■いたスト、DQ5主人公までなかなか辿り着きません。
変なところでセーブしちゃったせいで、勝てないー。
うー、強いなあ、ティファとテリー。
ウチの店には誰も止まらないしー!
このゲームやってる間、DQ5でレベル上げしてたら、どれだけ上がるのかって思うととっても時間が無駄な気分。
 
 

■カジノにて (ビアンカ視点)
……私、何してるんだろう。
私はぼんやりと、回り続けている絵柄を見つめてる。

今居るのは、オラクルベリーのカジノのスロット置き場。
私の武器だとか防具だとかを調達してくれる筈だったテスが連れてきてくれたのが、ここだった。
「ねえ、遊びに来たの?」
不安に思ってテスに聞くと、曖昧に笑う。
「ま、一日くらい、大丈夫だよ」
「……遊びに来たのね? あとでフローラさんに言いつけるからね?」
「うわ、それだけはやめて……」
テスは私から視線を外して天井を見上げる。
本当は、私と想い出作ってくれるつもりなんだろうけど。何かちょっと的外れなような、気持ちだけ受け取っておくべきか、何だか複雑な気分だわー。
「……ちょっとだけよ?」
「うん、わかってるよ」
私が仕方なく笑ってテスの肩を叩くと、テスはちょっとほっとしたように笑った。
「じゃあ、コイン引き換えてくるね」
テスはそそくさとコイン交換所に走っていった。

……というやり取りを経て、スロットをしているんだけど。
全然当たらないし、ちょっと熱中してる間にどんどんコインは減っていくし、気付けばテスとはぐれてるし。
 
……私、何やってるんだろう。
 
私にテスがくれたコインは、今入れたコインでお終い。
やっぱり外れて、こういうのって当たらないものなのねーって思う。
スロットを離れて、テスを探してカジノの中を歩く。
いろんな人がいた。
負けて泣いてる人、勝って喜んでる人、そういう人を観察してる人。ホント色々。
色々回ってみたけど、結局テスがいたのもスロット置き場だった。私がいた、1ドルスロットじゃなくて、10ドルスロットのほうだった。
見てみると、手元にかなりのコインを持ってるみたいだった。
「テス」
「あ、ビアンカちゃん。楽しい?」
「外れた人が楽しかったって話って聴いたことないわ」
「……外れちゃったの?」
「外れたのよ」
私が不機嫌な声で言うと、テスは苦笑した。
「テスは当たってるの?」
「そこそこ」
そういって、足元の箱を指す。いつの間にかコインの山が出来てる。この量って、そこそこって言わないんじゃないかしら?
「平たく言うと、つまらないんだけど」
私はとうとう思ってることを言う。
「……ま、当たらなきゃつまらないよね?」
テスはそういうと、立ち上がる。スロットからコインが吐き出された。また当たったんだ、テス。
テスは出てきたコインを箱に入れて、私を見る。
「遊んだ?」
「当たらなかったからストレスたまったけど、遊んだわ。……私達が小さかった頃って、北の橋がなかったから、ここまで来られなかったのよね」
「うん、まあ、来られてもお父さん達はカジノには入れてくれなかっただろうけどね」
テスは笑った。
「ま、当たってたコインは使い切らないと勿体無いよね? でもこの枚数じゃそれと言って良いものもらえないしね?」
テスはそう言うと、スロット置き場の一番奥にある大きなスロットを見上げた。
「あれ、やってみようか?」
「あれって、一回100ドルだよ?」
「コイン、あるよ?」
「当たってたのねー!」
私はテスを見上げる。テスは曖昧に笑った後
「人がやってるのを見てるでしょ? 当たる時って、最初の並びが決まってるみたいなんだよ。だからね、人がやってあきらめた後の並びを見て、当たる並びになってるスロットにコイン入れると大体当たるんだよね」
「……観察したの?」
「うん」
「そんなにうまくいくもの?」
「大体ね。まあ、憶える人なんて居ないだろうから、カジノのほうもそういう人の想定はしてないって事だね」
テスは言うと、コインの入った箱を持って100ドルスロットの方へ歩き始める。私もあわててそれについていった。
テスはじっとそのスロットを見る。
「六回くらいまわすと当たるよ、コレ」
「見てたんだ?」
「うん。空くのを待ってた」
「うーわー、酷い客だ」
私の言葉に、テスは苦笑するとスロットにコインを入れる。
私はスロットに背を向けて腰掛けた。
相変わらず、カジノは盛況で悲喜こもごもがあちこちで巻き起こっているみたいだった。

「ビアンカちゃん」
声に振り返って見上げると、テスがスロットのリールを指差す。
一番下の列にスイカがそろいかけてた。
「あたるよ、これ」
テスの声と同時に、スロットがとまる。
大きなファンファーレ。
そしてジャラジャラと出てくるコイン。
周りの客の唖然とした顔。
「な、何枚当たったの?」
「30万枚」
「……!!!」
「このままもうちょっとまわすとね、当たるんだよ」
「……そうなの?」
「うん、最終的には60万枚くらいいくと思う」
「……」
「負ける賭け事なんて、するだけ無駄だよ」
「その言葉は、ここに居る人大半を敵にまわすと思うわ」
「基本的に、賭け事は負けるように出来てるんだよ。分母を説明しないで、当たった人の事だけクローズアップされるから、当たる数が多く思えるだけなんだよね。さて、このくらいあれば足りるから、行こうか。暫くこの台当たらなくなるし」
「それにしても、いつそんな観察してたの?」
「ヘンリー君とこの町寄ったこと有るから、その時。まあ、遊んでないんだけど。お金なかったから。……設定変わってなくてよかったよ」
「……あー、カジノの人が気の毒」
 
テスはコインの入った箱を持って、交換所に歩いていく。私もその後に続いた。暫く待っていると、テスは引き換えた景品とともにやってきた。
「はいこれ、ビアンカちゃんの分」
一振りの鞭を、テスがくれた。
「いいの?」
「これのために来たんだよ」
「そっちは?」
テスは剣を3本持っている。
「コレは、ボクとピエールの分。もう一本は予備」
「そっか……。遊びに来たんじゃなかったんだ」
「遊びに来たんだよ。ビアンカちゃんが当たらなくて残念だったけど」
テスはそういって私に笑いかけた。
どうせなら、当たるときの見分け方くらいは、教えといてほしかったわ。

 
グリンガムの鞭と、はぐれメタルの剣、ゲットです。
グリンガムの鞭は、結納品と呼ばれてました(笑)
ネットで「60万枚を稼ぐ方法」というのを検索して、実行したんですよ(苦笑)マジメに遊んでません。ズルです。
テっちゃんが言ってた「最初の並びが決まってる」というのは、そのサイトで知りました。
コレを手に入れたら、強かった強かった。
武器を買わなくていいから、お金もたまったし。
……いいじゃん、このくらいのズルは。
 
明日から水のリング探しに行きます。

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