■昨日の夜はDQメインのチャットをしました。
チャットのホストになるのは初めてだったのでドッキドキでしたよ。
中本さん
http://www.geocities.co.jp/Bookend-Shikibu/8371/
リュビーさん
http://ryubi.k-free.net/
京子さん、どうもありがとうございました。
機会があったらまたお話しましょうね。

■先ほど、42ターンほど掛かりましたが、エスタークさんを倒してきました。
テっちゃん二回くらい「メガザル」つかいました。不本意。
現在すごろく場で遊んでます。
 

■グランバニア 4 (サンチョ視点)
ビアンカちゃんが倒れて部屋に運ばれてから、坊っちゃんは一言も口を利いていない。
顔は真っ青を通り越して、真っ白と言って良いくらい血の気が失せている。
部屋の外の廊下にある、小さな丸椅子に腰掛け、ぼんやりと宙を睨むように見つめたまま、身じろぎもせず、ひたすらビアンカちゃんの無事を祈っている。
私は坊っちゃんに何か言おうと思うのだが、全く言葉が出ず、ただひたすら、時間だけが過ぎていく。

どのくらい待ったのだろう?
部屋の中からビアンカちゃんの手当てをしてくれているシスターが顔を出した。
「ビアンカさんが気がつかれました」
「よかった。ビアンカちゃん気がついたようですよ」
坊っちゃんはのろのろと私とシスターの顔を見比べたあと、漸く意味が分かったような顔をして立ち上がる。
そして無言のまま、部屋の中に入っていった。
私は慌ててその後に続く。

部屋のほぼ中央に置かれた広いベッドに、ビアンカちゃんは寝かされていた。倒れた時と比べて、随分顔色がいい。
ビアンカちゃんは、坊っちゃんと私が入ってきた事に気付いて、恥ずかしそうに毛布を鼻の辺りまで引き上げて顔を隠した。

シスターはビアンカちゃんの額に手を当てて、熱をみたあと
「まったく、こんな身体で旅をしてくるなんて……。聞けば山の上の村でも一度たおれたというし……。もしものことがあったらどうなさるおつもりだったのかしら?」
シスターはビアンカちゃんに熱が無いのを確認して、肩をすくめながらため息とともに坊っちゃんを見つめた。
「……」
坊っちゃんは何か言おうとして、口を開きかけたが、結局何も言えず、ただうつむいただけだった。
「そ……そんなにひどいのですか? シスター?」
私は恐る恐る尋ねてみる。
「ひどいもなにも……」
シスターは呆れたような顔をしてから、静かな声で続けた。
 
 

「おめでたです」
 
 

「へっ?」
一瞬、シスターが何を言ったのか分からなかった。
坊っちゃんもそれは同じだったようで、目を見開いてシスターを見返す。
シスターはにこりと笑って、それから深々と頭を下げた。
「おめでとうございます。テスさまはもうすぐお父さまになられますよ」
「……えぇっ??」
漸く坊っちゃんが声をあげた。
坊っちゃんには申し訳ないが、とても間の抜けた声だった。
「まあっ。でも無理ありませんわ。突然ですものね」
シスターは口元を手で隠しながら笑う。
坊っちゃんは呆然とシスターとビアンカちゃんを見比べた。
「そう……。ビアンカさんのお腹の中に赤ちゃんがいるのです。あまりお腹が目立ちませんが、聞けばかなり育っているようですね」
「……」
坊っちゃんはビアンカちゃんを見つめる。
ビアンカちゃんはその視線から逃げるように向こうを向いてしまった。
「こいつはめでたい! 坊っちゃんとビアンカちゃんの子供だから、きっと玉のようにかわいい赤ちゃんが生まれますよ!」
「では私はこれで。どうかお大事に……」
 
 
 
 
シスターが出て行くのを見送ってから、坊っちゃんはビアンカちゃんに近寄った。
「初耳なんだけど?」
「テスごめんね。今までかくしていて……。『そうかな』って思ってたけど、言ったらテスは旅をやめちゃうような気がして」
「あのねえ、旅と命と、どっちが大切だと思うの? 命でしょ? 言ってくれなきゃわかんないよ。ボクは鈍いんだからさ」
「ゴメンね」
「無事だったから良かったようなものの、死んじゃったらどうするつもりだったの? ビアンカちゃんが居なくなるなんて、そんなの厭なんだよ。ビアンカちゃんが死んじゃって、おなかの中には子どもがいたんだよって聞かされたりしたら、ボクはどうすればよかったの?」
「本当にゴメンなさい……そこまで考えてなかったの。死ぬ気なんてなかったし」
「あたりまえだよ! 死ぬのを予定に入れられてたまるか!」
坊っちゃんは声を荒げて、その怒りをぶつける様に床を一度大きく蹴り飛ばした。
ビアンカちゃんは怖そうに首をすくめてから、小さな声で
「でも、もう一緒に旅をしたいなんてわがままを言わないわ。身体に気をつけて、きっと丈夫な赤ちゃんを産むわ。だから……許してね」
「……」
坊っちゃんは暫くビアンカちゃんを見つめたあと、大きく息を吐き出した。
「これからは、絶対無茶しないこと。約束できる?」
「する! 約束します!」
「……じゃあ、もう、良いよ」
「ゴメンね。好きよテス」
「……ボクも好きだよ。ビアンカちゃん。怒鳴ってごめん。本当はとっても嬉しいんだ」
坊っちゃんはビアンカちゃんの頭をそっと撫でた。
その優しい瞳は、やはり奥様に良く似ていて、笑い方は旦那様に似ていた。

「坊っちゃんおめでとうございます。まったく……死んだと思っていた坊っちゃんが帰ってきてくれて……。しかもお嫁さんと、もうすぐ坊っちゃんの子供まで……。このサンチョ今日ほどうれしい日は……! うっうっ……」
私は嬉しさをこらえきれず、涙を流しながら、何とか言葉を搾り出す。
坊っちゃんは困ったように笑って、私の頭を撫でてくれた。
「なんか、ビックリしちゃったね」
そういって、漸く落ち着いたのかソファに座り込んだ。

「ビアンカちゃんのおなかに赤ちゃんがいるんだよね? ってことはもうすぐボクお父さんになっちゃうんだよね?」
「そうですよ。というより、もうお父さんなんですよ」
「実感ないなあー」
坊っちゃんはそんな情けないことを言った。
「私のおなかが大きくなってきたら、そのうち実感わくんじゃない? 生まれるのは夏ごろだと思うから、ソレまでに実感がわけば間に合うわよ」
ビアンカちゃんはもう肝が据わったのか、笑いながら元気よくそんな事を言った。

こんなに幸せを感じたのは、いつ以来だろう?
もしかしたら、坊っちゃんが生まれた日以来かもしれない。
そんな事を思いながら、私は目の前の若い夫婦を見つめた。


■さてさて、これからはちょっとまきを入れてがーっとさらーっと進めていこうとか思ってます。

グランバニアは書くこと多くてドキドキですね。
文字数とか文字数とか文字数とか。
 

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