■今日の本
『アニメと思春期のこころ』 ISBN:4422113194 単行本 西村則昭 創元社 2004/08 ¥2,100
「新世紀エヴァンゲリオン」とは何であったのか? なぜ思春期の子どもたちはアニメに夢中になるのか? 子どもたちのゆれる心の真実を、多くのアニメを素材にしながら理解しようと試みた、深層心理学的アニメ論・思春期論。

 
今年の輝ける第一冊目!
本当は昨日買った森博嗣の「奥様はネットワーカ」(文庫じゃなくて新書だったよ)が一冊目になる予定だったんだけど、バイト先の図書館でこの本みて、「うわ!」って思って思わず読んじゃいました。
といっても、内容8割くらいの斜め読みなので、読んだっていっていいのか、ちょっと怪しいけどね。
まあ、大体理解したし、いいよね。
 
と、言うわけで心理学のアニメ論です。
結構心理学の本を読むのは好きで色々読みます。
一応、端くれ、非常勤講師とはいえ、一応青少年と接する身なので、こういう「この年頃の子はどういうことを見て、感じているのか」というような本はお勉強にもなって好きです。
 
取り上げられているのは、「セーラームーン」とか「スレーヤーズ」、「エヴァ」「ナデシコ」「ウテナ」「CCさくら」とかそういう有名どころとかです。
知らないのも、多少あった。
私のテレビアニメオタク時代は大体ナデシコあたりで止まっているらしい(笑)
 
さて、今回これを読んで見て分かったのは、こういう学術的な見方というのと、一般的オタク萌えっていうのが、全然違うところ(※当たり前)

セーラームーンにおける女児と大きいお兄さんの視点の違いと、その描かれかた、とか。
スレーヤーズにおける「八重歯」の、その解釈、とか。

「エヴァ」は個人的には、あの広がりすぎた物語のせいでよく理解が出来ず、大体(たしか)16話とかそのあたりで振り落とされた記憶があるんですけど(覚えている最終は加持さんがスイカ育ててるくらいで、実は最終話は覚えてないし、映画は見てない)今回、この本を読んで「そういう見方をするんだったら、もう一回見てもいいな」と思いました。
レイやアスカ、シンジの「自己獲得」までの物語なんだそうですよ。
そういえば、あさりよしとおさんが「シンちゃんの成長物語ですよ、あれは」みたいなことを言っていたのを、今思い出した。
 
「ウテナ」とかも全然話を知らなかったから、微妙にもれ聞こえてくる範囲で想像してたのと、全然話が違っていたよ。
ああいう話なら、ちょっと見てみてもいいなあ。

あと、「lain」も見てみたい、と思った。
「CCさくら」も読んでもよい、と思った。
CLAMP自体がまず、そんなに好きじゃなかったんだけど(ホリックのおかげで嫌悪感はだいぶ薄れましたが)掲載されてたインタヴューを読む限り、なかなか好感が持てました。
 
まあ、心理学な本なので、全てが「少年少女の心の目覚め」の捉え方がされているので、単に「面白いなら、それでいいじゃない?」という見方以外の「アニメの見方」が知れる本でした。
 
 
……でもね。アニメージュの「好きな女性キャラクタランキング」は、「心の成長」うんぬんじゃなくて、単に「萌え」だと思いますよ。作者さん。
あと、個人的にはアニメージュの購読年齢層は単に「10代」でまとめないほうがいいんじゃない?とも思いました。
アニメージュって、個人的意見としては10代でも後半、ってイメージなんで。
 
 
 
まあ、面白い本でした。
 
 
1冊目/100冊
 
 

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