■弟が今日、DQ5をクリアしてしまいました。
いやー、びっくりした。
私と6時間しか変わらないよ? 30時間っていってたよ?
私24時間でようやくグランバニアについたところよ?
 
……やりかた悪いのかな?
 
 
■オラクルベリーのモンスター爺さん (ヘンリー視点)
「………」
「………」
オレとテスはしばらく、街の入り口で呆然とその街を見つめていた。
派手な装飾の大きな建物。
高い塀で囲まれた街。
沢山の人々が行き交い、街には活気があふれている。
「すげえな」
「うん」
「オレ、目がちかちかする」
「そうだね、ちょっとクラクラするよ」
「10年外を知らないとこうなのか?」
「みたいだねえ」
オレたちはあまりお金も持ってないから、ただ街を見てまわるだけにすることにした。
「取り敢えず、服だけは買おう」
それを合言葉に、見つけた小さな洋服屋で丈夫な服(もちろん男物)を買って、そのあとは宿を取るだけとって、街をめぐる。

「真ん中にあるのはカジノらしいぞ」
「寄るお金もないから関係ないけどね」
お互い苦笑して、堀の向こうに堂々と建っている建物を暫く見て
「まあ、観光はしたな」
「そうだね。あと、武器と防具ちょっと見て一泊してから出かければいいよ」
「次はドコ行く?」
「此処から北に橋が出来たらしいから、それを渡ればボクの故郷のサンタローズがあるよ。ボクの家を拠点に色々旅に出ればいいと思うから、まずはサンタローズだね」
「あ、なるほどな。それがいいな」
 
この前から、本当にテスの考え方にはビックリさせられる。
いつのまにこいつ、こんなに賢くなったんだよ。

「それよりさ、ちょっと面白そうな噂を聞いたんだ」
テスが目を輝かせて笑う。
「あ?」
「モンスター爺さんって人が、町外れに住んでるんだって。ちょっと会いに行かない?」
「何してる爺さんなんだよ? 魔物なのか?」
「それを見に行くんだよ」
こうなったら止めても無駄だな、とオレは覚悟をきめてテスとその爺さんを探しに行った。

その爺さんは結構あっさりと発見できた。
「こんにちはー」
声を掛けて入っていくと、爺さんはこちらを見て顔を輝かせた。
「わしが有名なモンスターじいさんじゃ」
「何で有名なんですか?」
「ふむ……。おぬしはなかなかいい目をしておるな。しかもふしぎな目じゃ」

聞いちゃいねえ!
 
「もしかするとおぬしならモンスターですら改心させ仲間にできるかも知れんの」
爺さんはテスの目をじっと見つめてから、そういった。
……モンスターを改心???
「それって、どうやるんですか?」
テスはテスで乗り気だ。
それにしても爺さん、テスが只者じゃないって思うとは、なかなかやるな、とも思う。
「なに? それにはどうしたらいいかだと? よろしい教えてしんぜよう。まず馬車を手に入れることじゃ! そして…… 憎む心ではなく、愛をもってモンスターたちと戦うのじゃ。そのおぬしの心が通じたときモンスターはむこうから仲間にしてくれといってくるじゃろう。もっとも彼らは自分より強い者しか尊敬しないから仲間になりたいというのはこっちが勝ったあとじゃがな。どうじゃわかったかな?」
「うん、わかった」
テスはニコニコ笑って頷く。
こういう即答するところは小さい時から全然かわんないのな。
「よろしい! おぬしならきっと多くのモンスターを仲間にできるはずじゃ! 馬車があればより多くのモンスターを連れて歩けるがそれでも限度はある。そのときはわしの所へ来ればいい。仲間のモンスターの面倒をみてやるぞ」

なるほど、だからモンスター爺さんか。

「ヘンリー君、どうにかして馬車手に入れられないかな」
「そうだな、ちょっと見てみたいよな、モンスターが仲間になるところ」
「馬車ならオラクル屋がこの前から売り出しとったな」
「うわあ、お爺さんありがとう!」
テスが一方的に爺さんと握手した。
「ヘンリー君、買い物!」
「オラクル屋は夜しかあいとらんぞ」
「爺さん、サンキュー!」

オレたちは宿で時間をつぶしてから、夜にオラクル屋へ行って見た。馬車がいくらかわからないと、お金だって貯めようがない。
「馬車? ああ、3000ゴールドって言いたいけど、300ゴールドでいいよ」
「何でそんなに格安なんですか?」
「ウマが悪いとか?」
「いやいや、単に買ってくれる人がでなかったから、俺の方も在庫を抱えて困ってんのよ。兄ちゃんたちも馬車がいるんだろ、お互い様だな」
「あ、なるほど」
オレたちは納得して、それで馬車を買った。
白いウマが引いている馬車だ。
「ウマの名前はパトリシアっていうんだ」
「わかりました、ありがとう、おじさん」
「また掘り出し物あるとき買いにきてくれや」

「本当にコレでモンスターが仲間になるのかな?」
「さあ、やってみたらわかるよ。明日サンタローズに向かうから、その時に試してみるよ」
「愛ってわかるのか?」
「わかんないけど。でも小さいころから魔物を怖いって思ったことはないよ」
「そういうもんか」
「うん、そうだったよ」

オレたちは明日に備えて眠ることにして、話をやめた。
テスがどう思ってるかわからないけど、オレはいまからモンスターが仲間になるのが楽しみで仕方ない。
 
 


 
というわけで、モンスター爺さんにであいました。
妙にテンション高い二人。
 
 
 

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