■久しぶりにDQ3の曲「戦いのとき」(神竜戦)を聞きました。 

燃えるね、あの曲。

やりたいなあ、久しぶりにDQ3。
とりあえずどこにおいたかなあ、GBAとソフト(そこからか!)
レベル65くらいのデータが残ってたら、すぐに倒しにいけるはず。
探してみよう。

 
■破滅の足音 6 (ピエール視点)
跳ね橋を通り抜けて、見つけた階段を上る。
階段を上った先は、やはり窓のないフロアになっていた。ただ、コレまでと様子が違うのは、階段を取り囲むように床が深く掘り下げられていて、その中に水がたたえられている事。

もう一つは。
目の前に見える登り階段の前に、人が倒れている事だった。

「……」
主殿は冷たい瞳でその人物を見下ろす。
息も絶え絶えに床に横たわっているのは、グランバニアの大臣だった。床には大きく血溜まりができていて、もう助かりそうにない。
主殿はつかつかと大臣に近寄るとその体を起こした。気遣うような起こし方ではなく、かなり無理やり起こすような、乱暴な手つきだった。
「何があった」
固い声で、主殿は詰問する。大臣はうっすらと瞳を開き、そして主殿の顔を確認して少し驚いたようだった。そして、ほとんど息のような声で
「私がまちがっていた……。や……やはり怪物などにチカラをかりるのではなかったわい……。このままではグランバニアの国が……。許してくれいテス王……!」
主殿は何も言わなかった。
その腕の中で息絶えた大臣をしばらく見つめたあと、その体を床に横たえさせる。そして
「……馬鹿な人だよね」
そうつぶやいて、大臣の顔についた血を拭き取る。
「行こうか」

 
階段を上がると、強い風が吹き抜けていった。
塔の頂上にたどり着いたのだ。相変わらず、黒い雲が分厚く空を覆っている。
奇妙な光景だった。
目の前に、オークが居た。不似合いなほど立派な玉座に座っている。そいつは、冷たく血走った目でこちらを見た。
「ほほう、ここまで来るとはたいしたヤツだな。しかしこれ以上は、このオレさまをたおさぬと進めぬぞ。残念だったなっ!」
奴は勝ち誇ったように言い放つと立ち上がる。

戦闘は唐突に始まった。

玉座に座っていただけの事はある。コレまで見た、どんなオークよりも強かった。動きも早い。しかし、ただそれだけだった。
一体なぜ、コイツがここでこれほど偉そうにしていたのかがさっぱりわからない。そのくらい戦闘はあっさりと幕を閉じた。
オークは、最後まで自分がなぜ負けたのかわからないような顔をしたまま、息絶えていった。
主殿は相手が本当に倒れた事を確認してから、道を進む。
ただ真っ直ぐ進むだけだった。

このような魔物が出てきたということは、いよいよ大詰めなのだ。
ビアンカ殿はすぐそこに居るのだろう。

次に居たのは、キメラだった。
やはり不似合いな王座があり、その上で空中に浮いている。
キーキーと甲高い耳障りな鳴き声を立てて、奴はこちらを見た。
もしかしたら笑っていたのかもしれない。
「ケケケ! うまそうなヤツがやって来たわい! さっきの女もうまそうだったが、あの女はジャミ様にとられてしまったからな。かわりにお前を食ってやろう! ケケケ!」
奴はそんな事を言った。

食う?
ビアンカ殿を?

私は茫然とキメラを見つめた。そういう事は全く考えていなかった。

と。
急に肌寒さを感じた。
いや、肌寒いのではない。
何か冷たい気配だ。
「……ジャミ」
主殿がつぶやくのが聞こえた。
この冷たさは。冷たさの正体は。

主殿だ。

主殿は目を見開いてキメラを見ている。その目はギラギラと血走っていて、口元は笑っているのか、引きつったように端がつりあがっていた。剣を握っている手が、力を込めすぎていて白くなっているのが見える。

この冷たさは、殺気だ。

コレまでずっと、主殿と旅をしてきた。もちろんその中で、何度も魔物と戦った。自分だって、主殿の敵として戦った事がある。
それでも、一度だって、ここまで明確な殺気を感じた事はなかった。

これは、殺気で。
殺意だ。

黒い感情が、見えるのではないかと思った。

主殿は。
少なくとも、私が知っている主殿は。
いつも落ち着いて微笑んでいる。強く、賢く、優しい人だ。
魔物である我々も、わけ隔てなく、その命が尊いといってくれる人だ。

だが。
その心の奥底に、今見ている主殿が隠れていたのだろう。
この人は、深い深い闇を心の中に抱え込んでいたのだ。
ヘンリー殿が感じていた不安は、主殿のこの闇について感じていたのではないだろうか。

この人は、境界線上に居る。

初めて、
主殿を恐いと思った。


 
ゲレゲレの低いうなり声で我にかえる。
そのまま戦闘が始まった。
コレまでないくらい、主殿とゲレゲレがムキになって戦っているのがわかる。
全てが終わるまで、それほど長い時間はかからなかった。
「おめえ……強いじゃねえか……。けどジャミ様にはかなわねえぜ。ケケケ……」
キメラは最後まで我々を小馬鹿にしたような声で言うと、そのまま命を落とした。

 
「ゲレゲレ、聞いたね? この先に……ジャミが居る」
主殿はゲレゲレに声をかける。どこか喜んでいるような、低い声だった。
瞳は相変わらずギラギラと血走り、口元がつりあがっていた。

笑っているのだ。

ゲレゲレもそれに答えるように低くうなり声を上げる。
そもそも好戦的なゲレゲレが、目を爛々と燃やして、その先に続く道を見据えている。

「漸く」
主殿の呟きが聞こえる。
主殿の瞳はただ、先に続いている下り階段だけを見つめていた。
「漸く……一匹目だ」



「殺してやる」
 

 
■はーい、薄暗くなってきましたねー。
むしろどす黒いって感じですかー?息苦しいですねー!

初めてはっきりと殺意を見せたテっちゃんに、ピエールおののく、の巻です。

テっちゃんはここまであまり感情見せず、ただ焦って階段を上ってきただけですけど、実際はかなりムカムカと頭にきてたと思うんですよ。
だから、大臣に対しても決して優しい言葉なんてかけないと思うんですよ。絶対許さないと思う。
ちうか少なくとも私は許したくなかった。虫が良すぎるよ大臣!いいんだよ許さなくても! コレはプレイ日記だから!(←言い訳)
それでも人として、大臣の顔くらいは綺麗にしてあげようと。まあ、情けですね。でも本当は許してないのよ。

何ていうんだろう、テっちゃんは表面的なコントロールが上手だから全然気づかれないけど、実は恨みが深いっていうか。
決して世間のDQ5の主人公様がたみたいな「広い心」は持ち合わせておりません。無差別に全てを許すのは何も考えてないのと同じ。憎む感情がない人って、居ませんよ。
だからこそ、大臣を許さないし。

ジャミの名前を聞いてあそこまで過剰反応します。

ゲレゲレはともかく、ピエールやマーリンは知らないから、ただただテっちゃんの豹変に驚いて恐怖を感じてると思います。

さてさて、そんな感じで言い訳も済んだところで。
次回か、そのまた次回くらいにはデモンズタワーが終了しそうです。長かったなー。(……まだ終わってないけどね)

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