今日のDQ5 (72)
2005年2月28日 今日の「DQ5」■最近は「封印の洞窟」へ行っています。
昨日はムーンフェイスのパルプンテにしてやられました。
全員MP0って何なのよ。
■山奥の村へ (テス視点)
女神様、降臨。
テっちゃんの心はもう、すこーん!とビアンカちゃんに向かって一直線に落ちました。
フローラさんのときのふんわりとした感覚とは全然違うのです。
ああ、もう、楽しいなあ。
昨日はムーンフェイスのパルプンテにしてやられました。
全員MP0って何なのよ。
■山奥の村へ (テス視点)
宿で荷物を受け取ると、呆然とした気分で町の外に出る。すでに船が用意されていた。
……多分、ルドマンさんはアンディ君やボクが帰ってきたっていう話を聞いた時から船を用意していたんだと思う。
ボクは皆と恐る恐る船に近づく。
船長さんたちは最初皆を見て驚いたけど、
「世界は広いからな、あんたみたいな人もいるだろうよ」
なんていって豪快に笑った。世の中の人が皆こんな感じだったらいいのになあって思う。
「あ、そういえば、あそこに立ってる塔って何ですか?」
「ああ、あれな。ルドマンさんが立てたんだよ、魔物が攻めてくるのをいち早く発見できるようにってさ」
「へー」
ボクは塔を見上げる。結構な高さがあって、確かに魔物が攻めてきてもすぐわかるだろうなって思った。
船は、河を北の方向へのぼる。
この大陸で「水に囲まれたところ」っていうと、この河の北にある大きな滝あたりしか見当たらないから。
ルラフェンで上を通ったあの大きい滝みたいだった。
「あるといいな、水のリング」
「ねえ」
ボクとスラリンは甲板で太陽の光を浴びながら話をする。
サラボナについたときは夏の真っ盛りだったのに、もう夏は半分以上過ぎていた。
「結構風が涼しくなってきてるね」
「でも太陽はまだあつい」
「今くらいが一番いい季節かもね」
「オイラ暑いの苦手だ」
「あ、そうなの?」
「そう」
そんな風に話をしながら河をさかのぼっていくと、やがて大きな水門に辿り着いた。
「こりゃすすめんなあ」
船長さんが困った顔をして水門を見る。
「主殿」
ピエールが船から陸のほうを指差す。
「あそこに看板が」
「何が書いてあるかわからないねえ」
ボクらは船長さんにここで待ってもらうことにして、看板を見に行く。
看板には『水門の鍵はここから北東、山奥の村で保管しています。 御用の方は村まで』なんて書いてある。
「コレは行かないと駄目だね」
「そうですね」
ボクらは船まで一回戻って、村まで行くことを告げてから村を目指した。
村までは3日くらいかかった。山道はやっぱり時間がかかる。
今回は村ってことで、とくに皆には気をつけてもらって、ボクらは慎重に村に近づいた。
「じゃあ、行ってくるね」
「いってらっしゃい」
ボクは皆に見送られて村に入る。
村は山と緑に囲まれた、静かで落ち着いたいい村だった。
どこかから、硫黄の匂いがうっすらと漂ってくる。温泉がわいてるみたい。
畑が広がっていて、果実が実っているのが見える。
ゆったりと、ほんわかとした雰囲気の村。
「いいところだなあ」
ボクは大きく深呼吸してから歩き出す。
村の人たちは皆仕事にかかっていて、なかなか声を掛けづらい。
そんな中で、ようやく散歩をしている人を見かけて、ボクは声を掛けた。
「あの、スミマセン。水門の鍵を開けて欲しいんですけど」
「鍵? ああ、鍵ね! そんなこと言う人初めて来たよー。えっと今年はドコだったっけな? あんまり使わないから持ち回りで預けあってて。ええと……今年はダンカンさん家だ。ダンカンさん家。村の北に大きな家があるから、そこ、行ってみて」
「あの、ダンカンさんって……間違ってたらいいんですけど、もしかしてアルカパから越してきたとか?」
「そうだよ? 何で知ってるの?」
村の人はきょとんとボクを見る。ボクは曖昧に笑って見せて、お礼を言ってダンカンさんの家を目指した。
本当に大きい家だった。
高床式っていうのかな、階段を上がらないと玄関に辿り着かない構造になっている。床下には井戸とかあって、そこでも村の人が働いている。この村の人は皆働き者だなあって思う。
階段を上がりかけたら、床下で働いていた人と目が合った。何でかしらないけど、その人はちょっとむっとした目でボクを見た。
玄関をノックしてから中に入る。
部屋の奥から、咳き込んでいる声が聞えた。ボクはあわててそっちの方へ向かう。
丁度、ベッドから男の人が立ち上がってきていた。
「あの、大丈夫でしたか?」
「はて? どちらさまで? どこかでお会いしたことありましたっけ?」
男の人はきょとんとボクをみた。その顔に見覚えがある。ダンカンおじさんだ。
「あの、ダンカンさん、覚えてませんか? ボク、テスです。パパスの息子の」
おじさんはボクの顔を見て、目を大きく見開いた。
「こりゃ驚いたよ、テス! 生きとったのか! そうだ、テスだ! 面影あるよ、パパスにも良く似てる。いやー、大きくなったなあ! あの頃はまだほんの子どもで、ビアンカとよく遊んでたっけなあ!」
ダンカンさんはボクをもう一度じっとみて、やがて肩を叩いてくれる。
「で? 父さんは? パパスも元気なのかい?」
「……父はもう……」
「そうか……。パパスはもう……。テスも随分苦労したろう? たった一人でよく頑張ったな」
ダンカンさんはボクの手をとると、その手をやさしく撫でてくれた。
「うちでも母さんがなくなってね……。あんなに丈夫だったのに、わからないもんだよ。……そういえば、来る途中でビアンカを見なかったかい? 母さんのお墓に参りにいってるはずなんだが」
「え? 逢えませんでしたよ?」
「そのうち帰ってくるとおもうけどねえ」
そういっておじさんは玄関の方向を見る。
「ただいまー」
明るい声が部屋に響いた。
「帰ってきた!」
おじさんはボクの手を引いて、玄関へ急ぐ。ボクは引っ張られたまま、玄関に向かう。
女の人が立っていた。
明るい向日葵みたいな髪の毛。透き通った空みたいな瞳はきらきらと輝いてる。すっと通った鼻筋。すらっとした手足。
玄関からの光が、まるで後光のように見えて。
心臓が、止まるかと思った。
息は、実際止まってたかもしれない。
カワイイ。
そう思った。
女神様、降臨。
テっちゃんの心はもう、すこーん!とビアンカちゃんに向かって一直線に落ちました。
フローラさんのときのふんわりとした感覚とは全然違うのです。
ああ、もう、楽しいなあ。
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