■サーチは結局見送る事にしました。
見に行ったサーチサイトさんが、登録規則の中に、小説などはDQを扱ったものを最低2作品は載せている事、としていたのですよ。
……この日記て、どうカウントするの?
「172」回目だけど、「未完」。小見出しとしては「34」に入ったところ、だけど、「未完」。

……悩んだ末、断念。いいや、サーチは入らなくても。細々やっていこうぜ。

■魔法の絨毯 (ソル視点)
「さてと、コレはどうやってつかうのかな?」
お父さんはとりあえず広げてみた絨毯を前に首をかしげた。
「浮いてるなあ」
スラリンはお父さんの膝あたりで浮かんでいる絨毯を下から見上げて、不思議そうにしている。
「大きいから、まあ、全員乗れるし、多分馬車も載るだろうけど……」
お父さんは不安そうに絨毯の周りをぐるりと一周まわって、そのうち「うーん」って声を上げて考え込んでしまった。

「不安だよね」

ボソリとつぶやいて、浮かんでいる絨毯を手で触る。
「とりあえず乗ってみようぜー」
スラリンがそういって、飛び跳ねると絨毯の上にのる。
絨毯は何も無かったかのようにそのまま浮いていた。
「……なんとも無い?」
「なんとも無いぞ」
スラリンは少し呆れたようにお父さんを見上げた。
「お父さん、ぼくらも乗ってみようよ!」
ぼくはお父さんの手をひいて、絨毯の上に乗ってみた。少し足元がふわふわしてて、何だか頼りない。
けど、そのふわふわした感じが面白かった。
「面白い!」
ぼくは絨毯の上で飛び跳ねてみたけど、絨毯はなんとも無い。
「早くお父さんも乗ってよ! マァルも乗ってみなよ、面白いよ、ふわふわしてて」
ぼくが声をかけると、二人は顔を見合わせて、それからまずマァルがゆっくり絨毯にのってきた。
「……何か変な感じ」
マァルは少し眉を寄せて、不安そうな顔をした。
「じゃあ、乗るよ?」
お父さんは声をかけてから絨毯に足をかける。お父さんが乗ったところが、一瞬少しだけ沈んだ。お父さんの顔が一瞬こわばった。
「あ、案外平気かも」
お父さんのその声に、皆がゆっくりと絨毯の上に乗ってきた。そのたびに一瞬絨毯が沈むのが面白い。
「さて、馬車はどうしたらいいのかな?」
お父さんは浮かんでいる絨毯の端を見る。ちょっと馬車を載せるには高すぎる場所にある。
「丸めている間は絨毯は浮かないんだし、広げながら馬車をすこしずつ載せていけばいいのかな?」
お父さんはそういって、一度皆を絨毯からおろした。そして絨毯を端から丸める。
丸めると、絨毯は浮かばない。

「じゃあ、ゆっくり馬車を動かしてね」
お父さんは丸めた絨毯を馬車の前の地面に置くと、ゆっくりと広げ始める。それにあわせて、サンチョがゆっくりと馬車を動かし始める。絨毯が広がりきったときには、ちゃんと馬車は絨毯の真ん中に載っていた。ちゃんと絨毯も浮いている。さっきと同じで、やっぱりお父さんの膝のあたりの高さだ。
「すごーい、馬車も平気ー」
ホイミンがたのしそうにお父さんの周りをふよふよと回った。
お父さんは笑って、ホイミンを撫でながら絨毯に乗る。
「さあ、とりあえず落ちないように気をつけて動かしてみようか」

