■最近、そういえばいたストやってないなと気づきました。
そういえばうちには、そういうゲームもあったなと。そんな気分です。
あれも考えてみればテっちゃんが出てから急に熱意をなくしたような(笑)

どうしてこう、私は熱しやすくさめやすいのかな。
いかんなあ。なおしたいなあ。
直んないだろうなあ。

 
■グランバニア 2 (サンチョ視点)
「ただいま」
低く落ち着いた声に私は顔をあげる。
背の高いがっしりした体格の、堂々とした声の主は私の顔を見て、優しげに微笑んだ。
「あー、サンチョ元気だった? 随分探したんだよー。やっぱりこっちに戻ってたんだねー」
その後ろから、ひょっこりと青年が顔を出す。
彼はニコニコと嬉しそうに笑って、私の顔を覗き込んだ。
「お帰りなさいませ! だんな様! 坊ちゃん!」
 
そこで、目が覚めた。
 
何度夢に見たか、もう忘れてしまった。
見てる間は幸せで、起きると夢だった事に打ちのめされる、そんな甘くて辛い夢。

記憶よりずっと貫禄を増しただんな様と、子どもの頃の純粋さを保ったまま、立派になった坊ちゃんが、私の所へ戻ってきてくれる夢。
「随分待たせてしまった」と。
戻ってきてくれる夢。

いつもいつも、叶わない夢。

二人が笑顔で出かけていくのを見送って、それからもう、10年以上の月日が流れてしまった。

あの日、坊ちゃんはいつものように笑顔で出かけていった。
だんな様と一緒に、何のためらいもなく。
いつもどおりの旅になるはずだったのだ。
しかし、二人は戻ってこなかった。
嫌な予感がして、後を追いかけた。
逢うことは出来なかった。
だんな様が事件を起こしたという噂と、そのために住んでいた村が壊された事を知った。

もう、お亡くなりになったのだと諦めてみようと何度も思った。
それでも、諦められなかった。
毎日神に祈った。
祈る事しか、私には残されていなかった。
あまりにも思いつめる私を見て、皆が「そんなに思いつめていたら、あなたのほうが病気になってしまう」と心配してくれた。
それでも、私は祈る事をやめなかった。
そのくらいしかできる事は、残ってなかった。

そして夢を見る。
二人が笑顔で帰ってくる夢を。
「お前も無事だったのだな」と笑ってくれる夢を。

そしてまた、私は無力感に打ちのめされるのだ。
打ち壊された村で、待ち続けられなかった事に。
一緒に旅立たなかった事に。
一人だけ、おめおめと生きている事に。

後悔して後悔して、それでも望み続けている。

帰ってきてくれる事を。
 
 
 
「心配していたのですよ」
私の家を訪ねてきてくれたシスターが、私を見てほっとしたように言ってくれた。
「毎日お祈りに来てくださっていたのに、昨日はいらっしゃらなかったから」
「昨日は……辛い夢を見て」
「そうですか」
シスターは、私が見る辛い夢を知ってくれている。
私のことを心配してくれる人の中の一人。
「あまり思いつめないでくださいね」
「わかってます。わかってるんですけど……」
そう言って、何か言おうと考えたときだった。
玄関のドアがノックされる音が響いた。
「あら、お客様のようですね。私はこれで失礼しますね」
「何のお構いも出来ませんで……」
シスターが出て行くのと入れ替わりに、男女二人連れの旅人が入ってきた。

一人は、金の髪をみつあみでまとめた、驚くほど美人の女の人。
化粧っけが全くないのに、その美しさは目を見張るほどで、彼女が家に入ってきただけで空気が変わったのではないかと感じられるほどだった。
溌剌とした、元気なお嬢さんだった。

しかし、私の目を奪ったのは、もう一人の青年のほうだった。
長い黒髪を一つにまとめた、紫のターバンの背の高い青年。
その顔はまるで、若い頃のだんな様を見ているかのよう。意志の強そうなところが良く似ている。
しかし、漆黒の瞳はだんな様のそれではなく、奥様の優しい瞳のそれで。

甘い夢の続きを見ているのかと思った。

私は思わず立ち上がる。後ろで椅子がけたたましい音を立てて倒れたが、そんな事は気にならなかった。

まさか。
まさか。
まさか。

胸がものすごい勢いで打っているのがわかる。心臓が口から飛び出していきそうだ。
私は足がもつれるのを感じながら、その青年に走り寄る。
「まさか……! 坊ちゃん!!! テス坊ちゃん!!!」
私は青年の両腕をぐっとつかんだ。
離してなるものか、と思った。
「うん、久しぶりだねサンチョ。何か老けたね。……元気だった?」
彼は少し困ったように笑った。
思っていたよりも、ずっとしっかりした顔立ちになっていて、想像より低い声をしている。
思えば私の想像の坊ちゃんの声は、子どものときの声のままだった。

「やっぱり、やっぱりテス坊ちゃんだ! 生きて……生きてなさったんですね……ああ、もっとよくお顔を見せてください!」
私は穴が開くほど坊ちゃんの顔を見る。
坊ちゃんは、ただ静かに笑っていた。

夢なのだろうか?
しかし、コレが夢の続きならば。
あの女性は誰だろう?
だんな様はどちらにいるのだろう?

「ああ、本当に……立派になられて……」
私は坊ちゃんを抱きしめる。
旅で少し疲れているのだろうか?坊ちゃんは少しやせていた。
「あの、ところで、そちらの美しい女性は……?」
私は坊ちゃんから離れて、女性のほうを見る。
本当に綺麗な人だ。
彼女は私を見て面白そうに笑った。
「私よ? 分からないサンチョさん?」
透き通るような声で言って、首を傾げてみせる。
私は首を横に振った。坊ちゃんが隣で笑いをこらえてるのが分かる。彼女はついに声を立てて笑いながら言った。
「私よ? ビアンカよ?」
私は驚くしかなかった。全くの予想外。
「えええ! あのビアンカちゃんかい! なんとまあ、綺麗になって!!!」
私はまじまじとビアンカちゃんを見つめる。
小さい頃からとても可愛くて、天使のような子だったけど、まさかこんなに美人になるとは考えてなかった。

「あのね、私達結婚したの。ね? テス!」
「うん。ボクら結婚したんだよサンチョ」
ビアンカちゃんが坊ちゃんの右腕に抱きついて笑う。二人はとても幸せそうに笑った。
「そ……そうだったんですか……なにやらもう……胸がいっぱいで」
「……サンチョさん」
「うわ、サンチョ泣かないでよ」
私は涙をこらえきれず、ついに泣き出す。
それを見て、坊ちゃんがおろおろと私の周りを歩き回った。
 
 
夢ではない。
坊ちゃんは私のところへ帰ってきてくれた。


■チェスのおじさん、諦めてみた。
考えてみれば、グランバニアってイベント目白押しで台詞長いから引用してたら絶対文字数に阻まれるって思ってさ……。
実際今日変なところで終わっちゃったし。(付け足しすぎとも言う)

チェスの話は……いずれサイトで書けそうなら書けばいいや。とか思ったり。

で、サンチョ登場です。
ようやくです。長かった。
そして無駄に付け足しすぎ。まあいいや、私の勝手だ(開き直り)
自分で書きながら、ちょっとのた打ち回った。
どうなのよそれ。

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