今日のDQ5(146)
2005年6月6日 今日の「DQ5」■うへへへへ。
今日からお子様達が! 喋るお子様達が!
うまく書けるかドキドキですが、ものすごーく楽しみ。
■お父さん (マァル視点)
■今回の話の前に、テっちゃんの独白としてすごーく暗い話(個人比)を書こうかな?と思っていたのですが、やめました。
暗いから(笑)
どっかでまた書きます、多分(私のこういう約束はあてにならないので嘘だと思って正解)
あと、子ども達がお城でいろんな人に「お父さんってどんな人? お母さんってどんな人?」って聞いて回る話も、それから探しに行こうとする話も、探している最中も省略。
省略っていったら省略。
これプレイ日記なんだからさ(笑)
今日からお子様達が! 喋るお子様達が!
うまく書けるかドキドキですが、ものすごーく楽しみ。
■お父さん (マァル視点)
ずっとずっと、今日の事を忘れない。
お父さんに初めて会った今日の事を。
「今回こそ本物です」
そう聞かされてグランバニアを旅立ってから、一ヶ月くらい。
たどり着いた島はとっても小さな島だった。
小さいけど、この島全部が一人の人の持ち物だって聞かされて、わたしはとってもビックリした。
島には大きな家が建っていて、白い柵で囲まれたお庭があった。ちゃんとお手入れをしたらきっと綺麗なお庭なんだろうけど、通るところ以外はお手入れされてない。お庭の隅っこのほうは草が好きなだけ伸びていた。
見回しても、何もないみたいに見える。
サンチョさんが草だらけのお庭の隅っこに顔を向けた。
男の人の石像が、空を見るようにして倒れてた。
「ああ」
サンチョさんが小さく声を上げる。それでわたしもソルもわかった。
この人が、お父さんなんだ。
そっと手を伸ばしてみる。
春の日差しを浴びて、ほんのりと暖かい。
けれど、それは決して人間の暖かさじゃない。
固い石だった。
泣きそうになる私の手を、ソルがそっと握ってくれた。
「お父さんなの?」
ソルがサンチョさんに聞く。
「ええ」
サンチョさんは嬉しそう。「この家の人と交渉しないといけませんね」
お話をしていると、家の中から男の人が出てきた。
やつれていて、顔色がとっても悪い。悲しそうな顔をした男の人だった。
「我が家に何か御用ですか?」
男の人は不審そうにわたしたちを見る。
サンチョさんが深々と男の人にお辞儀した。
「はじめまして、私どもは通りすがりの旅の者ですが……それにしてもこれは立派な石像でございますね。あまりにすばらしいので見せていただいていたのですよ」
男の人は不機嫌そうに石像を見て、無言のままだった。
サンチョさんは少し不安そうに首を傾げて
「どうでしょう? この石像を私たちにお譲りいただけませんか? 御代なら……」
まだ話しているサンチョさんをさえぎるように男の人は声を荒げる。
「そんな石像、只でくれてやる! さっさと持って行きなさい!」
男の人は石像を見ないで、吐き捨てるように言う。
サンチョさんは嬉しそうな顔をしてもう一回頭を下げた。
「おお、そうですか! ではお言葉に甘えて!」
サンチョさんはそういうと、倒れていた石像を助け起こす。
そして持ってきていた水筒の水で付いていた土を落として、ぬれたところを綺麗なタオルで拭いた。
私は立ち上がったお父さんを見上げる。
強くて、優しくて、賢くて、気高いって教えて貰ってた。
それで想像をしてたけど、ちょっと違ってた。
思ってたより背が高い。思ってたより痩せている。
そして、
思ってたよりずっとずっと、綺麗な顔をしてた。
「さ、マァルさま、どうぞ!」
サンチョさんに言われて私は頷く。
「はい、サンチョおじさん。この杖を使うのね?」
私は持ってきていた杖を取り出す。
遠い北の賢者に教えられて探し出したストロスの杖。
強力な魔力を秘めていて、麻痺を直すといわれるこの杖の魔力を全部使えば、あるいは石化も直せるかも知れないと教えてくれた。
私はその杖を天にかざす。
どうかどうか神様。
お父さんをもとに戻してください。
やわらかい不思議な光がストロスの杖から湧き出してきた。
