今日のDQ5(154)
2005年6月22日 今日の「DQ5」■仕事ですか?詰まってますよ。ええ、詰まってますとも。
いいじゃない、息抜きくらいしても。
■居なくなったコリンズ君 (ソル視点)
■うっかりミスで、大分書いてあったのを消してしまった……。
ああ、もう、なきそうでした。
というわけで、親子ともどもラインハットの坊っちゃん達はかくれんぼが好きです。そして親子ともどもグランバニアの坊っちゃん(と、お嬢ちゃん)たちはばっちり騙されてます。
……DNA?
さて、子どもが同じ目にあったテっちゃん。随分怒ってます。
まあ、人攫いと同じところから人が出てきたら、そりゃビックリしますよ。一瞬死を覚悟したかも。
次回は「テっちゃん、怒り爆発。本気でコリンズ君を脅す」の巻きです。
いいじゃない、息抜きくらいしても。
■居なくなったコリンズ君 (ソル視点)
どうしよう。
どうしようどうしようどうしよう。
ぼくは思わずマァルを見た。マァルは泣きそうな顔でぼくを見返す。
「なんで?」
マァルが小さな声でぼくにいった。
「わかんない」
ぼくは困ってしまって首を傾げる。
ぼくとマァルがちょっと目を話した隙に、コリンズ君はぼくらの前から消えてしまった。
コリンズ君は変な子だ。
ぼくと同じくらいなのに、凄く変な喋り方をする。無理やり威張ってる感じ。普通に喋ればいいのになって思う。
マァルなんか、コリンズ君が何か言うたび、どんどん不機嫌になっていった。きっとコリンズ君のことが嫌いになったんだと思う。
ぼくもちょっと苦手だ。
グランバニアには、ぼくらと同じくらいの歳の子がほとんど居なかったから、一緒に遊んだことはない。だから、仲良くしたかったのに、出来なかった。……コリンズ君もたぶん同じくらいの歳の子と遊んだ事がないんだろうと思うけど。
なんか、台無し。
お父さんと別れて、ぼくらはコリンズ君にお城を案内して貰ってた。お城をちゃんと見るのは、初めてだからとっても楽しかった。前行ったテルパドールは、お城の中を探検する時間がなかったから。
見慣れない形の窓とかあったし、飾ってあるものなんかも、グランバニアと全然違ってて凄く面白かった。コリンズ君はつまらなさそうだったけど。
それで、最後に案内して貰ったのが、この東側の小さな部屋だった。手前側は赤い絨毯が敷いてあって、ベッドと小さな机だけがあるだけの部屋。奥側は何もない部屋の真ん中に宝箱が一つだけぽつんと置いてある。
「部屋の置くに子分のしるしがあるから、取ってこい」
みたいな事を言われて、「いやだ」って断ったけど、なんか話をしてるうちに取りにいく事になって、それで奥の部屋に行って戻ってきたらコリンズ君は居なくなってた。
「ともかく、お父さんに来て貰おう?」
マァルが小さな声で言うと、ぼくのマントを引っ張った。
「うん、そーだね」
ぼくは答えて、マァルと一緒に部屋を出た。
夕方のオレンジ色の光が、窓から入ってきてる。見慣れない窓の影は、やっぱり見慣れない形をしていた。
ぼくらは走ってお父さんと別れた、ヘンリー様の部屋を目指した。
暫く行くと、お父さんがサンチョとこっちに向かって歩いてきてるのが見えた。
「お父さーん!」
声をかけると、お父さんが立ち止まる。ぼくとマァルはお父さんに抱きついた。
「どうしたの二人とも。そんなに慌てて」
お父さんがのんびりした声でぼくらに尋ねた。
「コリンズくんがいなくなっちゃった!」
「子分のしるしを取ってこいって言うから宝箱を開けたら、そのうちにどこかに行っちゃって。ねえ! お父さんもいっしょにさがしてみて!」
ぼくらが口々に言うのを聞いて、お父さんは大きくため息をついた。そして小さな声で「あーあー、もう、全然かわんないのか」って言ってから
「心配しなくてもいいよ。ボク心当たりあるから。さ、皆で捕まえに行こう」
そういって、お父さんはぼくらの手を引いて歩き出す。
サンチョが後ろで大きくため息をついた。
さっきの部屋に戻ってきた。相変わらず、コリンズ君はどこにも居ない。
