■お待たせいたしましたよ。待ってないかもしれませんが。
4日ぶりに「今日のDQ5」です。
 
ちゃんと昨日、グランバニアへの洞窟をクリアしてまいりましたよ。
しかも、ちゃんと結婚式直後のデータ使ってね!
攻略本片手に、全部の道を総当りで歩いてきましたよ!
攻略本は、青ペンの書き込みだらけですよ!台詞をどこでいうのかもばっちりですよ!!!
そこまで準備したのは初めてですよ! 
 
……私が書いているのは、プレイ日記(小説風)ではなかったのかな? 何こんな必死で……。もう言い切るか? 小説です、って。
 
 
■グランバニアへ 1 (ピエール視点)
チゾットはずれにある大きなつり橋を渡るとき、馬車から初めてグランバニアを見た。
大きな石造りの建物が悠然とたたずんでいた。
「あそこが、目的地だよ」
主殿がそういって、指をさす。
「さあ、行こうか」
 
つり橋を渡りきったところに、洞窟の入り口があった。
ここからどんどん下っていくと、やがてグランバニアの近くの森の中に出る事が出来るそうだ。
洞窟の中は、少し乾いた空気に満たされていた。
チゾットには雪が積もっていて(これは年中解ける事はないのだそうだ)寒かったのだが、洞窟の中は少し暖かい。
主殿が、出掛けにもらったコンパスを見ている。
「すごい、コレ便利だ」
そう言って、主殿はコンパスを我々に見せてくれた。そこには、洞窟の名前と、今居る場所が何階なのか示されている。
「えええ!? 11階!?」
ビアンカ殿が表示を見て愕然としたような声を挙げた。
「あの山道、そんなに大変だったかしら?」
「大変だから倒れたんでしょ?」
「うう……まあ、そうなんだけど……ともかく、今度は下りばっかりで楽だと良いわね」
主殿は不審そうな顔をビアンカ殿に向けてから、コンパスをしまう。
「のんびり行こう」
主殿はそう言うと、ゆっくりと歩き始めた。
 
入り口に入ってすぐのところに、階段があった。
馬車で下るのはかなり大変だったが、馬車に乗せてあった板を渡してなんとか降りる事に成功する。
次の階段までの道のりも、また一本道になっていた。
「やっぱり、グランバニアへ行くための洞窟だから、つくりは簡単になってるのかしら?」
ビアンカ殿は階段を跳ねる様に下りながら、そんな事を言う。「うーん、どうだろう? あんまり単純すぎて何だか不安だよ」
主殿がそういうと、ビアンカ殿は「滝の洞窟でも同じ事言ってたよね、テスは心配性だわ」といって笑っていた。

二度目の階段を下ると、少し広い場所に出た。
階段の周りを囲むように、他の地面とは違って緑の石が敷き詰めてある。そしてその石に、大きな紋章が刻まれていた。

鳥だった。
大きく羽を広げた尾の長い鳥の紋章が、床に大きく刻まれている。
「……」
主殿は、その紋章を見てしばらく呆けたように立ち尽くす。
「この紋章、凄いわね。あれってグランバニアのものかしら?」
ビアンカ殿は紋章を踏まないように、注意深く歩きながらまじまじと床を見つめる。

見覚えのある、紋章だ。
主殿の、父親が遺した手紙に。
主殿の、父親の形見としてゲレゲレが護っていた剣に。
刻まれていた物と、同じ。

「ビアンカちゃん」
主殿はいまだ床を見つめているビアンカ殿に声をかけ、それから紋章の入った剣を見せた。
「あ、同じ紋章だね。これどうしたの?」
「お父さんが使ってた……」
主殿は掠れたような声で、小さく言うと床を見つめる。
「そっか」
ビアンカ殿はそういうと、主殿を短い間だが、力いっぱい抱きしめた。
「ほらね? グランバニアは絶対テスの故郷よ?」
ニコニコ笑って、ビアンカ殿は嬉しそうだ。
「……何か出来すぎだよ、兵士で同じ名前とか、やっぱりそういうオチだと思うなあ」
「まだ疑うの? 絶対王様だったんだよ!」
「王子様?」
主殿が自分のことを指差しながら不満そうに口をゆがめる。
「王子様! 少なくとも、私にとってはずっとそうだよ? だってちゃんと大人になって迎えに来てくれたもん!」
言われて、主殿は顔を耳まで赤くして座り込んでしまう。
言ったほうのビアンカ殿も、「きゃー! 恥ずかしい!」と頬に手を当てて照れ隠しなのか飛び跳ねている。
「……何でそんなにハイテンションなんだよ」
スラリンがビアンカを見上げて苦笑する。
「何かね、楽しくて仕方ないの」
ビアンカ殿はそう答えて、座り込んでいる主殿の腕を引っ張る。
「さ、行きましょう? 一刻も早くグランバニアが見たいわ」

 
しばらく歩いていくと、疲れたのか座って休憩している商人が居た。
「大丈夫ですか?」
主殿が声をかけると、商人は顔を上げて
「いやはや、えらい目にあいました。あなたこれ以上先に進まないほうがいいですよ」
などとため息混じりに言う。
しかしその後商人の言葉は続かず、ただ肩をすくめて見せただけだった。

「あんなに言うなら、どういう目にあったのか教えてくれてもいいのにね」
商人の前を通り過ぎ、細い一本道を少し行った所で、ビアンカ殿は口を尖らせる。
「そうだね、でも、とりあえず気をつけて歩いてれば大丈夫だよ。……何か少し明るくなってきたから、多分一度外に出る事になるんだと思うけど」
主殿が進行方向を指差して言う。
確かに、言うように少しずつ先は明るくなってきていた。
少し新鮮な空気を吸うことが出来るかもしれない。

と。
先頭を歩いていた主殿が、急に立ち止まった。
「うわ!! 皆ストップストップ!!」
主殿が大きな声をあげる。
すぐ後ろを歩いていたビアンカ殿が、急に立ち止まった主殿にうっかりぶつかり、鼻を打ったと不機嫌そうな声で言った。
「どうしたのよ? 何で急に立ち止まるの?」
主殿が無言で座る。
視界が開けて、ビアンカ殿や私は主殿が見ていた風景を見た。

この道の先は、切り立った崖にぽっかりと開いた出口だったらしい。
下に床が見える。落ちて死ぬ高さではないが、何も知らずに落ちたら、ひどい目に遭うのは間違いない。
その分、飛び降りろといわれたら、足のすくむ高さだった。
「どうしよう? 一本道だったから進むしかないんだけど」
主殿は震えた声で言う。
「と、飛び降りるの? ちょっとそれは……」
ビアンカ殿の声がこわばっている。

しばらく、皆無言だった。

「ふぉふぉふぉ、おじさんにまかせなさい」
突然キングスはそういうと8匹全員次々と下の床に向かって落下していった。
主殿とビアンカ殿、そして私は慌てて下を見る。
床で一度べちゃりと崩れた彼らは、やがて元のスライムの形に戻り、そして合体してキングスに……本来のキングスライムの形に戻った。
そして見る見る間にキングスは膨れ上がり、その体はやがて我々の足元近くまで達した。
「うわ、凄いキングス! ありがとう!」

こうして何とか無事に、我々は下にあった床に無事たどり着く事が出来たのである。

 
■どれだけかかるんでしょうかね、この洞窟。
まだたった3階分くらいしか進んでませんよ……。
ちなみに階段や出口のペアとしては31あるんですけどね、今日たどり着いた部分は通しナンバーとしては3番です。
……先は長いな……。
 
 

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