その光はやがてお父さんを包み込み、ゆっくりと離れていった。
光が全部おさまった。
最初に見えたのは、眩しそうに何回か瞬きをしている真っ黒なつやつやの瞳だった。
不思議そうにその人はこっちを見てる。
「うわ! 石像が人間になった!」
見ていた男の人が腰を抜かして庭に座り込む。
「……?」
男の人が、わたしたちを不思議そうに見つめる。
「ああ、やっぱりテス王でございましたね。探しましたよ! わかりますか? サンチョめでございますよ!」
サンチョさんが男の人の目の前で早口で一生懸命言った。
「うん、サンチョ……老けた?」
優しい声だった。
真っ黒な長い髪の毛が風に揺れてるのが見える。
もう石じゃない。
「またソレですか?」
サンチョさんは苦笑して、それからお父さんの手を握る。それからわたしたちを見て
「さあ、お二人とも! お父上ですよ?」
私とソルはサンチョさんに促されてお父さんの前に出る。
私たちは嬉しくなって、先を争うようにお父さんに話しかけた。
「ぼくお父さんのこと、いっぱいいっぱいさがしたんだよ!」
ソルがお父さんを見上げて叫ぶ。私は深呼吸してから、コレまで何回も考えていた、最初の挨拶をゆっくりとした。
「はじめましてお父さん。わたしマァルです。この名前、お父さんがつけてくれたんですよね? お父さんのことはサンチョおじさんからいつも聞いていました。そしてお母さんのことも……」
その後にまたソルが続ける。
「それから世界が大変だってこともね! ねえお父さん! ぼくたちと一緒に今度はお母さんを助けに行こうよ! それから悪いヤツをやっつけて、ぼくたちが世界を救うんだよね!」
私たちはお父さんの言葉を待った。
不思議そうにわたしたちを見ていたお父さんが口を開く。
「何の冗談?」
お父さんが眉を寄せてサンチョさんを見つめた。
私と淋しい気持ちになって思わずお父さんを見上げる。
お父さんは続けた。
「あのさ、ボクのソルとマァルはさ、生まれたばっかりでもっとこう、小さいっていうか……壊れそうっていうか……こういうしっかりした子どもになってないんだけど?」
お父さんは胸の前に両手で小さな丸みたいなのを作って首を傾げる。多分、あの大きさがお父さんが知ってる私たちなんだろう。その小ささが嘘みたいだった。
サンチョさんが大きくため息をつく。
「あの、坊っちゃん。非常に申し上げにくい事なのですが……」
サンチョさんは困ったような顔をしてお父さんを見上げた。
「坊っちゃんがグランバニアを出て石にされてから、既に八年がたっております。つまりお子様達はそれだけ成長なさっておりまして……」
「は?」
お父さんは間の抜けた声を上げて、しばらく困ったように空を見上げた。それから、諦めたように大きくため息をついて、その後大きな声で笑った。
「ああ、そうなんだ。何か石になってからあっという間だったから、実感ないけど……そうかー、八年かー」
そういうと、立っていたお父さんはしゃがんで私たちに目線を合わせる。
「久しぶりだね、ソル、マァル。大きくなったね。良く顔を見せてよ」
お父さんは「はじめまして」じゃなくて「久しぶり」って言った。それが何だか不思議だった。
お父さんは優しい不思議な瞳でわたしたちを嬉しそうに見つめてから、
「うん、ビアンカちゃんに良く似てる」
そういってにっこりと笑って、わたしたちを抱きしめてくれた。
お日様のにおいがした。
■今回の話の前に、テっちゃんの独白としてすごーく暗い話(個人比)を書こうかな?と思っていたのですが、やめました。
暗いから(笑)
どっかでまた書きます、多分(私のこういう約束はあてにならないので嘘だと思って正解)
あと、子ども達がお城でいろんな人に「お父さんってどんな人? お母さんってどんな人?」って聞いて回る話も、それから探しに行こうとする話も、探している最中も省略。
省略っていったら省略。
これプレイ日記なんだからさ(笑)
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