「あのね、ぼく子分にはなりたくないって言ったのに、とって来ないと泣くぞって言うんだ……。ホントにコリンズ君、どこに行っちゃったのかなあ……?」
そういうと、お父さんは
「泣かしちゃえば良かったのに。なりたくないなら、ちゃんとそう言わなきゃ」
お父さんはそういいながら、部屋の中を見回す。
「あの子いないまま帰っちゃダメ?……ダメだよね」
マァルは口を尖らせてそんな事を言う。
「まあ、とりあえずね、見つけたら文句くらいはいったほうがいいね」
お父さんはそういうと、机の前においてあった椅子を横にどけた。
それから、えいやって敷いてあった赤い絨毯をどける。そこには下に降りる階段が隠されていた。
「あっ! こんなところに階段が! お父さんすごーい。よく知ってるね!」
「うん、まあね。……まだ残っててビックリした」
お父さんは舌打ちしそうな雰囲気で、階段を見ている。
「さあ、行こう。文句くらいは言うんだよ?」
ちょっと暗くて狭い廊下の真ん中に、コリンズ君は立っていた。
偉そうな笑い方をして、ぼくらを見てる。
「なんだ、もう階段を見つけてしまったのか……。ふん! つまらないヤツだな。しかし子分のしるしは見つからなかっただろう。子分にはしてやれないな」
「別に子分になりたくないし。……コリンズ君が泣いたら面倒だから取りにいったんだよ」
「わたし子分になんて絶対ならないわ」
ぼくらが口々に言い返したから、コリンズ君はちょっと困ってるみたいだった。
お父さんはぼくらのやり取りを、笑わないようにしながら見てるみたいだった。
と、突然、横にあったドアが開いた。
「ん?」
コリンズ君がのんびりとそっちを見る。
お父さんはとっさに剣に手をやって身構えた。
「コリンズ王子! またこんなところでいたずらをして!」
入ってきたおじさんが怒って叫ぶと、コリンズ君をじっと見下ろした。
「なんだよう。いいじゃないか!」
「よくありません! またお父上にしかられますぞ。さあさあ!」
おじさんはそういうと、コリンズ君の腕を引っ張った。
「申し訳ございません」
おじさんはぼくらに頭を下げてから、コリンズ君を引っ張って歩いていく。
「痛い! 痛い!」
コリンズ君の声がどんどん遠ざかっていく。
「……」
お父さんが大きく息を吐いて、ふらふらと壁際に歩いていく。そしてそのまま、壁にもたれながら座り込んでしまった。
お父さんは、凄くこわばった顔をしていて、少し顔色が悪い。
「お父さんどうしたの? びっくりした? 汗いっぱいかいてるよ」
マァルは心配そうにお父さんをみて、持ってたハンカチでお父さんの顔を拭いてあげてる。お父さんはそんなマァルを抱きしめた。
「お父さん?」
お父さんが震えてるのがわかった。
「ごめん……ちょっとビックリして……」
固い声でお父さんは言うと、暫く動かないでじっとしてた。
「恐かったの?」
「うん」
随分長い間そうしていた気がする。
お父さんはようやく立ち上がった。ぼくはお父さんを見上げる。
少し怒ってるみたいだった。
いきなり、お父さんは壁を殴りつける。
「お……お父さん?」
ぼくはおそるおそるお父さんを見上げる。
「……大丈夫」
お父さんはそういうと、天井を見上げた。
「ともかく、抗議しよう。あー、もう、腹が立つ」
それだけいうと、大股で足早に歩き出す。
ぼくとマァルとサンチョは顔を見合わせて、それから慌ててお父さんを追いかけた。
■うっかりミスで、大分書いてあったのを消してしまった……。
ああ、もう、なきそうでした。
というわけで、親子ともどもラインハットの坊っちゃん達はかくれんぼが好きです。そして親子ともどもグランバニアの坊っちゃん(と、お嬢ちゃん)たちはばっちり騙されてます。
……DNA?
さて、子どもが同じ目にあったテっちゃん。随分怒ってます。
まあ、人攫いと同じところから人が出てきたら、そりゃビックリしますよ。一瞬死を覚悟したかも。
次回は「テっちゃん、怒り爆発。本気でコリンズ君を脅す」の巻きです。
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