探偵伯爵と僕

■今日の本
ISBN:4062705702 単行本 森 博嗣 講談社 2004/04/28 ￥2，100
　
　
ミステリランド。子供向けらしい。

公式サイト→
http://shop.kodansha.jp/bc/books/topics/mystery_land/

確かに活字はでかかった。ついでに漢字も振り仮名つきだった。
2100円は高いから図書館で借りてきました。
でも子供向けのはずなのに、子供向けの書架ではなく、普通に一般書架に入っていた。まあ、好んで森博嗣を読む小学生、とか云うのも恐いといえば恐い。
　
子供向けだからといって手を抜くことはないだろう、とは思っていたから、興味のポイントは一つ。
「森センセが、子供相手に何をどう書くのか」
　
他にも京極夏彦とかね、何を書くのか気になるね。
　
　
■で、「探偵伯爵と僕」。
　
もう、最初の1ページから森博嗣節炸裂。
うきうきと読むことができました。
　
ミステリなので、ネタバレしないためにもあまり詳しくかけませんけど、アール伯爵の視点の持ち方が犀川先生と似てました。少なくともあのリアクションは紅子さんの方面ではない。
伯爵に向かって怒るチャフラさんは、萌絵ちゃんではなかったが。
（ああいうまっすぐな怒り方をする常識人は、ある意味初めてかも。あ、国枝先生が近いのか？）
　
子どもが日記として書いた、という体裁をとっているため、時折文章がおかしいのもいい味出してます。
そして、ちゃんと推理する場面もあり（ただ、直感で犯人が当てられる程度まで、レベルが下げてありました。あれは子供向けだからでしょうか？　それとも、単に人数が少なかったから？）伯爵のクイズは犀川先生の意味なしジョークと同じくらい難解で（苦笑）細かい部分まで楽しめます。
　
そして最後のどんでん返し！　
　
　
2100円じゃなきゃ、自宅にお迎えするのになあ。
文庫とか新書にならないかな。
そうすると短いからだめかな。
　
まあ、とりあえず森ファンには楽しいと思います。
　
　
　
　
……ただ、ミステリランドは小学生3〜4年生あたりからを対象にしていると思い込んでいたのですが、どうも違うみたいですね。これを読む限り。勿論読んでもかまわないし、どんどん読めばいいですが。
もしかしたら中学生でも分からない子は分からないんじゃないかな。
ちょっと、小学生にはレベル高いかも。
少なくとも、私が小学生だったころを考えると、たぶんこれは途中で挫折すると思う（笑）