王座の裏側には、壁までに妙に空間がとられていた。
「あー、この辺?」
ボクは王座の裏側の床を、爪先で軽く叩きながら動く。そのうち、それまでと違って軽い音がする場所に行き当たる。
「ここ」
ボクが言ったところを、ソルが調べはじめる。すぐに床の石で出来た板がはずれることがわかった。
「いやあテスさんはカンがいいですねっ。まさか本当にヒミツの階段を見つけるとは思ってませんでした」
プサンさんはニヤニヤ笑いながら、大げさに驚いて見せる。
この人やっぱり、何だか変な感じ。
見つけた階段は長い長い下りだった。かなりおりてもまだ底が見当たらない。
どれだけ下ったのか、ともかく分からなくなるくらい階段をおりた。
そしてようやく底に辿り着いた。
静かだった。
正面の床には一ヶ所だけ青いパネルが埋まっている。
正面は行き止まりで、左右に廊下がのびていた。
右の部屋に行ってみると、広い部屋に簡素な祭壇のようなものがあって、拳大の銀色に輝く綺麗な球が置かれていた。
ほんのり銀色の光を放っている。
左側に進みかけると、プサンさんがボクらを押し退けるように進もうとした。
「テスさん、もっと奥へ行ってみてください」
少しあわてるような声。
「え? あ、はい」
声に押されて、すこし早足で左側の部屋に入る。
さっきの部屋と同じように、簡素な祭壇がある。
違うのは、その祭壇には何ものっていないということ。
なんか、とても。
いやな感じだ。
「!!」
プサンさんが息を飲んで、その祭壇に走りよった。
「無い! なんで!?」
プサンさんは祭壇のまわりを一生懸命探しはじめる。
「何が無いの?」
ソルが不思議そうにプサンさんを見上げた。
「ここにあったはずのゴールドオーブがなくなっているんですよ!」
プサンさんの顔が、心なしか青ざめて見える。
部屋中を探し回ったプサンさんはやがて部屋の隅っこに大きな穴があるのを発見した。
「この穴は……。確か大昔邪悪な者が誕生するときにあけた穴……。そうか…。ゴールドオーブはこの穴から……。そして残りのオーブ一つでは支えきれずにやがてこの城も……」
プサンさんは振り返って、向こうの部屋の方を見ながらぶつぶつと呟く。
「これでこの城が天空より落ちてしまった理由が分かりました。しかしゴールドオーブは一体どこに行ったのでしょうか……。幸いこの台には、まだオーブのオーラがかすかに残っているようです。そのオーラを追ってゴールドオーブの行方を瞑想してみましょう」
そういってプサンさんは静かに眼を閉じた。
やがて、オーブが見た景色が映し出される。
ボクは。
自分の息が止まるのを感じた。
■というわけで天空城復活編スタートです。
しばらくテっちゃんの視点はないと思ったので、本日はテス視点にしてみました。
しばらく追い詰めるのでちょっと申し訳ない気分です。
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