■昨日、車でDQ3の曲を聴いていたら、どーにもこーにもまたDQ3がやりたくなりました。
もう刷り込みなのかもしれません。
一年半に一回くらいやり直したくなるんだよね……。
DQ5くらいのクオリティでPS2に移植してくれないかな。
キャラクタはしゃべらなくてもいいから、立体になったDQ3の世界を歩いてみたい。
 
もちろん名前は今までどおりでね。
もう彼女達にはこのDQ5以上のキャラクタ設定あるからさ。
幾らでも文章書けそうなんだけどなー。

やりたいなー、DQ3。とりあえずFC版かSFC版で。
GBC版はちょっとグラフィックがねー、なんかねー。
 
 

■山奥の村で 5 (ビアンカ視点)
宿のおかみさんや近所の人に、水門を開けるために暫く村を出ることと、お父さんの事を頼んだりして、こまごまとしたものを買って家に帰る。
家に帰ると、もう旅装束に身を包んだテスが、玄関先の階段に座って地図を見つめていた。
まだコッチに気付いてないみたい。

やっぱり、綺麗だわ、テス。
 
ぼんやりと見つめていたら、テスが地図から目を上げる。
「あ、お帰り」
テスが私を見てにっこり笑って言った。
「うん、ただいま」
答える。

ああ、やっぱり低い声。
昨日の夜話をしている時も、ドキドキしてたの。
随分慣れたけど。聞くたびに何だか変な感じ。
 
 
背は高くなっていて見上げないと顔が見えないし、
ふとした時の気遣いとかで感じる。

テスは、大人になってた。
 
今だって、大好きな人との結婚のために、命をかけてる。
さっきの地図を見る真剣な目。

他人に向けてる目なのにね。
息をのむくらい綺麗で素敵だった。

「ごめんね、待たせて」
「そんなにあわてなくていいよ、ゆっくり用意してきて?」
テスは私を見てにこりと笑って、また地図に眼を向ける。
私は頷くと家の中に入る。
 
ドアを閉めて、深呼吸。
 
絶対、好きだなんて知られちゃダメ。
両頬をぱしんと叩いて気合を入れる。
「頑張ろう!」
お父さんに軽く挨拶して、私は家を出る。
 
階段の一番上から、テスに声を掛ける。
「お待たせ!」
テスが立ち上がって、私を振り返る。
見下ろす、テスの顔。
「やっぱり、テスの顔って、見下ろす方がしっくりくるわ」
「そうだね、ボクも見上げる方が自然な気がする」
私達はお互い声を上げて笑う。
「行こう?」
私は先にたって歩き出す。

「あれ? ビアンカさんお出かけ?」
ウチの補修にでも来てくれたのか、ドッガさんが不思議そうな顔をして私を見る。
「うん、水門を開けに行くの」
「危ないよ、オラ代わってあげるだよ?」
「でも、今年はウチが管理してるんだし。大丈夫よ。テスもこう見えて強いし」
そう言うとドッガさんはキッとテスを睨む。
「おい! ビアンカさんを危険な目に合わせたらオラが許さないからな!」
「……危険な目にあわせたりはしません」
テスが困ったように言う。
私はドッガさんに笑ってみせる。
「大丈夫よ、すぐ帰ってくるから」
 
ドッガさんと笑って分かれてから、暫く行くと果樹園の手入れをしていたマリーさんに、「あら? お出かけ?」って笑って、もぎたてのオレンジをくれた。
「ビアンカちゃんて、皆に好かれてるね」
「というより、村が小さいから皆仲がいいのよ」
ふーんってテスは相槌を打つと、村を見回す。
「いい村だよね」
「うん」

村の入り口で、テスが立ち止まった。
「あのね、ビアンカちゃん」
「何?」
「言っておかなきゃいけないことが、あるんだけど」
「何?」
テスは少し私から視線をはずした。
「あのね、仲間たちの事なんだけど」
「ああ、ゲレゲレの事見てくれてる人たちだよね?」
私が笑いかけると、テスは複雑そうな顔をしてから、決心したように私を見る。
「実はね、皆、人間じゃないんだ……」
「え? じゃあ、何よ」
「……魔物」
 
私は一瞬考える。
何かの冗談かしら?
その割りに真剣な顔だし。
第一、テスって冗談とか苦手そうだし……。

これは、本当に魔物なんだわ。
 
「すごい! けど、何で?」
「何か、どうしてか良くわからないんだけど、ボク、魔物から悪い心を抜く力があるみたいで。自分でもどうやってるのかいまいち分かってないんだけど。……で、皆がついてきてくれてる」
「へー。早く会ってみたいわ。ねえ、ちゃんと私の事紹介してくれるよね?」
「それはもちろん。皆の事もビアンカちゃんにちゃんと紹介するよ」
「じゃ、早く行きましょ。早く会ってみたいし、今までテスの面倒見てくれてた御礼も言わなきゃね」
「……」
テスは苦笑してから頷いた。
「じゃあ、ちょっと先に行って説明してくるね。ビアンカちゃんはゆっくり歩いてきてくれればいいから」
テスはそういうと、先に歩いていく。
 
その背中を見送ってから、私は村のほうを振り返る。
 
引っ越してきた時は、静か過ぎてあんまり好きになれなかった。
今は、このノンビリした静かさも気に入ってる。
いい村だと思う。

今から、私はテスとの最後の旅に出る。
コレが終わったら、テスは私の知らない人と結婚する。
もう、会えなくなる。
知らないところへ旅立っていく。
私はこの村にとどまって、きっと死ぬまでここに居る。

覚悟は出来てたはずなのに、
何だかムネの奥のほうが冷たく痛い。

またこの村に、寂しい思い出が一つ増えてしまった。

 
 
私は一度大きく息を吐いて、それから拳を空に向かって突き上げる。
最後なんだから、楽しい旅にしよう。
最後なんだから、いい思い出を一杯作ろう。
それを抱きしめて、生きていけばいい。
 
一緒に居る時くらい、笑っていなきゃ。
「よーし! 頑張ろう!」
私は声に出して気持ちを整理して、それからテスとその仲間が待ってくれてる村の外へ急いだ。

 
オレンジの旬は、春です(笑)
いいよ、なんかファンタジーなんだし、よその世界には夏の終わりに取れるオレンジも有るんだよ!(言い訳)
 
なんかさ、ビアンカちゃんって、オレンジのほうが似合うじゃない?
 
だから。
理由なんてそれだけです。
 
 
さて、ようやく村を出たわけですが、もう4回とか云ってますよ?
一晩しか経ってないのに!(笑)
力入れすぎ! いいじゃん別に!
しかし明日の日記ではまだ旅立ちません、多分。
みんなの紹介で終わることでしょう(笑)
 

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