■今日の本
ISBN:4150735050 文庫 エドワード・D・ホック/木村二郎 早川書房 2003/11/26 ¥777
二万ドルの報酬で価値のないものだけを盗む怪盗ニックに、フランスで撮影中の映画の小道具に使われている、ゼンマイ仕掛けのネズミを盗んでほしいという手紙が届いた。一個一ドルもしないガラクタに大金を払う人物の真意とは? おもちゃのネズミを盗む好短篇をはじめ、バッキンガム宮殿の七羽の大鴉やマフィアの親分の飼い猫など、謎に満ちた盗みの注文に世界を駆けめぐるニックの冒険の数々。全十篇を収録した第三短篇集。


「わたしが本当の事を知っているということを、あなたに知っていてほしかったんですよ。ただ、それだけです」

やっぱりですね、ニックは格好良かったですよ。
日本を代表する怪盗が「キッド」だとすれば(ここは譲らない。ルパン三世は、泥棒!)こちらはアメリカ代表でしょう。文句なしに格好いい。
 
基本的に、ニック・ベルベットは怪盗です。
でも、やってることは「探偵」みたいなもんです(笑)
推理小説としても読めます。
「なぜ依頼者はそんな意味の無いものを盗めというのか」
大体ソレが話の中心になり、大体依頼者がニックに「ニックに盗みを依頼した本来の目的」を看破されて破滅する、って感じですかね。
 
短編なので気楽に読めて、ソレで居て面白い。
ニックのスマートでおしゃれな盗みを堪能できます。
読み手はニックに時間を奪われるわけですよ。
 
かーっこいいなあ、ニック!
 
今回の本では、遂にグロリアにニックの正体がばれます。
その話が結構良かった。
グロリアの反応なんて、最高!
「そうね、二万五千ドルは要求するべきだわ」
……怪盗の彼女としては最高だぜグロリア!!!
格好良いぜグロリア!
これまでも可愛かったけど、今回が一番だった。
 
 
今回のオススメは、「マフィアの虎猫」
コレが一番面白かったかな。
上の抜書き台詞は「家族ポートレート」だけど。
 
基本的に「推理物」でもあるので、なかなか台詞を抜き出せないのですよ。そのものずばりだったりして。
 
ともかくオススメです。
 

7冊目/100冊

コメント

お気に入り日記の更新

日記内を検索