■最近、DQ5のサイトを一生懸命探している自分に気付きました。
……あー、コレはかなりDQ熱が来てるなー。
と自分で冷静に感じてる間は、まだセーフでしょうか?
探してる時点でもうアウトでしょうか?
 
何がセーフでアウトなのか、書いてて自分でも分りませんが。
 
 
私、SFCではDQ5って嫌いだったのになあ。
人の好みなんて、変わるものですね。
 
 
 

■ボクの好きな人 (テス視点)
朝、呼び出されてルドマンさんの屋敷に向かう。早朝の町は、清々しい空気で満ちていた。町を行き交う人々は足早に目的地をめざしている。
ボクは噴水の近くで一度大きく深呼吸した。
今日、決まる。
心に決めた人は、たった一人。
あとは、想像どおりうまく行くか、だけ。
「よしっ」
ボクはまっすぐ前を見て、足早にルドマンさんの屋敷をめざした。

応接間に通される。
豪華なテーブルセットのソファにルドマンさんが座っている。
その隣に俯き気味のフローラさん。
逆の方向にまっすぐ前を見て座ってるビアンカちゃん。
ボクはルドマンさんの向かいに座るように言われて、ソファに腰掛けた。

「さて……」
ボクが座ったのを確認して、ルドマンさんが咳払いをした。
「フローラとビアンカさんのどちらと結婚したいか、よく考えたかね?」
ルドマンさんがにこにこと笑ってボクを見る。有無を言わせぬ迫力があった。ボクは無言でうなずく。
「そうか、随分悩んだであろうが、両方と結婚するわけにはいかんからな。では約束どおり結婚相手を選んでもらおう! フローラとビアンカさんのどちらか本当に好きなほうにプロポーズするのだ」
ルドマンさんはにこにこと笑っている。上機嫌だ。
ボクはしばらく無言でルドマンさんを見つめた。
そして、言う。
 

「あの、もうやめませんか?」
 
 

「ん?」
ルドマンさんをはじめ、部屋にいた全員がびっくりしてボクを見る。ボクはかまわず続ける。
「好きな人は一人です。そのひと以外と結婚するつもりはありません。心は決まってます」
 
ボクはそこで深呼吸した。
何度も想像して練習したけど、実際言うとなるとなかなかことばが出ない。
 
「でも、ここで言えません」
「なぜだね?」
「今、町の人たちはボクがどちらを選ぶのか、興味津々で待ってます。そういう状況でボクが選んだら、選ばれなかった人はどうなりますか? 好奇の目にさらされて。それって……ボクはそんな目にあうのはイヤです。だから今ここで言えません」
 
ボクはそこでもう一度深呼吸した。
 
「そもそも、ボクがこの町に着いたとき、フローラさんの結婚話でもちきりで、実際フローラさんの結婚相手を探してたはずです。なのに、今はボクがどちらか選ぶ話にすりかわってます。だから、最初に戻ってフローラさんがボクで良いか、考えるべきです」
ボクはフローラさんを見つめた。
「フローラさん。ボクは今回のことで、自分自身が本当に好きなのが誰なのかわかりました。フローラさんも、そうでしょ?」
フローラさんは、よく見てないとわからないくらい、微かに頷いた。
「テスさん。私……」
フローラさんはしばらく俯いていたけど、やがて決心したように顔をあげた。
「私、テスさんとは……結婚出来ません。私、他に好きな方がいるんです。なかなか気付けませんでしたけど、テスさんのことばを伺って確信いたしました」
ルドマンさんは驚いたようにフローラさんを見た。ボクはフローラさんに頷く。
「よかった。ボクもフローラさんとは結婚出来ません」
ボクは立ち上がると、ビアンカちゃんのところへ歩く。
ビアンカちゃんはソファに座ったまま、茫然とボクを見た。ボクはビアンカちゃんの前に跪くと、その手を取った。
「ビアンカちゃん」
そして、ビアンカちゃんを見上げて、眼をじっと見つめて言う。
 
 

「ビアンカちゃんの未来を、ボクに頂戴?」
 
 

ビアンカちゃんの眼が大きく見開かれる。
「テス……。私で良いの? フローラさんみたいに女らしくないのに」
「うん」
「なによ、私が女らしくないって言うの?」
ビアンカちゃんはそういうと笑った。
「でも、それでも私を選んでくれるのね。ありがとう、テス」
「ビアンカちゃんじゃなきゃ、ダメなんだよ」
「また一緒に旅が出来るわね!」
「うん」
ボクは頷いた。ビアンカちゃんはちょっと泣いてるみたいで、瞳が潤んでいる。ボクはそっと手を伸ばして、ビアンカちゃんの頬をさわる。瞳からこぼれた涙を拭う。
「ビアンカちゃんこそ、ボクでイイの?」
ビアンカちゃんは大きく頷いた。
「テスとの未来があるって、素敵」
ビアンカちゃんはボクに言うと、笑った。
 
 

「よしっ決まった!」
ルドマンさんは手をたたいて立ち上がる。
「ビアンカさんを選ぶとは、やはり私が思ったとおりの若者だな!」
ルドマンさんは上機嫌だ。ちょっと前までボクはフローラさんの結婚相手だったはずで、調子がいいというか、なんというか……。
「ではさっそく式の準備だ! 花嫁の支度は別荘で整えさせよう!」
ルドマンさんの声に、ささっとメイドさん達が入ってきて、ビアンカちゃんをささっとつれていく。
「私もお手伝いします」
フローラさんが立ち上がって、一緒に部屋を出ていった。
 
 

ボクはその様子を茫然と見送ったあと、ゆっくりルドマンさんを振りかえる。
「あの、フローラさんじゃないのに、式をあげてくれるんですか?」
「昨夜も言っただろう、ワシはテスを気に入ったのだよ。気に入ったおまえのために、式をあげるんだ、気にするな」
ルドマンさんは豪快に笑うと、ボクを見た。
「では式の説明をするからしっかり聞くように」
「はい」
ボクはソファに座りなおして、ルドマンさんに向き直った。

 
テっちゃん、ビアンカちゃん、オメデトウ(笑)
 
今回の話は自分の中で三択でした。
1.ゲームどおり、とっととビアンカちゃんにプロポーズ。
2.フローラさんに振られるために、フローラさんを怒らせるような冷たいことを言い放つ。
3.フローラさんに振られるために、フローラさんの本心を聞き出す。

結局、3になりました。
ちなみに、当初の予定は2でした。
でも、テっちゃんが演技としても「冷たいこと」を言うというのは、違うなって思って没にしました。
……2を選んだ場合、ビアンカちゃんに嫌われるという可能性もあるしね(苦笑)
 
というわけで、色々考え結局まあ、ぐだぐだと遠まわしな感じになりました。
ま、それもテっちゃんらしいか。
 
ちなみに書き出したときは「ルドマンさん」の視点だった。
途中で挫折した(笑)
 
 
明日からは暫く、結婚式の準備話。
次は結婚式。
人生のハイライトー!
テっちゃんの人生の中でも上位に入るであろう結婚式。
幸せを謳歌するように。
 
 

……今日のは自分でも書いてて不安だったので(本音を言うと昨日辺りから。恋愛って片思いしかしたことなくてよくわからない)お暇な方は御感想などいただけるとうれしいです。
 
 

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