 
「すごーい! はやーい! ねえお父さん、風が気持ちいいね!」
「そうだね、でもちょっと風は冷たいかも」
ぼくはお父さんと一緒に絨毯の一番前に乗った。お父さんが右側の絨毯の房を持っていて、ぼくは左側の房を持っている。
少し動かしてみて分かったのは、とりあえず右や左に行きたいときはその方向の房を引っ張ればそっちに動くっていう事。最初に地面を蹴って前に進めば、後は同じスピードでずっと前進していく。
動かし始めると、絨毯は最初より少しだけ浮き上がった。絨毯の上に座っていると、いつものぼくより少しだけ視線が高い。多分、絨毯自体がぼくの背の高さより少し低いくらいのところを飛んでいるんだろう。
マァルはさっきから、ずっとお父さんにしがみついている。マァルは高いところが恐いから、ちょっと絨毯は苦手みたいだった。
お父さんはしがみついてるマァルの背中に手を回していて、ちょっと抱きしめるみたいにしてる。ちょっとうらやましいけど、今動いてお父さんのところに行くのは危ないかもしれないから、やめておく。
「恐い?」
お父さんはマァルに聞く。
「こ、こわい……」
マァルは青い顔でお父さんに答えると、もう景色も見たくないって感じでお父さんにしがみつきなおして、顔をお父さんのマントにくっつけてしまった。
「ソルは? 恐くない?」
「ぼく平気ー! 凄く楽しい!」
答えるとお父さんはにっこり笑った。「それは頼もしいね」なんて言って、マァルにまわしていたほうの手でぼくの頭を撫でてくれた。ぼくはにへっと笑い返す。
「もうこれから移動はずっと絨毯がいいな!」
「嫌よそんなの!」
ぼくがいうと、マァルは悲鳴を上げた。

絨毯を停める為に、ぼくとお父さんは一緒に絨毯の右と左の房を引っ張った。絨毯はゆっくりとスピードを落としながらゆっくりと高さを下げ始めた。しばらくすると最初と同じくらいの高さになって止まる。
「面白かったねー!」
「面白くないよ」
ぼくの感想にマァルは不機嫌そうな顔をした。
「大丈夫? 酔った?」
お父さんは青い顔をしてるマァルの額に手を当てて、心配そうな顔をする。
「ソルも平気? 結構風が冷たかったから」
そういってお父さんはぼくの顔を触る。
「二人とも結構冷えてるよ」
そういって空を見上げる。「随分秋も終わりに近いね」

 
ぼくらが絨毯から降りたのは、お父さんが言っていた塔から少し西にずれた場所にある広い原っぱだった。本当はもっと近いところで止まりたかったんだけど、絨毯を下ろせるような広さと平たさがある場所がここしかなかった。
「さあ、あの塔に向けて歩こう。マァル気分が悪かったら馬車に居てもいいよ?」
「歩きたいから、歩きます。歩いたほうが気分がいいの」
「そう?」
お父さんが聞き返すと、マァルは少しうつむいて、
「……ドリスお姉ちゃんは歩いてばっかりだと足が太くなるって言うんだけど……わたしの足って、太くない?」
って言った。お父さんは首を横に振る。
「太くなんて無いよ。普通……よりちょっと細いかも。あんまり細いからボクは心配」
お父さんはそういってマァルの頭を撫でた。
「じゃ、行こうか。ボクが先頭歩くから、ピエール後ろの警戒よろしく。ソルは馬車の左でマァルは右ね」
ぼくらは言われたとおり、馬車の左側に移動した。その時お父さんが「ドリスちゃんてば余計な事を……」ってつぶやいたのが聞こえたけど、聞かなかった振りをすることにした。

ぼくらは塔に向かって歩き出す。


■天空への塔編スタートです。
……お約束ですが、またもや攻略本の地図がどう繋がってるのか分かりません。今日はDQ8の時間を削ってこの塔をクリアしてまいります(笑)

この頃ってどんなメンバー編成だったか、イマイチ覚えてないんですが……。テっちゃんとソルとマァル、サンチョ、ピエール、ホイミンは確実に居たはず。あと二人は誰だったんだろう。とりあえずスラリンは書いちゃったから居るんだろうけど。あと一人
……ゲレゲレ、かなあ?マーリン爺ちゃんかなあ?思い出せんー。

コメント

お気に入り日記の更新

日記内を検索